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エーペックスレジェンズ シーズン11「エスケープ」インタビュー前編:「ストームポイント」は95%自宅開発/大量のイースターエッグ/グラビティリフトは漁夫られ対策など

エーペックスレジェンズ:新マップ"ストームポイント"全貌公開、全17エリアから成るエーペックス史上最大の戦場
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Respawn Entertainmentの『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』では現地時間11月2日から新シーズン「エスケープ」がスタート。今回はシーズン開始に先駆けて、5名の開発スタッフに話を伺う機会をいただけました。事前情報以外に気になった質問を、ここぞとばかりに聞いていきます。

CONTENTS

APEX シーズン11インタビュー前編「ストームポイントについて」

エーペックスレジェンズ:エスケープ」ゲームプレイトレーラー

本日のゲスト

Steven Ferreira:チームディレクター。ストームポイントのディレクション担当。

Rodney Reece:レベルデザイナー。ストームポイントのデザイン担当。

Ashley Reed:シニアライター。アッシュの世界観担当。

Devin Weise:デザイナー。アッシュのデザイン担当。

John Larson:ライブバランスデザイナー。C.A.R. SMGやその他のバランス担当。

エスケープ1番の目玉は新マップ「ストームポイント」!

エーペックスレジェンズ:新マップ"ストームポイント"全貌公開、全17エリアから成るエーペックス史上最大の戦場

EAA!!:ではまず、シーズン11「エスケープ」の目玉となる要素を教えて頂けますか?

Steven:これまでのタイミングなどから察したかもしれませんが、ずばり「真新しいマップ」ですね。アッシュや新武器など、大きなコンテンツは他にも用意していますが、やはり一年通して何が一番盛り上がるか、「エスケープ」のテーマは何かとなると、新しいマップだと思っています。

アッシュの空恐ろしくなるほどのアグレッシブな性格は、新マップ「ストームポイント」の雰囲気にとても似合っていますし、C.A.R.もそれ自体きちんと仕上げられた新武器ではありますが、やはり新マップの性質に合わせて作ったという面はあります。

あとは「ストームポイント」に実装した原生生物という要素ですね。元から考案していたもので、より小さなオブジェクトで実験はしていましたが、今回は始めて「プレイヤーを積極的に狩りに行こうとするマップ」という形に進化させました。アッシュも似たようなテーマがありますね、ホラー風味のキャラクターで、他者を積極的に狩りに行く。

ストームポイント:名前のないエリアに要注目

EAA!!:なるほど、メインはストームポイントなんですね!では開発として、プレイヤーに1番楽しんでもらいたい、あるいは1番注目してもらいたい点ってあったりします?

Rodney:そうですね、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、従来のマップってどれも定番スポットみたいなのがあったじゃないですか。スカルタウンでしたり、キャピタルシティやフラグメントでしたり。いわゆる天然のホットスポットっていうやつですね。その点、ストームポイントでは名前のないエリアに注目してもらうのが目標の1つとして挙げられていました。

今までもそうでしたけどストームポイントでは特に、名前をつけていないエリアも頑張って作り込んでいるんです。例えば私たちが「オアシス」と呼んでいるところは美しい滝があって、滝の後ろにも色々と面白いものが隠されていたりします。他にも「未踏の洞窟」と呼んでいるエリアは複雑に絡み合った洞窟が、これまた綺麗に作ってあるんです。

なのでプレイヤーの皆さんがマップに慣れるにつれ、欲を言うならリリース2週間後ぐらいからですね、これらのエリアに気づいて貰えればなと思っています。過去マップとくらべると本当に豊かに作ってありますので、1番楽しんでもらいたい場所はここだ!とは言えないのですが、とにかく全体を楽しんで頂きたいなと

EAA!!:PVでもバカンス的な雰囲気はありましたけど、冒険に繰り出してもらうのも1つのテーマなんでしょうか?

Rodney:はい。マップが区分けされていないんですね、「ここがスカルタウンで、あそこがサンダードームで」というわけではなく、その間にあるエリアもちゃんと作り込んでいるので。

EAA!!:おお!それは楽しみです。

ストームポイント:開発開始は2020年1月20日から

EAA!!:ところで、ストームポイントの開発自体はいつから開始されました?

Rodney2020年1月20日ですね(即答)

Steven:やけに具体的ですね!?(一同笑)

Rodney:ええ、日付までバッチリ覚えていますよ。2019年の年末休暇前のことだったんですよね。デザインディレクターの方が「休暇が明けたらちょっと(新マップを)始めておいてくれ」っていうタスクを投げてきて。当時は私はワールズエッジの制作と、あとオリンパスも少し手伝っていましたから、ちょっと休みたい気分ではあったんですね。ただその最中にもちょっと新マップ考えておいて、と言われたんです。

といっても元から今度は南国のトロピカルな島をやりたいと決めていましたから、そこまで苦労はしませんでした。休暇が明けて、ホワイトボードにささっとストームポイントの原案を描き込んで、それが1月20日のことでしたね。そしてその直後にコロナが大流行して...今も自宅からリモートでインタビューに答えていますが、ストームポイントの大半はここ(自宅)で制作されました。少なく見積もって95%ですね。

EAA!!:ものすごい開発秘話ですね!ありがとうございます。

ストームポイント:グラビティリフト実装は「漁夫られストレス解消のため」

グラビティリフト

EAA!!:グラビティリフトという移動ギミックを思いついた経緯を教えて頂けませんか?

Rodney:まず、単なる新マップでストームポイントを終わらせたくなかったので、根本的な部分から新しいものを作ろうとしていて、その課題の1つが、「どうやって漁夫られた際(third-partied)のプレイ体験をより良くするか」でした。

開発内でも皆さん熱心に毎晩『APEX』をプレイしているのですが、最もストレスを感じる瞬間はやはり漁夫られる際でした。ただ楽しいと感じるときもありましたので、どういう場合に理不尽に感じるのかを突き止めようとして、その結論がジャンプタワーでした。ジャンプタワーによる機動力を利用して、有利ポジションを確保した状態で戦闘に突入して来ると、それをされた側はアンフェアに感じるんですね。

なので最初は大胆に、全部のジャンプタワーを試しに削除してみました。すると本来のジャンプタワーの目的である「リングから逃げるための機能」もなくなって困ってしまったので、それを補うためにグラビティリフトを実装したわけです。なのでそうですね、グラビティリフトは漁夫られる側のストレスを取り除く一環で思いついたギミックです。

EAA!!:そういうわけなんですね。実は「どうしてトライデントでグラビティリフトに突っ込むことができないのか」も聞こうと思っていたんですけど、多分同じ理由ですよね(一同笑)

Rodney:ええ、役割が被っているんです。両方ともリングから逃げるための機能なので。付け加えるなら、リングの縮小する速度や頻度は、プレイヤーの移動速度を計算に入れた上で、一定のプレイテンポを保てるように精密に計算されているので、併用されるとそこらへんが崩れるんです。

一応開発中は両方併用可能になったときもありましたけど、移動速度が早すぎたのと、まるで『マリオカート』のようにマップをぐるぐると回ることが可能になってしまい、立ち回り上のプレイヤー間バランスも崩れていましたので、併用できないようにしたんです。楽しくはあったんですけどね!

EAA!!:聞くだけで面白そうなので、いつか機会が有ったら試してみたいですね。

ストームポイント:原生生物は歩くサプライボックス

蜘蛛の卵_トロピックアイランド

EAA!!:「ストームポイント」の新要素といえば、他にも原生生物のスパイダーやプラウラーがいましたね。撃ってみたら、思っていたよりもかなり柔らかくて驚いたのですが、こちらも仕様なんです?

Rodney:はい。原生生物という形でPvEな何かを実装するのはずっと考えていました。ただ同時に、公平性も考えなくてはいけませんでした。あとは、そのマップだけの特殊ルールが成立するほどの要素は作りたくなかったんです。

『APEX』の全要素は「戦闘」、「物資」、「探索」のうち、どれかの軸に属しています。原生生物も例外ではなく、今回は「物資」の項目に組み込んで、プレイヤーに装備品を提供するためのシステムとして仕上げました。確かにプレイヤーにダメージを与えてきますが、熟練したプレイヤーがこれらの原生生物にキルされるのは極めて稀になるでしょう。

なので開発としては、熟練プレイヤーが見た時は「おっ、歩くサプライボックスだな」と思える程度の強さにしています。新規プレイヤーはもうちょっと手こずりますけど、それでも安定した装備供給源として使用してもらえる程度には抑えています。

逆に他プレイヤーとの交戦中に原生生物に乱入されて漁夫られて全滅する、というケースは避けたいところですね。プレイヤーにとっても、投げられる事になるゲームコントローラーにとっても良い体験とは言えませんから

ここらへんは実際に何回か新マップを遊んでいただいて、原生生物からの物資獲得に慣れていただくと、彼らの柔らかさについてもより納得いただけると思っています。

EAA!!:では私も積極的に狩りに行くことにします。ところでモンスターと言えば、イースターエッグとかを仕込んでいたりしません?低確率でレアな色違いが出てくる、みたいな。

Rodney:色違いモンスターはさておき、ストームポイントには大量のイースターエッグを仕込んであります。ワールズエッジのイースターエッグが全部見つかるまでに一年半ほどかかりましたが、今回はどれほど掛かるのか楽しみです。

EAA!!:心ゆくまで南の島でのバカンスを楽しんで下さい!と言う感じなんですね。

ストームポイント:目の保養になる景色

バロメーター

Rodney:それで思い出したんですけど、ワールズエッジをアップデートした際に、ライティングを少し変更したことがあったんです。もうちょっと重めなムードになって、最初はクールだなと言ってもらえたんですけど、数ヶ月も経つ頃には不評のほうが多くなって。

でも詳しく聞いてみると、デザインが悪いという話でもなく、単純に「ちょっと怖いな」という声が多かったんです。プレイヤーの皆さんをなんとなく不安にさせるようなライティングで、それが積み重なって不快感に繋がったんです。

なのでストームポイントを作る時は最初の段階から、「ここにずっと居たい」と皆さんに思ってもらえるようなマップ作りを心がけていました。間違っても「怖い」なんて思わせないような、目の保養になるような景色を目指しました。

EAA!!:確かに!プレイテスト中も最初に降り立った時は、とても心が休まる感じがしました。といっても、すぐに撃たれるハメになったんですけどね(笑)

Steven:南国のバカンス。ただし他のプレイヤーに頭を小突かれるまでは、ですね(笑)

Rodney:そこなんですよ。バトルロワイヤルなので、既に気を張らなくてはいけないものだらけじゃないですか。そんな中で環境やライティングにまで牙を剥かれなくても良いよな、という考えです。

EAA!!:なるほど、詳しい話をありがとうございます。

インタビュー前半では新マップ「ストームポイント」についてのアレコレを教えていただきました。現実世界ではいよいよ冬に入る頃合いですが、ストームポイントならいつでもトロピカル!暖房や加湿器を強めに入れて、バカンス気分を楽しみましょう!

インタビュー後半では新キャラクターであるアッシュの話をメインに伺いました。『タイタンフォール2』のボスキャラからプレイヤーキャラに華麗な転身を果たしたサイボーグ。興味がある皆さんは、そちらでまたお会いしましょう。

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