Activision Blizzardが投資家向けに行った第3四半期決算説明会では、『Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )』や『Diablo 4(ディアブロ4)』が、2022年内に発売されないことが明らかになりました。この決算発表に先がけて、CEOのBobby Kotick氏は同社のハラスメントや差別問題に関する最初の進捗状況を報告しています。
「5つの新しい変化」についてCEOが報告
第3四半期決算を通じて、Activision Blizzardは期待作である『Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )』や『Diablo 4(ディアブロ4)』が、2022年以内に発売される予定がないことを明かし、同作のファンたちを困惑させています。
この度重なる延期の背景には、2021年の夏ごろに詳細が明らかになった、Activision Blizzardおよびその子会社、関連会社などで横行していた、女性従業員に対するセクシャルハラスメントや性差別問題・訴訟との関連が指摘されています。
今期の決算発表に先がけて、現地時間10月28日には、CEOのBobby Kotick氏が同社のハラスメントや差別問題に関する最初の進捗状況を報告しています。
Kotick氏は「(従業員の)価値観が守られているかどうかを確認するためのガードレールが、いたるところには設置されていなかった」ことについて謝罪しつつ、「ハラスメント防止や差別防止のための研修への投資を3倍に増やし、組織を大きく変え、不適切な行為を報告して慎重に調査するためのリソースを大幅に増やしました」と述べています。
さらに、今日までActivision Blizzardが実施してきた5つの新しい変化について紹介するとともに、「卓越した職場のモデルとなるために、今後もさらなる変化と、改善への絶え間ない努力が必要」としています。
5つの新しい変化
- 1. 企業全体での、ハラスメントに対する新たなゼロ・トレランス・ポリシーの導入
- 「Activision Blizzardでは、一貫して適用されるゼロ・トレランス・ポリシーを導入しています。 私たちの目標は、あらゆる雇用者の中で最も厳しいハラスメントと報復禁止のポリシーを持つことです」
- 「Activision Blizzardの従業員が、コンプライアンスに関する苦情を申し立てた人に対して報復したことが、新しい調査プロセスとリソースを通じて判明した場合、直ちに解雇されます。職場での違法行為については、法的に保護されたカテゴリーに基づくハラスメントの場合も含め、書面による警告に頼らず、解雇することになります。将来の雇用契約や株式報酬についても、これらの理由による解雇は、将来の報酬の即時没収につながることを明確にします」
- 「また、報告を行った従業員が奨励され、保護され、話を聞くことができるようにしたいと考えています」
- 2. 従業員に占める女性および非バイナリーの割合を50%増加させ、2億5,000万ドルを投資して、多様な人材のための機会を促進
- 「現在、全世界の従業員の約23%が女性または非バイナリーであると認識しています。今後5年以内に、女性および非バイナリーのプロフェッショナルの割合を約50%増加させ、全社で3分の1以上にすることを目指します」
- 「このコミットメントを推進するために、当社は今後10年間で2億5,000万ドルを追加投資し、社会的地位の低いコミュニティのゲームおよびテクノロジー分野での機会拡大を促進する取り組みを行っていきます。この取り組みには、ABKアカデミーを通じ、ゲーム業界でキャリアを積もうとする多様な人材を育成することが含まれています」
- 3. セクシュアル・ハラスメントや差別に関する申し立ての仲裁を放棄
- 「Activision Blizzardの従業員が、将来発生するセクシュアル・ハラスメント、違法な差別、関連する報復に関する個々の申し立てについて、仲裁を行わないことを選択した場合、会社はその義務を放棄します」
- 4. 賃金の公平性に関する可視性を高める
- 「Activision Blizzardの米国での分析によると、2020年には、同等の仕事をした場合、当社の女性の平均収入は男性よりもわずかに多いことが分かりました。賃金の公平性に対する当社の継続的な取り組みについて透明性を確保するため、当社はこの結果を毎年報告します」
- 5. 定期的な進捗状況の報告
- 「職場での取り組みに関して、事業部、フランチャイズチーム、機能別リーダーの進捗状況をモニタリングし、四半期ごとに状況報告を行う予定です。また、株主への年次報告書および年次ESG報告書において、この重要な取り組みに焦点を当て、性別採用、多様な人材の採用、職場の進捗状況に関する情報を提供します」
Kotic氏はこれらの取り組みに加え、同社取締役会に対し、上述のジェンダー関連の変革目標およびその他のコミットメントを達成したと取締役会が判断するまで、カリフォルニア州の法律で認められている給与所得者の最低額(今年は6万2,500ドル)まで報酬総額を減額するよう取締役会に要請しています。
今回のメッセージは、「(Activision Blizzardの)チームのすべてのメンバーにふさわしい職場を作るために、可能な限りの努力をすることを約束する」として結ばれています。
世界中のプレイヤーに、その社会的立場に対する不信感を与えてしまったActivision Blizzard社内は、今なお混乱のただ中にあるようですが、同社の取り組みが実を結び、再び信頼を取り戻す日が来ることを願います。
Source: Activision Blizzard
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コメント
コメント一覧 (5件)
ユーザーにとっては何の意味も何の利益もない主張
もう一生セクハラしとけ
どう改善しようともこっちが気になるのは「ゲームが再来年に延期した」っていう事実だけだわ...
と言うか女性増加は関係ないポリコレじゃねぇか、こりゃ悪化するな
まだそんなこと言ってんのか時代遅れのおっさんはおいていかれるぞw
関係あるだろ、時代遅れのおっさん。
ハラスメント特にセクハラは女性が少なく男性の立場が強いことが原因であることが多い。
無知は恥ずかしいぞ。
ベンブロードがトップになればええやん(適当