Ubisoftの『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』競技シーンでは、コペンハーゲンで開催される世界大会「BLAST R6 Copenhagen Major(以下コペンハーゲンメジャー)」への、日本からの最後の出場枠をかけた「シーズン1プレイオフ」が完結しました。
グランドファイナルでCYCLOPS athlete gamingとのBO3をVARRELが制し、SCARZやNORTHEPTIONとともに、3つ目の日本チームとしてコペンハーゲンメジャーへの出場を決めました。
『R6S』日本プロリーグ「RJL 2023」シーズン1プレイオフ完結
「RJL 2023」の大きな特徴は、4月24日から開催される世界大会コペンハーゲンメジャーに、日本チームにも出場枠が3つ用意されている点です。3月にはプロ8チームによる「グループステージ」および「ノックアウトステージ」を通して、メジャーへの出場権が争われました。
激闘の末、ノックアウトステージはSCARZが優勝し、NORTHEPTIONが準優勝。ノックアウトステージの結果はこちらの記事をご覧ください。
その後、残るプロ6チームと、並行して行われていたオープン予選突破チームが合流し、「プレイオフ」トーナメントを実施。各試合の結果、以下の通り順位が確定し、VARRELが日本最後のメジャー出場権を確保しました。
- 1位:VARREL(コペンハーゲンメジャー・フェーズ1に出場決定)
- 2位:CYCLOPS athlete gaming
- 3位:IGZIST
- 4位:FAV gaming
- 5位:Crest Gaming Lst
- 6位:Fnatic
- 7-8位:Quintette Shizuoka、GyoGun
グランドファイナルBO3はVARREL vs CAG
プレイオフ・グランドファイナルはVARREL vs CAG。奇しくもノックアウトステージの5位決定戦と同じマッチアップで、前回はCAGが優勢を維持したまま2-0で勝利しました(「国境」7-4、「ヴィラ」7-1)。
1週間経っての再戦は、第1マップ「クラブハウス」からスタート。Kawa選手が撃ち合いで制しつつ、VARRELは防衛で4-2とリードするも、「クラブハウス」でのスコアということで、CAGに動揺は見られませんでした。
攻防交代して防衛に回ってからのCAGは、BlackRay選手がチームを鼓舞しつつ、前目に当たる好プレイを見せてチームを牽引。5-5と追いつくことに成功します。
その後、第1マップからオーバータイムに突入する展開となりましたが、第13ラウンドではBlackRay選手がOkOmEsH選手との1v1を制し、さらに14ラウンドでは地下防衛を通しきり、まずはCAGが6-8で「クラブハウス」での戦いを制しました。
第2マップ「ヴィラ」で防衛からスタートしたVARRELは、タイミングの読みづらい独特の当たり方で攻撃CAGを翻弄しつつ、5-1とリードして折り返します。攻撃ラウンドでは、後方を支えるAokayu選手がディフューザー設置後の攻防を制して6-3でマッチポイント。CAGも粘りましたが、「ヴィラ」での戦いは7-4でVERRELに軍配が上がりました。
ディサイターとなったのは「テーマパーク」でした。防衛からスタートしたCAGはValkyrie(ヴァルキリー)のブラックアイを軸にした情報戦で、DD選手など単独での立ち回りが目立つVARRELの選手たちのシャットアウトに成功し、1-3。しかし、VARRELもどうにか対応し、3-3での攻防交代に成功します。
「テーマパーク」はデータ上は防衛側が有利とされているマップです。しかしCAGは攻撃で、特に硬い1階王座守りをことごとく破壊することに成功するなど、好調に攻め崩して5-6で先にマッチポイントを獲得します。第12ラウンドではAnitun選手のスニークインが刺さり、CAGの勝利が見えたかに思えましたが、DD選手とOkOmEsH選手が土壇場で相手を弾き出すことに成功。グランドファイナルのディサイダーはオーバータイムに突入します。
まず防衛ラウンドを勝ち取ったVARRELは、世界まであと1ポイントとなった攻撃ラウンドで、5人でのラッシュを敢行します。窓入りをCAG側に警戒されていたことでリプランとなりましたが、VARRELは柔軟に2階の遊撃プレイヤーを倒しつつ、拠点入りに成功。最後はAokayu選手がAnitun選手との1v1を制し、この瞬間にVARRELの選手たちは、チーム初となる世界大会コペンハーゲンメジャーへの出場を決めました。
試合開始前は、世界大会の常連チームであるCAGの勝利予想が支配的だったプレイオフ・グランドファイナルでしたが、両チームともに持ち味を出し切った中で、VARRELがわずかな差の中から勝利をたぐりよせました。今年の春はCAGに代わって、彼らも世界の強豪たちに挑みます。
コペンハーゲンメジャーは4月24日開幕
世界のシージeスポーツ競技シーンは、これより春の世界大会コペンハーゲンメジャーに突入します。BLASTがオーガナイザーとなって初のメジャーということで、フォーマットも一新。果たしてどのようなドラマが見られるのか、世界が注目していることでしょう。
日本チームのうち、NORTHEPTIONとVARRELはフェーズ1から出場。ここではまず、世界のリーグ戦や予選を突破してきた計16チームが、4つのグループに分かれてのダブルエリミネーションを実施します。そして上位2チーム、計8チームがフェーズ2に進出するという流れです。
SCARZが出場するフェーズ2は、直接出場の8チームに、フェーズ1を勝ち上がった8チームをまじえた、計16チームでのスイス式トーナメントで激突します(勝敗数の等しいチーム同士が、一定の勝利数または敗北数に達するまで対戦を続けていく形式。今回のメジャーでは、3勝すると最後のフェーズ3に進出。3敗すると敗退となる)。
コペンハーゲンメジャーこと「BLAST R6 Copenhagen Major」は4月24日いよいよ開幕。配信情報など、続報はシージ公式Twitterをチェックしておきましょう。
「R6S Dream Showdown 2023」や「Gamers 8」にも注目
メジャーに向けて熱気の高まる世界のシージ競技シーンですが、一方では日本国内でも先日、独自の大会「R6S Dream Showdown 2023」の開催が発表されました。
これは日本の10チームと、アジア地域からの招待チームが出場する大会で、4月15日からその予選大会がスタートします。
5月13日に開催される決勝大会は、幕張メッセで行われるeスポーツ x エンタメイベント「DreamHack Japan 2023 Supported by GALLERIA」内にてオフラインで実施されます。
「R6S Dream Showdown 2023」の詳細はこちらの記事をご覧ください。
それ以外の大会では、サウジアラビアの首都リヤドで夏に行われる世界最大のeスポーツイベント「Gamers 8」も見逃せません。
シージ部門だけでも賞金総額が約2億6千万円という規格外の大会ですが、日本でも間もなく、このSティアトーナメント出場権を賭けた予選大会(日韓合同)が、チャリティトーナメント「Gamers Without Borders(GWB)」として開催される予定です。なおGWBにも招待枠があり、CAGがここに加わることが発表されています。
Gamers 8の続報は、公式Twitter(英語)やこちらの記事をぜひチェックしてみてください。
2023年度は競技シーンの構成が大きく変わり、「RJL 2023」シーズン1も、過去と比べて短期決戦となりました。試合数が少なかったためか、FAV gamingやFNATICなど、ロースターの核部ごと変更を加えたチームはグループステージで苦戦し、メジャーは逃すこととなりました。それでも両チームはプレイオフに至るまでのわずか1ヵ月で、チームとしての急成長を見せてくれました。同じくメジャーは逃したものの、着実に完成度を高めていたIGZISTやLstを含め、秋から始まるシーズン2の展開が楽しみです。
シーズン1以降も、上述の通りメジャー以外にも多様な大会が告知されており、目が離せない展開が続くでしょう。白熱のシージ競技シーンと、そこで戦う選手たちの1年を引き続き追いかけていきましょう。
Source: X-MOMENT
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コメント
コメント一覧 (2件)
これって今までのグループステージ突破ってphase3扱いなのかな
だとすると日本3チームのうちどこか1つぐらいはphase3行って欲しいな
世代交代やね
SZNthVL共に兄弟チームみたいなもんだしそれぞれ持ち味があるからCAGファンも食わず嫌いせずに見て欲しい