ソニーグループが約3,000億円をゲーム事業の研究開発に投資すると日本経済新聞が報じている。 今後はライブサービス型にビジネスモデルにシフトし、「メタバース」や仮想空間と現実が交わる「ミックスドリアリティ」も視野に入れた新たな市場での競争力向上を目指している。
グループ全体の研究費の4割を投資
ソニーグループは、ゲーム事業に対する研究開発への投資を大幅に増やす計画であり、2024年3月を期限とする会計年度において研究開発費用に約3,000億円を注ぎ込むようだ。この金額はソニーグループ全体が見込んでいる24年3月期の研究費の約4割にも及ぶ。 21年3月期のゲーム事業研究開発費が1,445億円から約2倍となる。
これだけの大金を投資する理由はゲーム事業の成長とビジネスモデルの転換を目指しているからだ。
2026年3月期までにライブサービス型12作品を発表見込み
これまでソニーグループのゲーム事業は「プレイステーション(PlayStation)」シリーズのハードウェア売上が大きな柱だった。 しかし、今後はビジネスモデルをアドオン販売や継続した売上が見込めるライブサービス型にシフトしていく。
なぜなら、ソニーは2026年にはライブサービス型ゲームの市場が約2兆6,6000億円に成長してハード市場を抜くと予測しているからだ。 そのための一歩として、2022年に『Destiny 2』の開発スタジオBungieを約5,000億円で買収した。
日本ではあまりピンと来ないかもしれないが、『Destiny 2』は海外では絶大な人気を誇っており、ライブサービス型の代表格にまで成長している。Bungieのノウハウをソニーのゲーム事業全体に広めることで、2022年3月期には1タイトルしかないライブサービス型のタイトルを2026年3月期までに12作品へ増やすのが目標だ。
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メタバースやクロスリアリティーにも注力
ゲーム研究開発はメタバースなどの仮想空間や、現実と仮想空間がミックスされた「XR(クロスリアリティー)」などの「ミックスドリアリティ」分野にも活かされる。 以前からソニーを含む様々なメーカーがVRなどの仮想空間事業に手を出していたが、ついにAppleも2024年から『Vision Pro』をリリースするなど、仮想空間は新しい局面を迎えている。
ソニーは、高度なコンピュータグラフィックス技術とBungieを含む9つの買収したスタジオの開発能力を活かし、メタバースを含む没入型のゲーム体験を創造することを目指している。
Source: 日本経済新聞
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