Epic Games(エピックゲームズ)が手がける基本プレイ無料FPS『Fortnite(フォートナイト)』では、現地時間4月23日にv29.30アップデートを実施。ここで「挑発的なエモート」に関する機能が追加され、敵を「挑発している」ように見えるエモート4種が、相手プレイヤーの画面では見えない仕組みになった。
これは全員強制ではなく、あくまでプレイヤー側で選択する機能。しかし『フォートナイト』人気のとりわけ高い海外勢はこのアップデートに賛否両論。「挑発もコミュニケーションの1つ」なのか、改めて議論になっている。
『フォートナイト』の「挑発的なエモート」にアップデート
「4月23日(米国時間)のv29.30アップデートでは、「挑発的なエモートを表示」の設定が追加されます。これにより、プレイヤーは挑発的な意図を持って使用されることもある、一部のエモートを表示させないことができるようになります。この設定が有効な場合、対象のエモートを使用しているプレイヤーは直立しているように見え、エモートの音声も聞こえません」
この設定は「ソーシャルプライバシー」の「挑発的なエモートを表示」の項目で切り替えられる。デフォルトでは、対象のエモートがパーティー内のフレンドの場合にのみ表示される。
非表示可能になったエモート4種
- 非表示可能になった「挑発的なエモート」
- 止まらぬ笑い
- この負け犬が
- ウィップクラック
- バナナばら撒き
対象のエモートを紹介しているTabor Hillも、非表示可能になったこれらを「間違いなくむかつくエモート」と認め、「喜ぶ人も、嫌がる人もいるだろう」と変更への所感を述べる。
一方で、敵に倒されて怒りを感じているような状況では、「どんなエモートにも侮辱する意味合いが出るだろう」と開発サイドの決断に疑問も。また、「じゃあ他のエモートは挑発的ではないのか?」という見方もできる。
反対派の声「ヤワなんじゃないか?」
『フォートナイト』北米公式Xアカウントの方には、今回の変更に海外勢からさまざまな意見が寄せられている。否定的なプレイヤーは、こうした変更を必要とするようなプレイヤーは「Soft(精神または肉体的に弱いこと、ヤワ)」であると、決断を下した開発サイドを非難する。
- 「このゲームはヤワになっちまったな」
- 「フォトナのエモートでも不快になるのかよ」
- 「昔でいう屈伸煽りみたいなことを止める方法なんてあるのか? 馬鹿馬鹿しいよ」
- 「意味のない変更だ。倒されて『この負け犬が』を見せられたなら、二度とこのエモートを見ないようもっとスキルを磨いて上手くなろうっていうモチベーションを感じるはずだ」
非表示になるエモートに返金を求める声さえも見られる。しかしその一方、あくまでこの設定はプレイヤー側で選択できる機能だ。
賛成派の声「求めていた変更だ」
変更に肯定的なプレイヤーは、挑発そのものをゲームの目的とするようなプレイヤーへの対策になると指摘している。
- 「いいね!俺たちが求めていた変更だよ」
- 「正しい決断だと思う。選択式なわけだし。他人を怒らせることに幸せを感じる人もいるからね」
- 「変更に怒ってる人たちは、ただエモートを表示させればいいだけだろ。『有害なエモートを見せて欲しい』っていうなら、自分の人生で選択してきたことを見直す必要がある」
- 「よっしゃ!これでもうモニターをぶん殴らなくて済むぜ!」
挑発的な行為は『フォートナイト』に限らず、大抵のオンライン対戦ゲームで目撃される。たとえエモート機能がないゲームでも、いわゆる「死体撃ち」や「屈伸煽り」は遥か昔からの定番だ。
厳しくなるゲーミングマナー
「挑発もコミュニケーションの1つ」とする意見もある一方、その線引きはゲームタイトルやお国柄、大会のルール次第で変わる。最近でも『VALORANT(ヴァロラント)』の世界大会「VCT 2024 Masters Madrid」にて、Paper Rexのsomething選手が相手チームの選手に中指を立て、試合後にXで謝罪するという一幕があった。
VCTでは謝罪で済んだものの、Respawn Entertainmentが手がける『エーペックスレジェンズ』では過去に挑発行為で大会をBANされるという出来事も実際に起きた。また、悪気がなくても「不適切な行為だ」と非難されるケースもあるので難しいところ。
『フォートナイト』規模の人気ゲームにもなると、多様なプレイヤーすべての要望に応えるのは困難であることは容易に想像できる。今回のように「選択式」にしたのは、解決策としては最も無難だったのではないだろうか。
Source: Fortnite Official
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