5月リリースの新作FPS『Overwatch(オーバーウォッチ)』と、同じく5月リリースの新作FPS『Battleborn(バトルボーン)』ですが、どちらも特色のある魅力的なキャラクター、Sci-Fiの世界観、そして「ヒーローシューター」。奇しくも発売月まで同じとなっています。
一見して同じようにも見えるとの声もあるこれらの作品の違いは何なのか、そしてどちらがプレイヤーの心をつかむことができるのでしょうか。
チーム対戦型FPS『オーバーウォッチ』
オーバーウォッチ: 発売日告知トレーラー
『オーバーウォッチ』は、『Diablo(ディアブロ)』シリーズや『Hearthstone(ハースストーン)』で知られるBlizzard Entertainment(ブリザード・エンターテイメント)が手がける、初のFPS作品です。
内容はオンライン対戦のみで、ストーリーモードはありません。その代わり、Blizzardはコミックやアニメーションでの展開を企画しています。既に短編アニメーションが公開されていますが、ピクサー作品の影響も見受けられるそのクォリティは非常に高いものとなっています。
関連記事:オーバーウォッチ:2本の短編アニメーション”RECALL”と“ALIVE”公開(日本語)
本作は攻撃側と防衛側に分かれて対戦するオブジェクト・ルールを主としています。自分以外のプレイヤーにはキルレシオなどの戦績が見えず、他人の目を気にせずプレイできるよう配慮されています。見た目にも様々なキャラクター(ヒーロー)たちはそれぞれに固有の武器やアビリティを持っており、それらを活かした連携が勝利のカギとなるでしょう。
耐久力のある「TANK」や味方の支援に特化した「SUPPORT」などのクラス制度を見ると、『Team Fortress 2(チーム フォートレス ツー)』を想像するプレイヤーも少なくないと思います。しかしながら対戦人数が12人である本作ではより緻密なチームプレイが要求され、それはさながら昨年(2015年)発売された『レインボーシックス シージ』に通ずるものがあると言っても過言ではありません。
『オーバーウォッチ』は展開が早く、その時間はひと試合15~25分ほどと予想されます。攻撃・防衛などに分かれてそれぞれの役割をプレイするモードが多いことを考えると、展開の早さがより一層明確になるかもしれません。
また、特筆すべきこととして、『オーバーウォッチ』には「Over Time」が設けられています。これは制限時間を超えてもオブジェクトが動いていたり、ゲージが変化し続けている間は試合が終わらないというシステムです。この「Over Time」はゲームでも最も白熱した時間帯となるでしょう。
また、PS4版はスクエア・エニックスが販売し、日本語音声があてられています。Xbox One版は海外のみの販売となりますが、PC版には発売と同時に日本語対応することが明らかにされています。
さらに本作のリリース後に提供される新マップや新ヒーローはすべて無料で提供するとアナウンスされており、発売後もファンを期待させる作品となっています。
関連記事:オーバーウォッチ:新マップや新ヒーローはすべて無料リリースに決定 「最高の手段はフリーだ」
5月5日から9日まで参加できるオープンβテストですが、予約購入者は2日早い5月3日からテストに参加できます。
[wpap service="with" type="detail" id="B074HYHGQF" title="オーバーウォッチゲームオブザイヤー・エディション - PS4"]
一人称MOBA『バトルボーン』
Battleborn: Can’t Get Enough (Gamescom 2015 Trailer) JP
https://www.youtube.com/watch?time_continue=3&v=IOzsHXbXQ-Yこちらは『ボーダーランズ』シリーズを開発したGearbox Software(ギアボックス・ソフトウェア)の新作が『バトルボーン』。名作『ボーダーランズ』の流れを汲んだカートゥン風のグラフィックが特徴的です。
協力プレイあり
『オーバーウォッチ』と異なり、『バトルボーン』には最大5人でのCo-op(協力プレイ)が可能なストーリーモードが搭載されています。キャラクターは「バトルボーン」と呼ばれ、5つの勢力に分かれています。ストーリーは連続テレビ番組の形式をとり、8つのそれぞれ完結したエピソードとエピローグによりひとつの「シーズン」としてまとまっています。
ジャンルとして「ヒーローシューター」と銘打っている本作ですが、最大の特徴はリアルタイムストラテジーのひとつとして発展してきた「MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)」の要素が色濃く出ているという点にあるでしょう。
バトルボーンはゲームのプレイ中に、その戦果に応じてレベルアップをしていきます。このレベルはプレイヤーのレベルとは別のもので、対戦ごとにリセットされ、ゲームスタート時には必ずレベル1から始まります。中立モンスターや敵を倒しながらレベルをあげていき、次第にバトルボーンは強くなっていきます。レベル上限は10と設定されていますが、中でも強力な「アルティメットスキル」をいかに早くアンロックできるかが勝敗を決する大きな要素となるでしょう。
それゆえストーリーモードだけでなく、「バーサス」と呼ばれるオンライン対戦もひと試合ごとに時間を要し、最大30分程かかる模様です。
『League of Legends』や『DotA2』をはじめ、世界中で多くのプレイヤーを獲得しているMOBAですが、これらの多くはキャラクターを俯瞰する視点で作られています。Hirezが開発した『SMITE』は三人称視点のMOBAですが、今回の『バトルボーン』によって新たに一人称視点の本格的なMOBAが開拓されたと考えられます。
なお、本作の新マップや新キャラクターといった追加ダウンロードコンテンツに関しては確認できていません。
4月9日から開催されているPS4版のオープンβテストは4月18日23時まで行われ、PC版とXbox One版は4月14日から同じく4月18日23時までβテストが行われます。
関連記事:バトルボーン:オープンベータの詳細過ぎる詳細発表、4月9日開始
[amazonjs asin="B01CCOL5XC" locale="JP" title="バトルボーン 【早期購入特典】「ファーストボーン パック(DLC)」がダウンロードできるプロダクトコード同梱"]
『オーバーウォッチ』、『バトルボーン』の概要比較
『Overwatch』 | タイトル | 『Battleborn』 |
---|---|---|
Blizzard Entertainment | 開発元 | Gearbox Software |
PC,PS4/Xbox One(海外版) | 対応機種 | PC,PS4,Xbox One |
2016年5月24日 | 発売日 | 2016年5月19日 |
C(15歳以上対象) | 対象年齢(CERO) | C(15歳以上対象) |
なし | ストーリーモード | あり |
12人 | プレイ人数 | 1~10人 |
21人 | プレイアブルキャラクター | 25人 |
『BB』よりは短め? | 試合時間 | 『OW』よりは長め? |
まとめ
上でそれぞれの特徴を簡単に説明した『オーバーウォッチ』と『バトルボーン』ですが、どちらがより多くのプレイヤーを獲得できるのでしょうか。改めて言うまでもなく両者とも斬新かつ魅力的で、発売日が近いことがもったいないほどです。
日本人受けするキャラクターや、発売以前にもかかわらず既にプロゲーマーチームが立ち上がっていることを考慮すると、『オーバーウォッチ』が有利にも見えます。また、一部のアビリティの使用中やジェスチャー表現などで『Destiny(デスティニー)』のようにキャラが三人称視点になることがままあります。折角の魅力的なキャラクターも一人称視点だけでは見ることができないので、それは大きなメリットかもしれません。
一方の『バトルボーン』は、ほとんどのスタッフが『ボーダーランズ』に関わっていることもあり、同シリーズのファンには馴染みやすいタイトルとなっているはずです。MOBAのプレイヤーが本作に興味を持つ可能性も大いにあり、『オーバーウォッチ』よりもコアなゲーマー向けの作品となるでしょう。こちらも一部のアビリティの使用中にキャラクターが三人称視点に切り替わります。
同時に複数の操作をコントローラーですることは難しいため、コンシューマー機とPC版では、プレイに全く別のゲーム化のような差が現れるかもしれません。
CERO:ZのFPS作品が多い中、両者ともCと区分されているためプレイヤーの低年齢化も予想されます。Twitchよりも、むしろYouTubeやニコニコ動画の動画・配信が多くなりそうです。
日本における初期の売上や盛り上がりはおそらく『オーバーウォッチ』に軍配があがるでしょう。スクエア・エニックスによって吹き替えがなされているのも大きなポイントです。一方で『バトルボーン』はPC版をはじめ長く愛される作品となることが期待されます。
『PALADINS』や『Gigantic』など今後さらなる盛り上がりを見せそうな対戦シューターにおいて、今回取り上げた『オーバーウォッチ』と『バトルボーン』は大きな試金石になるものと思われます。
皆様はどちらをプレイしますか?両方?ぜひコメントや下記簡易アンケートで意見をお寄せください。(アンケート結果を見る)
[wpap service="with" type="detail" id="B074HYHGQF" title="オーバーウォッチゲームオブザイヤー・エディション - PS4"]
[amazonjs asin="B01CCOL5XC" locale="JP" title="バトルボーン 【早期購入特典】「ファーストボーン パック(DLC)」がダウンロードできるプロダクトコード同梱"]
UPDATE:誤解を招く表現を修正、試合時間追加
TESTをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
コメント
コメント一覧 (14件)
AWやらBO3やって散々「原点回帰」騒いでた奴らまさかオーバーウォッチ買わねーよな
馬鹿なんだなー
ゲームによって求められてる要素が違うことも分からないなんて
オーバーウォッチはクローズドβ外れたからレビューでしか判断出来ないけど
バトルボーンより連携必須な感じらしくて不安
オープンβは予約者限定らしいし
正直バトルボーンのβはロールの違いは遠距離近接くらいしか感じなかった
というかバトル・ボーン近接多すぎなんだよ
MOBA自体が俺みたいな下手な人間には嫌いなジャンルなので
TF2みたいなお祭りFPSを期待してたんだがそうではなさそう
バトルボーンだけβ版プレイしたが画面が近いのかエフェクトがピカピカしてるからか目が凄い疲れたわ
オーバーオッチはβ版未プレイだけどこっちもにたような感じで目が疲れるのかな
バトルボーンはMOBA要素があるっていうかMOBAそのものだよな
「LoLとかDotaとかよく聞くしMOBAに興味あるけどバードビューのいかにもストラテジーって感じの画面に抵抗あるな…」って尻込みしてたPCFPSプレイヤーにはうってつけ
キャラデザインのバタ臭さはものすごいけどプレイしてみると意外とどいつも愛嬌あるし、ノリが良い上にローカライズが素晴らしくて予想以上にナイスなゲームに仕上がってたわ
ただコンソールではPCと違ってMOBAどころかまずRTSすら浸透してないし、洋ゲーキャラのバタ臭さに免疫ない人が多そうだから流行らないだろうなあ
PC界隈でもそんなに評判よくない…
なんで比較する必要が?全然違うジャンルのゲームなのに
釣り?
バトルボーンはMOBA要素があるってしってね、以前自分にまったく合わなくって興味あるんだけどダメだろうなと。
smiteとかベータ中の Paragonもやってみたけどシステムに振り回されて面白いと感じる前に断念してしまう
オーバーウォッチに興味あるけど、なんとなく飽きるの早そうな予感もある。
あと、CODとかBFみたいないよいよ戦いだっていう、シリアスな緊張感がないから
あんまりテンションあがってないんだよなあ
バトルボーンのゲームルールは好きだけど無駄にカクカクするから嫌い
オーバーウォッチは映像見る限り綺麗だから好み
ただこういうゲームはキャラに飽きたら終わりなんだよな...
結局BO3が安定するから両方買わないかも
バトルボーンは宣伝方法が悪すぎる
トレーラー内でキャラやシューティング要素ばっか強調してmoba要素の説明をほとんどしてなかった
そりゃベータでユーザーは困惑するわ
ボダランがあるからこそシステム面をもっと説明しておくべきだったよね
やってから「思ってたんと違う・・・」てなるのは一番購買から遠ざかっちゃう
現状、俺はオーバーウォッチかなぁ。バトルボーンが吹き替えになるなら変わるかも。
ベータの字幕は文字が小さい上に、(一度に表示できる文字数制限なのか)中途半端なところで字幕が区切られてすごい見づらい。
バトルボーンも技で三人称になれるんだが、、