『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』に配信されたばかりのY5S1.2パッチでは、Buck(バック)からフラググレネードが没収、Ying(イン)のカンデラが増加するなど、さまざまな調整がなされました。そんな中、スピード2・アーマー2のオペレーターとして生まれ変わったJager(イエガー)については、「弱体化」なのか「むしろ強化」なのかと意見が割れていました。
「弱体化」か「強化」か
Ubisoftのデザイナノートによれば、以前メインウェポンである416-Cのダメージを減らしたことも踏まえ、「他のオペレーターとの足並みをもう少しだけ揃えるため、このドイツ出身のガンナーにどの程度の調整が可能か、現在も検討を続けています」とあります。
「強化する」、「弱体化する」といった明言はありませんが、画像のように飛び抜けた人気を誇っているJagerの勢いを抑えようとしているのなら、運営側としては「弱体化のつもり」と見てよいでしょう。
しかし、アーマー2になるとダメージ耐性がつきます。具体的には銃弾による被ダメージが10%カットされるので、彼をメインに使っていたプレイヤーの中には「むしろ強化である」と喜びをもって迎え入れる方もいました。実際のところ、生まれ変わったJagerにはどんなパフオーマンスが期待できるのでしょうか。
「間違いなく弱体化」
シージの各種仕様の検証動画をYouTubeに投稿しているRogue-9(@RogueN9)が、「アーマー1・スピード3」のオペレーターが「アーマー2・スピード2」になることについて、プレイ体験からは分かりにくい数字の部分を検証していました。
数字からのアプローチによって得たRogue-9の結論は「間違いなく弱体化」です。具体的に見ていきましょう。
Is Jäger stronger as a 2-Speed / 2-Armour?!
“スピード3から2になる”とは?
最初に、各スピードのおおよその目安を見ていきましょう。
- スピード3: (基準値)
- スピード2: スピード3より約5%遅い
- スピード1: スピード3より約15%遅い
これにより、Jagerはスピードが5%ダウンしたことが分かります。
しかしシージのようなFPSの場合、スピードが重要である理由は目的地まで素早くたどりつけるからではなく、「ピーカーズ・アドバンテージ」です。サーバー内のわずかな処理時間の差を利用し、相手のモニターに自分の姿がまだ映っていない数フレーム分、先に撃ち始められる、というものです。一瞬の差で勝敗が分かれるシージではこの要素は見過ごせません。
スピードが5%ダウンすれば、こうしたピーク撃ちにも影響を与えます。両プレイヤーのピンが100以下の状態で、ライブサーバーとテストサーバーともに念入りな検証を繰り返したところ、スピード3からスピード2になると、敵のヘッドが画面に映るのがおよそ2フレームほど遅くなります。
これは敵の視点でも同じで、スピード3のJagerが画面に映るまで11フレーム分の差がありますが、スピード2だと9フレーム。2フレーム早く視認できるようになります。
影響はあるが重大ではない
ただしピーカーズ・アドバンテージの体感度はプレイヤーのネット環境やサーバーの状態によって変わるはずなので、速ければ速い方が良いとはいえ、「ピークが2フレームほど不利になる」のは致命的な変化ではなさそうです。ではアーマーについてはどうでしょうか。
「アーマー1から2になる」とは
仕様上、アーマー2のオペレーターは被ダメージが10%カットされます。しかし現実のプレイでは、やはり「胴体に何発当てられたら倒されるか」が問題でしょう。
Rogue-9はシージに登場する全武器のダメージ仕様をスプレッドシートにまとめています。これを使って、攻撃側が使える全武器のSTK(キルに必要な弾数)の、「対アーマー1」と「対アーマー2」を比較すれば、どの武器のSTKが変化したかを具体的にチェックできます。
すると遠距離での撃ち合いを除いて、アーマー1からアーマー2になっても攻撃側の武器への耐性にはほとんど変化がないことが分かりました。
- G8A1: IQ(アイキュー)とAmaru(アマル)
- F2: Twitch(トゥイッチ)
- C75 Auto: Dokkaebi(トッケビ)たちとKali(カーリー)
- SMG-11: Sledge(スレッジ)たちとAmaru(アマル)
- PDW9: Jackal(ジャッカル)
※ショットガン系は除外されている
メインウェポンとマシンピストル系では、これら5つの武器からしかアーマー2になった恩恵を感じられません。ハンドガン系でも変化したのはごく少数です。1発のダメージを10%カットしても、累計値で結局100を超えてしまうようです。
Rook(ルーク)のアーマープレートがあれば多少は「アーマー2らしく」なりますが、それでも全武器のうちの半分程度です。一方、遠距離での撃ち合いではほとんどの武器に対して1発分の耐性が得られているので、「ACOGを与えればいいのでは?」というコメントも見られました。
スピード別ウィンデルタ
今回の調整で分かったのは、「スピード2に下がってピークの優位性を少し失い、代わりにアーマー2に上がったものの、その恩恵は限定的」ということです。
Rogue-9はここで、「デザイナーノート」に掲載されてきた過去のウィンデルタを元に、「スピード別のウィンデルタ」を作るという画期的な試みをしました。「どのスピードのオペレーターをピックすると勝率が上がっているかを調べる」わけです。ただし各オペレーターの具体的な数字は「デザイナーノート」のグラフには表示されておらず、グラフ上の位置からおおよそのパーセンテージを読み取って計算したため、多少の誤差はあるでしょう。
完成した「スピード別ウィンデルタ」を見てみると、「防衛側はスピード3のオペレーターを使っておけば勝率アップ」という、分かりやすい結論が出ました。もちろん各オペレーターの武器やガジェット、その他さまざまな事象が勝敗に絡んでくるはずですが、攻撃側ではシーズンごとに異なるスピード帯が活躍していたのに対し、防衛側は一貫してスピード3のオペレーターたちが勝利に貢献しています。
一連の調査を踏まえ、「Jagerは弱体化した」というのがRogue-9の結論でした。
今回の検証はすべて数値と仕様からのアプローチで、対戦で運用する場合の視点や考え方については除外されています。実際の使用感は個人によってそれぞれ異なってくるでしょうが、「アーマー2・スピード2になった」ことで影響を受けた部分について、Jagerメインの方々はぜひ今後の立ち回りの参考にしてみてください。
『レインボーシックス シージ』の発売日は2015年12月10日で、対象機種はPS4、Xbox One、PC。
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Source: Rogue-9
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コメント
コメント一覧 (15件)
なんかイェーガーにニトロセル追加するリーク出てるらしいね
何させたいのか知らないけど
偉い人が結論出した後に、根拠も出さず当たり前だよねみたいなコメントするの恥ずかしいからやめてー^^;
偉い人が意見出した後に、さも私も最初からそう思ってましたと根拠も出さずに恥ずかしげもなくしたり顔でコメントできるな。
ここのコメでイェーガーの調整すら強化かも知れない〜とか言ってたマヌケ息してる?
今すぐこのゲーム辞めた方が良いぞ
バックからはフラグ取り上げるし、イェーガーは足2になるし呆れるわー
既存の満足度の高いキャラの下方修正なんてプレイヤーのモチベ下げるだけだからな
そもそもこいつのピック率が高いのはADSが無いと防衛側が露骨につらい目標部屋が多すぎることなんだよ。
WAMAIが追加されても結局設置後に本人は自由に動ける分JÄGERの方が遥かに小回り効くから優先されるし、弄るべきはそこじゃないってのが多すぎるんだよな。
領事館とかカフェとかのJÄGERがキーになりやすいマップが大幅に改変でもされん限りは、JÄGER本人が使い物にならないレベルにならなきゃまずピック率は下がらんて……
ピック率下げようと思って調整してるんだから、弱体化でしかないでしょ。もっとピック率変えようと思うなら代わりのスピード3キャラとか作ればよかったのに(ワーデン、ゴヨあたりとか)
足が速いとラグで有利不利が出るってFPSとして一番クソな要素じゃん...
ゴミゲー
回線弱者に人権無いなんてFPSで1番の常識じゃん...
ピーカーズ・アドバンテージはどのFPSにも言えることだから君は全FPSゲームをゴミゲーと言ったことになるよ。EAAのサイト見てるくらいだから何らかのFPSはやってるだろうし自分のやってるFPSを否定した事になるよまあ後者はあくまで推測だけど。
足が遅くなる以外の調整が入ってないんだから、検証するまでもなく弱体化なんだよなあ
え?てことはアーマー1のままってこと?
近距離で攻撃側武器を受けた場合アーマー1と2だと耐えられる被弾数が殆ど変わらないってこと
まあ検証せずともわかりきってることだよね^^;
偉い人が結論出した後に、根拠も出さず当たり前だよねみたいなコメントするの恥ずかしいからやめてー^^;