発売日の11月13日を目前に控えた、Treyarchが開発を手がける『Call of Duty: Black Ops Cold War(コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー)』。
EAA!!では、読者の皆さんから寄せていただいた数々の質問を手に、マルチプレイヤーやゾンビモードのことを、Treyarchでリードデザイナーを務めるマット・スクロンス氏と、リードライターのクレイグ・ヒューストン氏に他社合同のインタビューを行うことができました。
『CoD:BOCW』発売直前インタビュー
Call of Duty®: Black Ops Cold War - 公式ローンチトレーラー
スコアストリークについて
Q:『CoD:BOCW』のスコアストリークシステムはかなりチャレンジした内容となっています。このシステムの決定にはどんな背景があったんでしょうか?
スクロンス氏:『CoD:BOCW』でスコアストリーク・システムにアップデートを加えたのは、あらゆるプレイヤーに報酬を与えたかったからです。伝統的なタイプのスコアストリークやキルストリークと違って、キルされた後もスコアを失うことを心配しなくてもいいですし、継続してスコアを伸ばすことでスコアストリークを獲得できます。
すべてのプレイヤーが、戦闘の中心的なループに参加できるようにしたかったんです。以前のタイトルだと、高いスコアを取れる者だけがより高いスコアを稼ぎ、それ以外の人は報酬を得られませんでした。そうした伝統的な部分にどうも納得がいかなかったんです。『CoD:BOCW』ではかっこいいコンテンツをたくさん用意して、たとえばドミネーションで積極的に戦ったことで他のプレイヤーよりデス数が多くなる目標志向型のプレイヤーや、後ろに控えながらスコアを稼ぎたいようなプレイヤー、どんなタイプのプレイヤーでも試合に貢献でき、相応の報酬を得られるようにしたかった。それが私たちの開発哲学でもあります。
ヒューストン氏:私も上手なプレイヤーではないし、むしろうちの犬の方が上手いくらいなので新システムはすごく良いと思います(笑)。マルチで戦う以外にも、ゾンビモードや自分の好きなコンテンツにアクセスできるのも魅力です。
Q:リリース後のコンテンツはどのようなものを予定していますか?
スクロンス氏:リリース後も、マルチにはFAMASやブルフロッグSMG、M60ライトマシンガン、タクティカルライフルDMR-14、M79グレネードランチャーなどの新武器や新マップ、新しいPERKや新ゲームモード、たとえばサーチアンドデストロイやフリーフォーオールなどさまざまなコンテンツが追加されていきます。
ヒューストン氏:ゾンビに関してもマップの フリーDLCがあります。全貌についてはまだ明かせない部分がたくさんありますが、3ヵ月や4ヵ月とかからないペースで定期的に、新ストーリーや新モードなどかつ継続的な大型アップデートが入り続け、それらにあわせてストーリーも広がっていきます。
Q:武器プレステージ、あるいは『CoD:MW』のウェポンマスタリーのような武器のやり込み要素はありますか?
スクロンス氏:今のところ武器プレステージについては予定はありませんね。
ヒューストン氏:武器についてですが、本作ではプレステージとは別に銃やその他の武器を強化できます。これはゾンビモードでも大きな意味を持っており、武器コンテンツをアンロックし、パワーアップさせていくことで、どんな武器でもゾンビの大群相手に生き残れるようになります。時間の経過とともにゾンビの数も増えていくので、後半では戦うのに不十分な武器もあると思うでしょうが、どんな武器でも最終的にはすさまじい性能になるようにしています。
『CoD:BOCW』はあらゆるタイプのプレイヤーを歓迎
Q:『CoD』シリーズには、単純にゲームを楽しみたいという人から、勝敗にこだわる競技的な人まで様々なプレイヤーがいます。『CoD:BOCW』の開発ではどのような層のプレイヤーを念頭に置き、各プレイヤー層のバランスはどのように取っていますか?
スクロンス氏:あらゆる層のプレイヤーが楽しめるようにしています。どんなプレイヤーが優先といったリストもありません。マルチでは伝統的な6v6が多くのプレイヤーから愛されていて、統計的にもTDMが最も人気が高いんです。どんな新しいモードやマップを導入しても、結局皆さんTDMでプレイしているんです。
『CoD:BOCW』でも、基本となる6v6でのゲーム体験を以前よりも良いものにしています。同時に、12v12で戦う「コンバインドアームズ」も導入して、もっと大人数でプレイしたい方やビークルを使いたいプレイヤーに向けて「ダーティボム」も導入しました。マルチを進めながら世界中を旅してもらうのも、私たちの逃れられない役目でもあります。どんなタイプ、どんなスキルレベルのプレイヤーでも楽しめるようにしています。
ヒューストン氏:ゾンビモードについては特にストーリーに主眼を置いています。ストーリーは、録音されたメッセージや機密文書を各ステージで発見し、それらを重ねていくことてその人たちのことが分かるようになっており、常に面白くなっていきます。機密情報が織り成すストーリーは、YouTubeの動画のように誰かが何かを説明するのを見ているのではなく、またプレイヤーが実際にゲーム画面で目にするものとは関係なく展開されていきます。
私のようにマルチが下手なカジュアル・プレイヤーには、ゾンビモードが良いでしょう。チームメイトとともにAIの敵と戦うのは、マルチほど怖じ気づくような体験ではありませんし、たとえマルチが苦手な人や新規のプレイヤーでも、『CoD:BOCW』ではゲームにハマるほど報酬がもらえるようになっています。ゾンビモードなら誰もが同じレベルからスタートするので、習熟に10年の研究を要するといったこともありません。
スクロンス氏:つけ加えて言うと、マルチでも最初にBot相手に6v6用マップで練習する簡単なイベントがあります。ゾンビモードと合わせて、人間相手に戦うことに尻込みするようなカジュアル・プレイヤーには素場らしいツールとなるでしょう。
EAA!!:公式eスポーツの「CDL」はPC版でのゲームパッド操作に移行しました。PlayStationやXbox、またはサードパーティーのパッド、どれも簡単にPCへ接続できますか?
スクロンス氏:もちろんです。以前は「どのプラットフォームでプレイするべきか」といった議論がありましたが、スタッフ内で考え方を改めたので、今となっては些末なことです。コンソール版でキーボード・マウスを使うことができますし、PC版でゲームパッドを使うこともできます。PC版の方ではさまざまなゲームパッドをサポートしています。
Q:ゾンビモードで、最高レアリティの武器を最大化していく方法はありますか?
ヒューストン氏::ゾンビモードの武器にはレアリティが設定されているんです。ゲームデザイナーがここにいてくれたらよかったんですが、私はストーリー担当なので...。すべての武器はプレイし続けることでアップデートが可能で、他のコンテンツとは異なる楽しみ方ができます。長くプレイして武器を強化していくことで、スタート時とはまるで異なる性能となっていきます。もちろん特別な武器を入手する方法もあります。
過去マップのリメイク計画は?
EAA!!:「Nuketown」の復活がアナウンスされましたが、他にもリメイクマップを追加する予定はありますか?これは多くのファンが気にしていて、同じ質問がたくさん寄せられました。ただ『CoD:BO3』のマップだとウォールランやブーストが必要な場所が出てきてしまいそうですが。
スクロンス氏:まだ詳細を明かすことはできないんですが...(苦笑)
ヒューストン氏:(笑)
スクロンス氏:これまでも話してきたように、皆さんに愛されてきた過去のマップのことは私たちも気にかけています。「Nuketown」を皮切りに、『CoD:BOCW』のリリース直後から何かが登場するでしょう。『CoD:BOCW』には膨大なコンテンツがあり、私たちはローンチ後も各シーズンに大きなプランを持っているんです。
Q:プレイステーションの優位性について。2つの追加のロードアウトがあり、パーティーボーナスや経験値も2倍。これはものすごい「優位性」ですよね。
スクロンス氏:ええ。ただ私はマルチの開発担当ではありますが、ビジネス上の判断については話すことができなくて...。
ヒューストン氏:私たちはそれぞれ自分の仕事にかかりきりなもので、外側の出来事については関わっていないんですよ。とはいえ、これは過去作と比較しても最大のものですね。ともかくコンテンツは大量に用意されていて、リリース後も無料の新マップやゲームモード、ゾンビでも新しいストーリーなどが次々に無料で追加されていきますので、誰もがハッピーになれるでしょう。
Q:エンブレムエディターを実装する予定はありますか?
スクロンス氏:『CoD:BOCW』ではガンスミス機能に特に力を入れていまして、武器設計図や武器スキンのリストだけでも膨大なものです。なのでプレイヤーは設計図やスキンでさまざまな組み合わせを試すことができ、自分だけの武器を作れます。あと、私も最近まで知らなかったんですが、ゾンビモードで手に入るスキンを見たときは「こりゃすごい!」となりましたね。というのも私はマルチ専なので…。ですがゾンビモードもプレイしてこのスキンをアンロックしなくちゃ、と思ったくらいです。
シーズンごとにプレステージがあり、プレイヤーは過去のブラックオプス・シリーズやゾンビ、マルチ用のプレステージ・エンブレムをアンロックできます。それらを組み合わせていくと、自分だけのオリジナルな武器庫ができあがるでしょう。
ゾンビモードについて
Q:ゾンビモードのトレーラーにサマンサが映っていましたが、他にも過去作のキャラクターが再登場する可能性はありますか?
ヒューストン氏:現時点で明かせるのはサマンサ・マクシスと、『CoD:BO1』のキャンペーンにも登場したロシア系アメリカ人グリゴリー・ウィーバーだけですね。ウィーバーはこれまでゾンビモードには出演していませんでした。
どのようにストーリーが展開していくのかについては長期的な計画があって、中にはたくさんのサプライズもあります。たとえば皆さんから「エディはどうなった?」とよく聞かれますが、それについても。
ゾンビモードは前回のストーリーのラストで、別世界に行ったりタイムトラベルをしたり、同じキャラクターの別バージョンが登場したりと非常に複雑になりましたが、彼らが自らを犠牲にしたことで多元世界が崩壊し、単一の世界となりました。
今回はその単一の世界で大人になったサマンサ・マクシスが登場しますが、彼女はもう悪魔の子といった感じではありません。ストーリーは、粒子加速器の実験により、あらゆるものが消え去るダーク・エーテルの領域が世界に溢れ出したところから始まります。
2016年から世の中が良くないのは、ヨーロッパにあるハドロン衝突型加速装置がオンになったことで悪性の次元が現れたからだという噂を聞いたことがあります(笑)。しかし私はこの頃の世の中にもっと希望をもっていきたいと思っています。
ストーリーは本当に長い計画があるんですが、今ここでネタバレをすることはできません。ただ皆さんが長らく抱いている疑問は、シーズンが進むにつれて徐々に明らかになっていくでしょう。
ゾンビモードの進行システムについて
Q:マルチプレイヤーのプレステージシステムが発表されましたが、ゾンビの進行システムはどのようになっているでしょうか?
スクロンス氏:まず『CoD:BOCW』ではシーズンごとに進行システムが導入されています。プレステージシステムはプレイヤーからのフィードバックで非常に好評だったシステムの1つで、一方でプラットフォームが変わると獲得したアイテムがなくなってしまうというのは非常に不評でした。
『CoD:BOCW』ではこれらの両面を解決し、どんな環境でプレイしようと、プレステージなどのアンロックアイテムは共有できるようになりました。ゾンビモードでもマルチでも、シーズンごとの進行システムや獲得したアイコン、シーズンチャレンジなどをどのプラットフォームでも共有できるというのは、私たちがこれまでずっとやりたかったことですが、『CoD:BOCW』でようやく実現しました。
ヒューストン氏:ゾンビモードの進行システムは、デザインがなるべくマルチと同様になるようにしています。つまりゾンビモードでレベルを上げてマルチに挑めば、素場らしいスキルを持った他のプレイヤーたちとも撃ち合えるようになっているかもしれません。『CoD:BOCW』全体に渡って、複数の素場らしい進行システムが用意されています。
スクロンス氏:中にはゾンビモードはあまりプレイしないという方がいることも知っていますが、彼らもゾンビをプレイしたくなるかもしれません。ゾンビモードの方は進行システムや武器のランクアップに焦点が置かれていますが、それでもマルチとゾンビでシステムデザインが共有されているのは驚異的なことです。どのモードでプレイしたいか、夜間か週末か、どんな風にプレイしたいかに関係なく進行させていくことができます。
おわりに
Q:最後に、日本のプレイヤーの皆さんに向けてメッセージをお願いします。
スクロンス氏:これまで応援し続けてくれてありがとうございます。世界中で『CoD:BOCW』がプレイされることにとてもわくわくしています。今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、私たちだけでなく世界中にとって興味深くかつクレイジーな一年でした。この困難な時に、在宅ワークをしながら一緒に『CoD:COBW』の開発に取り組んでくれたチームメンバーのことはこの上なく誇りに思っています。家にいながらゲームをリリースするというのは非常に困難なことでしたが、だからこそ全員でより連携を深め、チームの成長にもなりました。
ヒューストン氏:その通りです。チームメンバーとはそれぞれ離れて作業をしていたのに、逆に不思議とみんなが近くにいた感じがしています。全員がそれぞれお互いのハードワークに感謝しています。みんなそれができて当たり前だなんて思っていたわけではありませんから。それと、私の隣にあるこのキーボードにも感謝しています。友人たちに直接会えないことや、リリースできたことにお互いにハグしたり笑い合ったりできないのも残念ですが、バーチャルでもできる限りのベストは尽くせました。
『Call of Duty: Black Ops Cold War(コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー)』の対象機種はPS5 / PS4 / PC / Xbox One / Xbox Series Xで、発売日は2020年11月13日(Xbox Series X版は2020年末)。
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コメント
コメント一覧 (12件)
しれっと書いてあるけどFFAとSnDはローンチでないってことでいいのかな
結局エンブレムエディターはないの?
何でガンスミスについて語り出してんだよ
スキンやデフォエンブレムを充実させたから我慢してねって事なんでしょうねー
>たとえばドミネーションで積極的に戦ったことで他のプレイヤーよりデス数が多くなる目標志向型のプレイヤーや、後ろに控えながらスコアを稼ぎたいようなプレイヤー、どんなタイプのプレイヤーでも試合に貢献でき、相応の報酬を得られるようにしたかった。
なんでこのデザインを目指した結果、死なずに連続キルしたらスコアにボーナス付けようってなるんだ?
少なくともβでは、オブジェクトルールでも目標無視して、命大事にキル重ねた奴がスコア1番多いゲームになってたが。
MWでもそうだったけど明らかにチームの勝利のために真面目にプレイする奴ほど損するゲームデザインになってる。
連続キルのスコアボーナスは廃止して目標貢献スコア上げてやっとトントンだろ。
チームの為って目標に向かって猪突猛進ガンガン死ぬことでもないだろ
目標前で敵を排除するのも立派な貢献だと思うが?
チームの為にって定義付けは各々の定義付けで不毛だから置いておいて、
あんたの言う目標に猪突猛進も一歩引いてキル重視するのもどちらもチームに貢献してるとしよう
でも実際にスコアが伸びるのはキル重視のプレイヤーなわけで
じゃあそれってどんなタイプのプレイヤーも相応の報酬を受けれてないよねって話よ
同じキル数でも目標のためにデス挟むとスコア伸びなくて、自分本位でデス回避したらスコア伸びるって仕様にする必要あるか?
うーん
デスするってことは相手にスコアをあげてるってことだと思うけどね
自分本位を勝手に置き換えすぎではないか。その時の状況にもよるし、高ストに繋がるなら少し貯めるのもアリだと思う、そのプレイスタイルが気に食わないならフルパ組めばいいじゃないのと。
この意見に心の底から同意する。ベータから改善してるといいなぁ…
スコストを誰もが出せるようにすべき、という意見はとりあえず尊重するけれども、同じチーム(特に優勢側)のスコストのタイミングが被りまくるのをまず何とかして欲しい。空域混雑しすぎなんだよ。
空域が混雑してるなんて、MWよりもストリークを出せているんよ。
結果的に雑魚でも出しやすくなったのは事実なんよ。ここは改善されると思うね
まさに共産主義ストリーク
旗取り系モードで勘違い乙な奴多すぎ笑っ
旗に絡んでポイント獲得で貢献とか明らかな乙軍なんよ。真面目プレイでデス増やされても迷惑すんのは味方だぜ?
ストリーク繋ぎながら旗取るのが旗取りモードで真面目プレイヤーな。
君の言いたい真面目プレイヤーは敵にわざとカモらせているプレイヤーの事を言ってるんだよ=チキン
俺だったら基本野良だから芋ってでもストリーク貯めて敵を倒して援護するけどな。