過日行ったゲーマー国勢調査 2021にて、見事“PCブランド部門”のトップに輝いたのは、PCメーカー サードウェーブのショップ「ドスパラ」となりました。もちろん“ゲーマー国勢調査”なので、サードウェーブのゲーマー向けPCブランド「GALLERIA」の製品企画担当である瀧吉 佑介氏に、受賞の報告とお祝いも兼ねてじっくりとお話を伺ってみました。
GALLERIAのゲーミングPCに関するカスタマイズや品質管理、ゲーミングPCを安価に手に入れる方法、超初心者向けの手厚いサポート体制、理想のゲーミングノートPC、過酷なデスクトップPC落下テストなどなど、ドスパラ・GALLERIAが皆に愛されている理由の一端が明らかとなりました。
果ては、完全に余談のゲーミングデバイスに黒が多い理由や、興味深い昔のゲーミングPC業界話まで楽しめるので、ぜひご覧ください。
ゲーマー国勢調査1位の魅力
EAA Jony:ゲーマー国勢調査「PCメーカー部門」でNo1、改めておめでとうございます!まずは簡単な自己紹介をお願い致します。
サードウェーブ 瀧吉氏:ゲーマー国勢調査 第1位のメーカーとなり、とてもありがたく思っております。私はコンピューターショップ ドスパラを運営するPCメーカー 株式会社サードウェーブの、パソコン製品すべての企画・構築・開発を行う製品マーケティング統括本部で、GALLERIAの製品企画担当をしている瀧吉(たきよし)と申します。
EAA Jony:今回、自作を除くと「1.2万人が選ぶPCメーカー第1位」となりましたが、率直な感想はいかがでしょうか。
サードウェーブ 瀧吉氏:EAAさんのメディア特性は、自作パソコンが1位になっていることからもわかるように、 “ガチゲーマー” と呼ばれる方々が非常に多い媒体だと思います。そういった方々に受け入れていただき評価していただいたことは、非常にありがたく思います。欲を言うなら、おそらく自作ユーザーの皆さんもドスパラで部品を買ってくれるのではと期待しています(笑)
EAA Jony:確かにゲーマー国勢調査のフリーコメントに「自作かドスパラか迷う」ともありましたね。
サードウェーブ 瀧吉氏:ありがたいです。
EAA Jony:単にトップというわけではなく、圧倒的な差をつけてゲーマー国勢調査で1位になった要因はなんだと思いますか?
サードウェーブ 瀧吉氏:EAAユーザーさんとして思いが合致していることもあると思いますが、われわれは、Intel、AMD、NVIDIAなどの最新世代の製品・パーツを最速かつコストパフォーマンス重視で投入することを目指しています。もちろん製品品質や検査体制にも充分にこだわっており(詳細後述)、国内(神奈川県)生産のため納期も早いです。そんな最先端と安心感が、ドスパラ、GALLERIAともにゲーマーの皆様に評価いただいているのではないでしょうか。
人気があるのにブランド一新
EAA Jony:GALLERIAさんは2020年7月に、GALLERIAブランド一新を発表しました。リニューアル前から人気ブランドだったと思うのですが、この挑戦的な変更の理由はなんだったのでしょう。
サードウェーブ 瀧吉氏:以前のGALLERIAはコアなゲーマーをターゲットにしていましたが、市場の広がりとともにPCゲームをもっと受け入れてもらうための準備としてブランドを一新することで、そのスタンスを明確にしました。今後は「GALLERIAのゲーミングPCをご存知の方」に受け入れてもらうだけでなく、「PCゲームをプレイしたい方に受け入れていただこう」という意図があります。
なぜゲーミングPCはブラックばかりなのか?
EAA Jony:いきなり余談で申し訳ありませんが、ゲーマー国勢調査のフリーコメントに「ゲーミングPCはブラックばかり。黒がよく売れるのは理解できるが、多様なカラー展開を期待したい」との声が多数寄せられました。これはゲーマーなら共感できる部分もあると思うのですが、ブラックが多い理由があるのでしょうか?
サードウェーブ 瀧吉氏:ゲーミングデバイスにはどうしても「ブラック」が付きまとっているイメージがあるので、われわれも積極的に離れていこうとはしています。しかしながらブラックは整形上とても使いやすい色で、コストパフォーマンスを良くしようとすると最初に考える色となってしまいます。
例えばホワイトやブルーですと、特に繊細な技術が必要となります。「紫外線を1年間当てても色落ちしないように」「傷がつきにくいようなコーティング・硬い塗装」「指紋や油が付きにくいように」などなど、光沢かマットかでも変わってきます。単純にブラックと言っても、塗装で大きく見栄えや傷つきやすさなどが変わります。現在のGALLERIAはブラック一色ではありませんが、シンプルにインテリアとしても映え、配信に映ってもカッコいいと思っていただけるデザインを意識しています。
EAA Jony:ゲーミングデバイスにブラックが多いのはきちんと理由があるんですね。
サードウェーブ 瀧吉氏:ゲーミングデバイスの認知とともに市場が広がっていく中で「全部黒いから、自分はこういう色が欲しい」といった声が出だしたのは、ユーザー様の裾野が広がっている証左でもあると思います。
ゲーミングPC黎明期:GALLERIA含む業界全体の品質向上
EAA Jony:もう5~10年前ですが、当時はGALLERIAさんに限らず多くのメーカーで電源問題や初期不良、故障など問題が多かったように感じます。GALLERIAさん含め、最近の品質管理はどのような感じでしょうか?
サードウェーブ 瀧吉氏:5年~10年前はおっしゃる通りで、われわれを含めて「BTOパソコン」、「自作のDIYパーツ」と言われるパーツに使われていた電源が不良を起こすことが、現在よりも多かったのは間違いなく事実です。その時代背景としては「当時はゲーミングパソコン以外で、そこまで大きな容量の電源が求められていなかった」という面があります。まだまだ電源に関するノウハウも少なかったですし、どうしても品質にバラツキが生まれ、われわれも悩まされました。
現在の高い品質の基準に至った理由は、まず、CPUやグラフィックのメーカーさんが電源に求められる要求度合を明示したこと。そこで、グローバルな電源メーカーさんたちが「基準に見合った製品を作ろう」となったことです。われわれとしても、パソコンの心臓部である電源が壊れてしまっては困ります。採用の検証体制もこの数年でかなりレベルが上がっており、「電源に対する負荷のかけ方」や「どこまでの負荷に耐えられる?」といったノウハウもたまりました。
サードウェーブの努力としては、電源メーカーさんと密に連携し「この電源でここまでやってもらえますか?」「CPUメーカーさんとかグラフィックスメーカーさんがこういうことをやろうとしていて、こんな基準に変わろうとしています。どう対応していきましょうか?」といった細かな協議を常に重ねています。
また、パソコンの部品は、中国のなかでも深センのエリアで作られている製品がとても多いので、われわれサードウェーブ自体が深センに事務所を持っています。製造現場に検品のために出向き、きちんと製品が製造されているか受け入れ部門で全ての受け入れ検査を行ない、日本に輸出しています。国内工場でも、受け入れ検査を行って問題ないかを確認後、製造に回す体制を整えています。
もちろんものづくりなので「完全に不良ゼロ」は簡単ではありませんが、「BTOメーカーの電源はよく壊れる」と言われていた10年前と比べると、非常に大きく低減できています。
GALLERIAはカスタマイズ項目があえて少ない?
EAA Jony:ゲーマーにとって大切なパートナーであるゲーミングPCですが、決して安くはない買い物です。そのため細部までカスタマイズを行いたいのですが、最近のGALLERIAはどんな感じでしょうか?
サードウェーブ 瀧吉氏:まず「安くはない買い物」であるのは本当にその通りですね。失敗のない買い物・納得のいく買い物を皆さんが望まれているのは当然われわれも理解しています。
「カスタマイズの選択肢を増やしてほしい」や「この部分のカスタマイズはできないのか?」といった声は、アンケートなどさまざまなところで頂戴していますが、われわれはゲーミングパソコンはCPUとグラフィックの組み合わせがとても大事だと考えています。安くはないので、予算を検討するのに最も大事な「CPUとグラフィックボードの組み合わせ」を、まずラインアップとしてすべてお見せすることをこの5年ほど顕著に行っています。例えば「Intel Core i7とGeForce 3070Tiを組み合わせたら幾ら?」といった感じです。「これをこう変えたら幾ら?」ではなく、先に「このCPU + このグラボ」と決め打ちするスタイルです。
ユーザーさんの広がりとともに「CPUやグラボを自由に選べないの?」といった声をいただくこともあるのですが、基本的には選べない組み合わせは少なく、それでもわれわれが提示していない組み合わせはバランスが良くないのでやめた方が良いと考えています。
EAA Jony:構成をある程度決め打ちするのは、任天堂やAppleの「顧客は自分が欲しいものが本当はわかっていない」「われわれこそが理解しているから安心してほしい」といった考え方に少しだけ近いものがありますね。
サードウェーブ 瀧吉氏:その通りです。この組み合わせをわれわれは“マップ”と呼んでおり、ドスパラの通販ページの一覧表ではその組み合わせを掲載しています。
サードウェーブ 瀧吉氏:自身の予算や目的に応じて、まずはCPUとグラフィックスの組み合わせを選択し、そのあとは自由に選んでいただけるスタイルです。極端な話をすると、CPUはものすごくローエンドでグラフィックスはハイエンドだと、ゲームをプレイするバランスとしてはよくはありません。そういった特殊な例は外していますが、基本的な「ゲームをプレイする」という目的での組み合わせはおおよそ網羅できています。残るカスタム要素のメモリやストレージは、パソコン少しでも触ったことがある方ですと「容量を増やした方がいい」「この部分はそこまでいらない」などがわかっている部分だと思うので、メモリやストレージは可能な限り選択肢を用意させていただいて、どのモデルでも可能な組み合わせとなる選択方式はずっと担保しています。
EAA Jony:BTOも進化してるんですね。(BTO = Build to Order / ビルド・トゥ・オーダー / 受注生産。最近のPC業界では完全な受注生産ではなく、購入前にある程度のベースをカスタマイズするのが一般的)
サードウェーブ 瀧吉氏:このようなBTOは、まず「自分で好きなものを組み上げてね」がBTOのスタートであったことは間違いないと思います。その後10年ほど前から「何がやりたいのか」「これなら動きますよ」という流れが始まって、現在はわれわれも行っている「ゲームタイトル推奨」や「コラボパソコン」のような、お客様が「これを買えばいいんだ」と納得いただける形に広がってきました。
GALLERIAのサポート体制:「パソコンって部品変えられるんですか?」から対応
EAA Jony:そんな愛機のサポート体制はどのような感じでしょうか? ゲーマー国勢調査のフリーコメントでは、今後購入するPCを「自作かGALLERIAか」で悩んでいるゲーマーの方もいました。GALLERIAで購入するメリットなどはありますか?
サードウェーブ 瀧吉氏:われわれのサポートは基本的な「修理や操作方法」だけではなく、「このGALLERIAにこの部品はつきますか?」といった個人個人の細かい部分まで相談できる体制を整えています。何か疑問点があれば、サポート窓口やLINEなどで24時間受け付けて、何にでも相談に乗り、「できる・できない」といった回答もきちんと出すようにしています。
EAA Jony:よくある「いいからQ&Aを隅から隅まで見て」「連絡先はどこか奥深くに隠しているよ」ではないのですね。
サードウェーブ 瀧吉氏:そうですね。「パソコンって部品を変えられるって聞いたんですけど?」といった質問でもまったく問題ありません。
ゲーミングPCは何を買えばいいのかわかりにくい?
EAA Jony:実際に購入しようとすると、先ほどの「推奨PC」といった指標はありますが、多くの販売サイトではスペック別に分けられていると思います。
「ゲーマー国勢調査」では「XXXXをプレイしたいけどどのPCを選べばいいのか分からない」「PCほしいけど調べるのがめんどう」といった声が散見されました。確かにゲーミングPC初心者の方には、スペックではなく特定ゲームを主軸にした指名買いができると便利だと思うのですがいかがでしょうか。
例えば「APEXだけならこれでいいけど、BFもやりたいならこっち。マックス設定ではできないけど80点」のように、プレイしたいゲームをいくつか選ぶとフィルタリングされてパラメーターと得点で表示されるなど。調査と実装は大変ですが(笑)
サードウェーブ 瀧吉氏:それはぜひやりたい、提供したいという思いはあるのですが、ゲームメーカーさんと今以上にものすごく密接な協力をしながらでないと難しいですね。あくまでも1ゲーマーとして回答させていただくと、例えば最低スペックで配信する『Apex Legends』と、実際に多くの方が配信でご覧になっている『Apex Legends』は別物だと思います。
EAA Jony:そうですね。有名な配信者は“魅せる”ために高機能なゲーミングパソコンの場合も多いかもしれません。
サードウェーブ 瀧吉氏:「本当に単に動いているだけ状態でいいのか?」という思いと、ゲームメーカーさんが実際に体験してほしいクオリティやレベルがあると思っているので、そういったところに対して「ただ動くだけ」では販売できないという部分もあります。また、「公認・推奨パソコン」のように取り組みに積極的なメーカーさんもあれば、一方で「大体このくらいのスペックで動くように作っているから、これを満たすようにお願いします」とだけ言われる場合もあります。例えばPlayStation 4版であればPlayStation 4向けに最適化されていますが、「PS4からゲーミングPCに移行したい」場合は、そもそもどのPCを買ったらいいのかの調査が必要になってしまいます。
一つの解決手段として、GALLERIAではプロチームやストリーマーといった特定ジャンルのゲームに強い方々へスポンサードしたコラボパソコンという形で、わかりやすい1つの指標、提供手段としています。
ゲーミングPCの「最初の関門」を越えてほしい
サードウェーブ 瀧吉氏:理想系はすべてのゲームに対して「このPCならこの程度動く」、と明示することですが、実際にはメーカーさんにある程度動く構成のゲーミングPCを提示すると、メーカーさん側はハイスペックPCで高いクオリティを体験して欲しいため「駄目」となる場合もあります。
自身にマッチする最適なスペックのゲーミングPCを見つける近道としては、プレイしたいゲームで活躍しているストリーマーの方たちを見つけたり、自身がどの程度の画面で遊んでみたいのか、といったところを見つけたりしていただくことになります。やはりここは「ゲーミングPCのハードルの高さ」にはなってしまうのですが、ゲーミングPCデビューの最初の関門だと思っています。
ゲーミングPCは、PlayStationのように得られる体験が均一化されているわけではなく、少し情報収集は必要とはなりますが、そこさえ乗り越えてさえいただければ、良いゲーム体験ができると考えています。分からない点があればいつでもご相談ください。
EAA Jony:その最初の関門もGALLERIAでサポートしますよ、と。コンシューマは体験が統一されているので楽ではありますが、パーツ交換でグラフィック向上といった楽しみ方はゲーミングPCならではですもんね。
サードウェーブ 瀧吉氏:パーツ交換でアップグレードして、長く使い続けられるのは大きな違いですね。
ゲーミングデバイス・PCはなぜ光る?!
EAA Jony:ちなみに、ゲーマー国勢調査では「なぜゲーミングPCやデバイスを光らせる?」というコメントがもう本当に、非常に多かったのですが、これは率直になぜでしょう?
サードウェーブ 瀧吉氏:われわれも「なぜ光るのか?」と言われたら「何ででしょう?」となるのですが(笑)。光る理由に確信があるわけではありませんが、ゲーマーの特性の一つとして「自分のデバイス、自分の道具はこれだ!」というパーソナライズを大事にする志向の方が多いと思っています。所有感などを明確にする一つの手段として、光るデバイスが人気を得たと考えています。
今では、単に光らせるだけではなく、精細なカラーやさまざまな光らせ方ができるようになり、どこまでもこだわれるようになっています。ゲーマーが自分のデバイスを単なる道具ではなく「自分なりにカスタマイズする」という意識が、日本だけではなく海外も含めたニーズの中で生まれたのではないでしょうか。
ちなみに、ゲーミングデバイスを一番初めに光らせ始めたのはRazerさんだったと記憶しています。先ほどの「ゲーミングデバイスは全部ブラック」というイメージから脱却し、デバイスの違いを打ち出すことを目的と考えた企画者がいたのだと思います。実はGALLERIAとしては、パソコン本体を光らせるようになったのはかなり後発組です。
EAA Jony:そのイメージはあります。
サードウェーブ 瀧吉氏:GALLERIAのPCを光らせようと決めた際に、最初に決めた条件は「光らせないこともできる」、「光を消せる」ことです。
EAA Jony:正解だと思います!私はずっとアンチ光だったのですが、光るゲーミングパソコンばかりになっちゃって仕方なく入手することに。消すこともできるのに、手に入れてからは常時光らせちゃっています。部屋に彩りを与えられるし、青にすれば落ち着くし涼しげだし、赤にすれば燃えるし温かいです(笑)。
サードウェーブ 瀧吉氏:光らせ方ひとつとっても、製品としてお渡しするときに各メーカーの方向性が出てくる部分なので、そういった部分まできちんと大事にしたい。光らせまくりたい方は光らせまくれるようにできたらいいですし。私は今のGALLERIAのパソコンを作る前に、自分のパソコンを「極限まで光らせたらどうなるんだ」というテストをしました(笑)
EAA Jony:面白い(笑) 少数派ですが「もっと光らせるべき」というフリーコメントも3件ぐらいありました。
サードウェーブ 瀧吉氏:どこまで光らせるかは難しい点ですが、われわれが販売しているCrazy RaccoonのコラボレーションPCは、Crazy Raccoonさんの活動スタイルを踏襲して「もう究極的に派手にやったらどうなる?」がコンセプトとなっています。最大でRGBファンが6つ光る仕様になっているので、「とことん光らせたい方向けの製品」とも言えます。
EAA Jony:ちなみに光らせるデメリットは何かありますか?
サードウェーブ 瀧吉氏:技術的な部分になりますが、ファンの選択肢がものすごく限られてしまう、というのはデメリットです。例えば水冷クーラーを採用している上位機種の製品では「どのファンを組み合わせるか?」といったところも開発のチームで選定を行っているので、例えば上位CPUのCore i9やRyzen 9を積むと、水冷の部分だけ光らない製品になってしまいます。光らせようとすると、技術的な部分で一部制限や制約が出てきてしまい、製品の選択肢が減ってしまいますね。
ゲーミングPCを安価に手に入れる方法
EAA Jony:ゲーマー国勢調査に寄せられた最も多かった声は「早くPCゲームデビューしたい、でも高い」でした。何か良い解決方法はないでしょうか。
サードウェーブ 瀧吉氏:私も知りたいです…。
一同:笑
サードウェーブ 瀧吉氏:われわれとしてはコストを下げる努力を日々していますが、この2年ほど半導体関係の値段がとても上がっています。ゲーミングパソコンは半導体を使っている部分がとても多いのですが、極力手に入れやすくする手段を模索しています。
理想のゲーミングノートパソコンはこれだ?!
EAA Jony:個人的には「巨大で光る高スペックPC」の圧倒的安心感も好きですが、実際のところ多くのカジュアル層に求められているのは「仕事もゲームもそこそここなせるミドルスペック、理想はミドルより少し上の薄型ノート」ではないかとも思います。GALLERIAとしてはどういったスタンスで取り組んでいるのでしょうか。
サードウェーブ 瀧吉氏:詳細はHP等でお知らせさせていただければと思いますが、まさにおっしゃっている製品が先日出ました!
EAA Jony:なんというタイミング!
サードウェーブ 瀧吉氏:まさに「仕事もゲームもそこそここなせるミドルスペック、理想はミドルより少し上の薄型ノート」製品を、テレワーク時代が来る2年ほど前から準備しており、ゲームだけでなく家で単純にパソコンを使え、薄くて持ち運びもできるタイプの製品が求められることを予測して準備をしていました。
EAA Jony:素晴らしい先見性!個人的にも試してみたいです。では、まだリブランドしたばかりではありますが、GALLERIAブランドとして考える今後のゲーミングPC観をお聞かせください。
サードウェーブ 瀧吉氏:先ほどお話いただいている中でもありましたが、「これからPCゲームを始めよう」という方がすごく増えてきている中で、やはり「GALLERIAは高い」「ゲーミングパソコンは高い」というイメージを持たれおり、実際にそれは否めません。そんな中でも「一番初めに買うならGALLERIA」となる流れを作ろう、という動きはあります。まだ細かくは伝えられないのですが、これまで購入いただいているようなハイエンドPC製品はもちろん、これまで以上に多くの方に受け入れられる製品をリリースしていく予定です。
EAA Jony:具体的な製品開発も裏では進んでいますか?
サードウェーブ 瀧吉氏:そうですね。ゲーム全体やゲーマーコミュニティーも含めて考えており、コストパフォーマンスの重視や、従来以上にハイエンドな製品、より幅広い方々のニーズに応えられるゲーミングパソコンを検討しています。
デスクトップPCの落下テストに見る製品品質へのこだわり
EAA Jony:以前のインタビュー記事で、GALLERIAさんではノートではなくデスクトップPCを落として耐久試験を行うという話を見たのですが、これは具体的にはどのような試験方法ですか?
サードウェーブ 瀧吉氏:具体的には壊れるまで落としています。組み上がった製品状態で、全側面を向けた状態で、あらゆる方向の規定の高さから落として、落としては壊れていないかを1回ごとに確認しています。基本的に新しいグラフィックボードはすべて落とされていて、車の衝撃試験のCMのイメージどおりですね。お客様の手元に届くまでや、箱から出す際に万が一落としてしまっても壊れてしまうことがないように、何度も衝撃を与えています。もちろんお客様にお渡しする製品は落としません!
EAA Jony:任天堂もびっくりですね。いつから落としているのですか?
サードウェーブ 瀧吉氏:数年ほど前から落としています。それまでも落下試験は品質管理の観点からやっていたのですが、新しいケースを作るにあたって改めて落下試験をきっちりと行い、品質を確実に担保しています。
EAA Jony:個人的にも昔GALLERIAさんで2台ほど購入させてもらっていますが、今回のインタビューに当たって読んだ他メディアでの品質管理のこだわりの話や、今回のお話を聞いて品質管理に対するGALLERIAさんのイメージが更に良くなりました。
サードウェーブ 瀧吉氏:そう言っていただけるとうれしいです。製造物はどうしても不良をゼロにすることは難しいですが、もちろんそれを実現させるべく、チャレンジは継続しています。過酷に見える落下試験も、例えば車でしたら、安全を守るためにしっかり壊すまでやっています。GALLERIAのPCも「どこまでやったら壊れるのか?」を把握することは大事なことだと考えています。
EAA Taiga:素晴らしい。これほど品質が担保されていれば、もう本当に初めてのゲーミングPC購入も安心ですね。長持ちしますし、仕事でも遊びでも長く使えると考えればそこまで高くはないと思います。
サードウェーブ 瀧吉氏:われわれも製品の品質を上げるために日々もがいて、どうにかここまで来ることができたという感じです。
EAA Jony:ありがとうございました。さまざまなお話を伺って、改めてファンになっちゃいました。
サードウェーブ 瀧吉氏:では3台目を…。
一同:笑
EAA Jony:最後に、読者の方々にひとことお願い致します。
サードウェーブ 瀧吉氏:まずわれわれGALLERIAとしては「ゲーミングパソコン入手のハードルを低くする努力を、これからも継続して行うので、まずは手に入れてください!」と伝えたいです。
今後もGALLERIAはさまざまなチーム、ストリーマー、イベントなどのスポンサード、製品のキャンペーンなどPCゲームファンを増やしていくお手伝いをしたいと思っています。もしそれらを見かけた際は「やってるなGALLERIA」と、GALLERIAやドスパラを検索していただけるとうれしいです。
また、すでにPCゲーマーの方は、PCゲームでしかできない体験を広め、自分たちと同じPCゲーム仲間の増加活動に加わっていただければと思います。
EAA Jony:楽しいインタビューありがとうございました。
サードウェーブ 瀧吉氏:こちらこそありがとうございました。
余談:メダルと表彰状を勝手に送りつける
GALLERIAさんの魅力だけではなく、興味深いお話もたくさん聞くことができました。なお、インタビュー後に「ゲーマー国勢調査 2021 PCブランド部門 第1位」のメダルと賞状を勝手に作って、勝手にお送りさせていただきました。
改めて、ゲーマー国勢調査 2021 PCブランド部門 第1位おめでとうございます!
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コメント
コメント一覧 (2件)
ドズパラでゲーミングパソコン買ったけど悪くはないよ
ゲームあんましてないけど。Amazonからasusのゲーミングノートも20万で買ったけど8万のドズパラデスクの方が排熱の関係で低スペだけどゲーム利用はドズパラでしてる。
とりあえず最初の1台はここってイメージ