ライバル・プレイシーズン4の開幕に合わせて配信された『Overwatch(オーバーウォッチ)』の最新パッチ(詳細記事)にて、大幅な変更があったヒーロー「バスティオン」。彼の気になる変更点の解説や感想、また今後のゲームプレイに与える影響などを考察します。
バスティオンの基本性能
以前から大きく変更された、現在の基本性能は以下のとおりです。アップデート後の変更点は太字で表記。
- モード変更:偵察モードからセントリー・モードへのモード変更時間1秒。
- 1.5秒から1秒に短縮されました。偵察モードへの変更時間は0.5秒で変わりません。
- 自己回復:チャージ制に変更。移動時にも使用可能でダメージを受けても中断されない。
- D.Vaのようなメーターをもとにしたチャージ制に変更され、一度に回復できるのは約4秒。回復中は移動不可だったものが移動可能になり、ダメージを受けても中断されなくなりました。
- パッシブ:セントリーまたはタンク・モード中は被ダメージが35%減少する。(最新CTEでは20%に変更)
- 新規アビリティとして被ダメージ減少のパッシブ・アビリティが追加されました。
偵察モード
- 装弾数:25発
- 20発から25発に増加されました。
- ダメージ:6-20
- 射撃レート:8発/秒
- DPS:48-160
- 弾拡散率:アップデート前と比較して25%減少。
- 集弾率が上昇しました。
※DPSとは… Damage Per Secondの略で1秒あたりのダメージ量。ここではダメージ×射撃レートのみで算出していてヘッドショットを考慮していないため誤差あり。
セントリー・モード
- 装弾数:300発
- アップデート前の200発から300発へ大幅増量。
- ダメージ:4-15
- 射撃レート:30発/秒
- DPS:120-450
- 弾拡散率:アップデート前と比較して50%増加、常に最大になる。
- 集弾率が悪くなっており、フルオート撃ちもバースト撃ちも集弾率は変わりません。
- 備考:ヘッドショット判定なし。
- ヘッドショット判定ありだったものがなしになりました。
タンク・モード
- 装弾数:無限
- ダメージ:-205(直撃)
- 射撃レート:約1発/秒
- DPS:-205
- パッシブ:廃止。
- タンク・モード時に発動した自身への追加アーマー付与効果がなりました。
- 備考:自身への爆風ダメージは35。ジャンプ中に自分の足元に撃つと大ジャンプできる。
ヒーロー同士の相性
バスティオンは自己回復こそできるものの、もともと機動力を捨てた火力特化型ヒーローのため、回復と攻撃力アップのスキルを持つマーシーとの相性はとても良いものでした。マーシーは前回のアップデートで強化されたファラとの相性も良く、今回のアップデートではマーシー自身にもULT(アルティメットスキル)使用後に無敵時間付与という強化が入ったため、将来有望なのではないでしょうか。しかし、バスティオンがいる状態でのマーシーは半専属ヒーラーとなりがちなため、アナやルシオといった主力ヒーラーをもう一人チームに採用することで、チーム全体の安定化が図れるかもしれません。
偵察モードの拡散率が下がり集弾率が非常に良くなったため、対空には偵察モードがおすすめです。一方セントリー・モードでの拡散率は上がっているため、これまでのバスティオン両モードの有効射程距離とダメージの感覚は一度捨て、新たに慣れたほうがいいかもしれません。
バスティオンを敵として迎えた場合、モード変更時間の短縮や偵察モードの強化により機動力を得ているので、これまでと同じ方法で倒すことは少々難しくなっています。
対ファラ
ファラはセントリー・モードのスティオンに対して、アップデート前ならば射程外から一方的に攻撃することができました。アップデート後は即座に変形し移動しつつ回復できるため、実質HPが増えたようなものなので一筋縄では行きません。
対してバスティオン側はセントリー・モードの状態では弾が拡散するため倒すことは難しいですが、偵察モードの集弾率は上昇したため安定してダメージを与えることができます。
対トレーサー
気づかれないよう裏に回ればULTで確実に仕留めることもできますが、機動力源がクールタイムのあるスキルであるという点と、体力が150であるという点が不安要素。対してバスティオン側は、状況に合わせてモードを切り替えることで戦闘を優位に進めることができます。
対ゲンジ
機動力のあるヒーロー同士として、トレーサーと比較されることの多いゲンジ。彼がトレーサーよりも勝っている大きなポイントとして、主な機動力源がパッシブ・アビリティであることが挙げられます。2段ジャンプや壁登りは高所に陣取るバスティオンに最速で到達できるだけでなく、緊急回避に使うこともできます。また、全ての攻撃が弾丸かつ高威力のバスティオンには木の葉返しでのダメージも稼ぎやすいでしょう。
対してバスティオン側は、これまで通り木の葉返しのクールタイムを予測して対処する必要があります。木の葉返しのダメージは自分だけでなく味方にも当たってしまうため、特にULT使用時には気をつけなければいけません。
対ソンブラ
アップデート前までは、裏取りが比較的容易なソンブラが後方に位置取りがちなバスティオンに「ハック」を使いモード変形や自己回復を封じることで、1対1はもちろん敵全体の火力を大きく削ることができました。しかしアップデート後は偵察モードも集弾率上昇と装填数上昇によって火力が上がっています。アップデート前のような活躍はできないでしょう。
対してバスティオン側は、例えハックをされたとしても焦らずに敵を見つけて攻撃しましょう。ハックをしたソンブラが敵陣に戻った場合は「ハック終了まで自己回復できない」ということを念頭に置き、立ち回りを変える必要があります。
対ロードホッグ
バスティオンの前で盾を構えているであろうラインハルトの盾割りをしつつ、体が大きくセントリー・モード中は動かないバスティオンを確実に引っ張ることができるロードホッグは有効といえます。しかし、バスティオンも機動力が増したためアップデート前までのように上手くはいかないかもしれません。バスティオンの弾が当たらない場所からバリアを破壊して引っ張るか、横や高所などバスティオンの死角を狙ってみましょう。
対してバスティオン側は、ラインハルトが前で守ってくれている場合でもフックは確実にこちらを狙ってくる、という危機感を持って慎重にセントリー・モードを運用したほうがいいでしょう。フックが見えてからクールタイムの8秒間で、いかに効果的な射撃をできるかが勝利の鍵です。
対D.Va
ダメージ上限の無いバリアとブーストによる機動力、また後方で構えることの多いバスティオンに相性の良い自爆ULTを兼ね備えたD.Vaは、バスティオン封じには適任といえるでしょう。しかし、それはあくまでもタンクとしての役割であり、D.Vaとバスティオンの1対1ではバスティオンが勝利します。D.Vaはバスティオンに近づくのではなく、味方の近くでバスティオンからの弾幕を防ぎましょう。
対してバスティオン側は、D.Vaのバリア中はフェイントをかけつつリロードを挟んだり、自己回復に専念するなどしてD.Vaのバリア時間を削りましょう。弾幕を張り続けることも抑止力になるため有効です。また、自爆ULTをどうしても避けられない場合はセントリー・モードに変更してパッシブ・アビリティの被ダメージ35%減少を発動しつつ自己回復してみると、距離によっては生き残ることがあります。
プロが使うバスティオン
海外のプロゲーマーSeagull氏によるアップデート後のバスティオンを使用した動画です。
偵察モードとセントリーモードの使い分けやセントリーモードの位置取り、またダメージを受けても中断されない自己回復スキルを有効活用するシーン(7:51から)など、「新バスティオンの優れた点」が詰め込まれていて参考になります。
Seagull plays NEW Bastion vs Rogue
総括
バスティオンはもともとPC版では、奇襲や戦況を打破する際にセントリー・モードでのヘッドショットが有効でした。今回のアップデートでセントリー・モード時のヘッドショット判定が廃止され、敷居が下がったためCS版でも使い手は増えるのではないかと思います。また、被ダメージ減少のパッシブ・アビリティは、アップデート前ではあまり見られなかったセントリー・モード中の自己回復や、ザリアのULTを受けた際の対処法として重宝するかもしれません。
これからバスティオンを使う際には両モードの有効射程距離を把握し、固定砲台というよりも臨機応変に移動して効率よく火力を出すスキルが問われるでしょう。また、野良の場合は味方にバスティオンがいると、「守らないと負けてしまう」という共通認識が生まれてチームワークがよくなるかもしれませんね。
ライバル・プレイシーズン4の開幕と同時に配信されたパッチであるということも相まって、今後のパーティー構成にバスティオンが登場する機会も増えそうです。
これまでの「機動力のない火力お化け」といったイメージを一新するような大幅変更となりましたが、皆さんは生まれ変わったバスティオンについてどう思いますか?
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コメント
コメント一覧 (1件)
アナのスリープダーツも結構有効
勿論ハルトの盾割りしてからだけどね