ありがとうPS3： PS3の出荷終了、10年の歴史に幕

先日出荷終了となることが明らかになっていたソニー・コンピュータエンタテインメント/SCE（現ソニー・インタラクティブエンタテインメント/SIE）の「PlayStation 3」。2006年11月の発売以降、10年以上に渡って販売され続けてきたPlayStation 3がついに2017年5月、その歴史に幕を降ろしました。

PS3 生産終了

2017年3月、公式サイトに、2014年8月に発売されたPlayStation 3の最新モデル「CECH-4300C」の出荷を近日中に完了する予定であることが掲載。そして今月、同ページに「出荷完了」の文字が記載。「CECH4300C」に続く新モデルの発表がされていないことから、これでPlayStation 3の生産は終了となります。

再掲：PlayStation 3 の歴史を振り返ろう

PlayStation 3は、任天堂一強時代を終わらせた「PlayStation」、そして名機と名高い「PlayStation 2」の後継機ということもあり、発表当時には非常に大きな注目が集まったのを今でも覚えている人は多いのではないでしょうか。

PlayStation 3は2006年11月に49,980円（20GBモデル）で販売開始。発売時の大混雑と、あまりの混乱ぶりに一般客が発した「物売るっていうレベルじゃねぇぞ」がこの時に誕生。熱狂する現場の状況を的確かつ一言で表したこの言葉は、長らくインターネットで愛される“名言”となりました。

高級ゲーム機からの転換

初代PS3は高級感溢れる外観と未来的なタッチセンサー、独自開発CPU、7.1ch、当時は珍しかったBlu-ray対応、そしてPlayStation 2のゲームもプレイできる互換性などなど非常にハイスペックな機能を備えていました。ただしその強気な価格設定と、SCEの描いた未来像と夢が大きすぎたとの指摘もあったように、世代が進むに連れて過剰な機能（オーディオマニア向けの高音質CD対応など）が削除され、小型化・シンプル化・低価格化が進みます。

価格面では、初期モデルのPS3は20GBモデルが49,980円、60GBモデルが59,980円と高価なゲーム機でしたが、3度のモデルチェンジを経て500GBで25,980円と手が届きやすい価格に改定。その間も小型化・省電力化といった改善が幾度となく行われており、内蔵HDDの容量は初期に比べ約8倍にも拡張されたことになります。

2006年5月のプレイステーションビジネスカンファレンスにおいて、PlayStation向けのオンラインネットワークサービス「PlayStation Network Platform」が発表。同年11月に「PlayStation Network」が開始され、現在では当たり前となった「オンライン上での対戦」がこれまで以上に容易にできるようになりました。

往年の名作FPS『Call of Duty 4: Modern Warfare』はその翌年の2007年に発売。その完成度の高さに、プレイヤーはもとよりデベロッパーたちをも震撼させることになります。

PS4へ世代交代

序盤こそタイトル数に恵まれなかった印象のPS3ですが、それ以降は多くのヒット作が誕生。しかし後期となる2015年に発売されたPS3版『Call of Duty: Black Ops 3（コール オブ デューティ: ブラックオプス3）』では、キャンペーンの削除やグラフィック・フレームレートの低下などで、PS4への世代交代の時期となったことが改めて浮き彫りとなりました。そして、ついに2016年には新規FPSタイトルのリリースは0本となっています。

なおオンラインやPS Plusなどのサービスは継続されるとのことで、思い残しがあるプレイヤーは今のうちに思う存分プレイしておきましょう。

プレイステーションの軌跡　"次世代"

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Source: Playstation.com