新型コロナウイルスの影響を受け、6.4アップデートまでの時間が伸びる可能性が発表された『Battlefield V(バトルフィールド 5)』。新ガジェットや新武器の実装もしばらくはないとの発表がありましたが、チャプター6の今後はどうなるのでしょうか。今週第11号ではEAコミュニティマネジャーのAdam Freeman氏の発表を主に取り上げていきます。
今週のToWはひさしぶりにラッシュ、新顔のWake Island実装
ひたすら高密度な屍の山を積み上げるグラインドモードを経て、今週のテーマは精緻で素早い戦術が要となる少人数モードのラッシュです。プレイリストには新顔として太平洋戦争からWake Islandが実装されました。
セクター数は全部で5、分隊支援は煙幕と支援物資の2種類にのみ限定で、第3、4セクターは攻守両側にそれぞれ戦車が1枠準備されます。ジープが大量に配備されているので攻撃側は素早い侵攻が可能ですが、ボートの類は見かけられなかったのであくまでも陸上戦がメインとなるでしょう。
マップ全体は起伏のある地形やデザインがはっきりとした「攻撃のライン」を描き出しているにも関わらず、常に2本以上の線が準備されているので、有効な突破口を探し続ける戦術的な駆け引きがちょうどいいあんばいで楽しめます。
注意点としては別の中人数の小範囲モードであるチームデスマッチでは進入禁止だった滑走路の管制塔に登れるようになっているのと、ラストセクターでは戦車のスポーンが止まるところです。第4セクターからラストセクターまで戦車を持ち込めるかどうかが、攻防両側にとって試合の結末を決定する鍵となるでしょう。
ToW週間報酬
今週のToW(タイド・オブ・ウォー)報酬も引き続き「チャプターリワードを1段階アンロックする」で、週間チャレンジの内容はサブ任務もない直球なラインアップです:
- ラッシュを1ラウンドプレイ
- ラッシュの目標に1回爆弾設置もしくは1回爆弾解除
- 敵を10人キルか分隊アシスト
- 分隊としてラッシュの目標に10回爆弾設置もしくは10回爆弾解除
- 衛生兵もしくは斥候兵で7,500ポイントを達成
- ラッシュで目標を1カ所破壊する
- スコア25,000ポイントを獲得する
- 分隊要請ポイントを分隊として60,000ポイント消費する
最初のノードだけラッシュでのプレイングが必須なのを除き、他モードのみをプレイしても達成が可能となっています。ただし「爆弾10回設置または解除」は達成時に格別に多いチャプターXPが授与されるので、チャプターリワードのコンプリートを目指しているなら狙ったほうが良いかもしれません。
チャプター6の今後の予定
新型コロナウイルスCovid-19の影響を受け、DICEとEAは対策と業務環境の変更について発表を行いました。スタッフのほとんどを在宅ワークに切り替え、サービスはなるべく提供を続けていくも、アップデートが多少遅れる見込みとのことです。詳しくは以下の記事をご参照ください:
また上記の発表から数日後に、Adam氏が追加でチャプター6の今後の週間報酬や、今までデータマイニングされてきた武器やガジェットの行方およびデータマイニングに関する意見を複数のRedditスレッドに渡り発信しました。以下ではそれらの情報をカバーしていきます。
チャプターリワードに関して
チャプター6の残りのToW報酬は全部チャプタースキップになるんじゃないの?というユーザーの冗談に対するリプライから引用。
- 「冗談抜きの話をするなら、可能性はある」
- チャプター6のToW報酬は元からチャプタースキップを多めに盛り込むつもりだった
- 方針を変更したチャプター5の統計によると、ToW報酬よりもチャプターランク報酬の方がアンロック率が良かったため、いっそウィークリークエストを気にさせるよりも普通に遊んでもらうつもりだった
- チャプター6冒頭では事故で新武器を一部プレイヤーに誤発送してしまったため思い切って全員に配布したが、本来はもう少し長いスパンに渡って新装備を徐々に放出していたはずだった
- 完成済みのコンテンツを一気に放出しても新しい代替コンテンツが出来上がるわけではなく、そのせいでチャプター6の後半が報酬不足に感じられてしまうのは当時すでにわかっていたが、新武器を全員に配布したことに関しては後悔していない
- チャプター6のリワード達成率はいいパフォーマンスを見せているので、チャプター報酬をなるべく全プレイヤーに所得させる目標は達成できたと認識している
- チャプターリワードをコンプリートしている際の報酬が100BFコインとなるように調整したのも、リワード達成率が高くなったため
- チャプター最後の数週間はリワードスキップをスキンと入れ替える予定だった
- ただしCovid-19の影響を受けて次回アップデートの日程がずれそうなので、その調整のために結局リワードスキップが多くなる可能性はある
- チャプター6中に実装できる武器やガジェットはもうない
- スキン以外でも、準備ができて実装が許されているコンテンツをありったけ代替報酬として動員するかもしれない
データマイニングや未実装コンテンツに関して
チャプター4のトレーラーで映っていた、本来5対5モード(開発キャンセル済)で実装される予定だったSjogren, Welrod他、データマイニングによって存在が確認された武器はなぜ実装されないの?という質問に対するリプライから引用。
- 簡単に答えるなら、スケジュールの変更や開発プロジェクトの変更が原因
- 一部の武器はよりふさわしいタイミングでの実装があると認識されたため後回しに
- 別のゲーム内の問題を修正するためリソースの再配分を行った結果、開発が遅れた武器も
- Sjogrenは良い例の1つで、もともとはキャンセルされた5対5モードでの実装が予定されていた
- 5対5モードは本編のマルチと挙動や環境が大きく違ったため、武装もモード専用としてデザインされ、テストされていた
- 本編に実装するに当たっては、全キャラクターや全環境で何1つ問題が出ないように再検証する必要がある
- 全ての未実装武器は開発が100%完了したら実装を行うし、開発済みのコンテンツを故意に実装しなかったり後回しにすることは基本的にない
- 例外の1つはとあるチャプター6で実装予定だった武器で、技術的には開発が完了しているが致命的なバグのせいで実装が延期となった。そのバグも修正されたので将来実装する予定
- 武器が実装可能と判断されるにはコスメティックス、専門技能、任務、適切なデータフック、QAによるバグチェックなどの基準を満たしてから
- 開発にとって全ての武器はそれなりのコンセプトや役割を設定されているが、新武器はそういうコンセプトとは無関係に人気が出やすいため、実装時期や環境の推敲も必須
- 開発時間を割いた上でかなりのテストプレイ時間も要するので、ゲーム開発はかなり前持った開発計画を立てている
- そんな中で例えばSjorgenを次回アップデートで実装したいとなったら、既に立てた計画から開発とQA双方のリソースの一部を再分配することになる
- また、コンテンツ量か品質を取るか割ける開発リソースも違ってくる。最近はコンテンツ量よりも品質維持に集中している
未実装武器に関する説明の最後では、「プレイヤーと同じぐらいにいつか実装したいと考えているけど、いつになるかは保証できないし、既存の開発計画が頻繁に変更されたら逆に問題が増える可能性もある」と締めくくられ、現状の計画にないコンテンツを急遽開発させるよりも、既存の開発計画に沿わせた方がいいとの意見がやんわりと伝えられました。
データマイナーに関して
- 開発計画にない未実装コンテンツの要望が出る理由の1つはデータマイニングであると認識
- ただし漏らすべきでない情報を漏らしている責任は自分たちにあるので、Temporyal氏をはじめとしたデータマイナーたちのせいにするつもりはない
- EAとしても、噂や推測に関するコメントは行わないポリシーを貫いている
- 唯一の例外が昨年の「桜花」実装に関する噂で、「桜花」自体は太平洋コンテンツの開発初期でセンシティビティの基準を満たしていないため破棄されていたものだったため急遽説明を行った
- ゲームのデータマイニングコミュニティには悪意を持った人も多いが、Temporyal氏たちの語り口には常にバトルフィールドへの敬意と情熱が見える
- そんな彼らにデータマイニングをさせてしまっている現状は理想的だとは言えないと思っている
- DICE自体はとてもクリエイティブなスタジオで、結果的には実装されずに終わったコンテンツを含めたさまざまな可能性を常に模索しているので、それらコンテンツの残滓もデータマイニングされるのには注意してほしい
- 開発ポリシー上実装が未確定なコンテンツは何を聞かれても「No」と答えるしかないし、その上でデータマイニングをされると「No」と答えたり、どうして「No」なのか答えるために使う時間が増えてしまう
- より透明に開発環境をオープンしてもいいのではと思ってはいるが、今はコミュニティマネジャーとしてBFVの今後を皆に届けることに集中したい
おまけ - その他のQ&A
- Partwelsh:DICE Stockholm勤務のEAコミュニティマネジャー。長文の返答を複数行った、データマイナーの存在を受け入れるという、企業側としては珍しい意見を披露。
- Braddock512:DICE LA勤務のEAコミュニティマネジャー。Covid-19対策の封鎖でビーチに行けず悲しいので、最近はもっぱらBFVの太平洋の砂浜を楽しんでいる模様。
Q:BFVのβ初期のころは視認性が悪かったために遠景のぼやけ機能を実装していたけど、最近は視認性も改善してきたし遠景ぼやけを削除しても良いんじゃないかな?
Braddock512:開発チームのライティングアーティストに聞いてきたので、返答を以下に引用するよ。「遠景ぼやけを削除しつつ今の視認性やビジュアルクオリティを維持することは難しいので、現状はこの機能に手を出す予定はない」そうだ。
Q:今月のアップデートは延期になりそうなのかな?
Braddock512:現状はまだなんとも言えないんだ。世界中のスタッフが在宅ワークに切り替えたばかりで、皆まだ自分がどれぐらい仕事できるかを模索している段階なんだ。何かしらが決定されたら、すぐさま情報をシェアするよ。
Q:煽りじゃなくて真面目な質問なんだけど、うちの会社も在宅ワークに切り替えたけど、ワークフローは何も変わらなかったんだ。ノートパソコンやバーチャルデスクトップを使っているなら、DICEの業務環境もあまり変わってなさそうだと思うんだけど、何が原因で遅くなっているの?
Braddock512:私が知る限り、DICE LAやDICE Stockholmでノートパソコンで開発を行っているスタッフは1人もいなかったはずだ。あとPS4やXbox Oneの開発キットを自宅に持ち帰るのはセキュリティ上とても難しいんだ、これはファーストパーティーパートナーとの契約によるものだ。
追加で言うと社内のイントラネットに接続していないせいで、開発による変更点のアップデートやダウンロードにちょっとした通信時間が掛かってしまうんだ。
Q:初期の銃器はすべてナイトオウル、ブルーなどのスキンが用意されていて、Commando Carbine以降はリベルテなど戦場の雰囲気に合ったスキンも準備されて良かったんだけど、Marita実装以降の銃はスキンが極端に少なくなって、太平洋戦争の銃はもうバンドル課金スキンしかないんだ。初期の中隊コインでスキンを買える仕様にいつか戻ってくれない?
Partwelsh:将来的な実装形式に関して、その不安を取り除けるほど詳細な情報は明かせないけど、そのフィードバックは開発内で将来的な目線を持って議論されているよ。
『Battlefield V(バトルフィールド 5)』の発売日は11月20日で、対象機種はPlayStation 4、Xbox One、PC。
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