[UPDATE 2020/06/30] 機能追加&修正
EPOS Japanのゲーミングブランド「EPOS | Sennheiser」より、5月7日に国内で発売されたゲーミングヘッドセット「GSP 370」を提供して頂きました。その特色は、ほぼ遅延なしのワイヤレス接続と、なんといっても最大100時間(週6時間使用で4カ月間充電必要なし)持続するというバッテリーです。
ようやく電池残量が50%を切ったので、実際に触って感じたガチゲーマーによるレビューをお届けします。
GSP 370 SENNHEISER レビュー
GSP 370 SENNHEISER
- どんな製品?:密封型の無線ヘッドセット、PC/PS4に対応。
- どんな人に向いている?立ち位置は?:ワイヤレスがいいけど遅延を気にしてる/充電が手間に感じている人
- 価格は?:26,800円(税込)
- 良いとこは?:最大100時間の持続バッテリーと低遅延
- いまいちとこは?:PC・PS4以外の用途に使うにはひと手間必要
実際に使ってみた感想
良いところ
- ほぼ気づかないレベルの低遅延
- しっかり耳を包み込むイヤーマフと、音漏れの心配が要らない密封型
- 長時間の装着でも疲れない重量バランスと心地よい圧迫感
- 有線にも劣らない高音質
- サラウンドの定位は優秀で敵の位置が手に取るように分かる
- マイクを上にあげれば自動でミュート
- 右側のダイアルで音量調整ができる
- バッテリーが全然減らない
結論から言うと無線デバイスは「定期的な充電が必要」という感覚を狂わすヘッドセット。どのタイミングで充電すれば良いか迷うレベルでバッテリーが全然減りません。筆者はGSP370で好きな音楽をかけたまま寝ることもしたのですが、朝起きてから電池残量を見ても3~4%しか減少していませんでした。他にも無線デバイスでキーボードとマウス、携帯でスマートフォンを使っているのですが、GSP 370だけが異様と感じるレベルでバッテリー量が減りません。充電用ケーブルとして付属している「MicroUSB」は今の時代に遅れている感じはしましたが、年に何回充電するのか悩むレベルで充電しなくても稼働するので本当の意味でワイヤレスかもしれません。
イヤーパッドによる耳への負荷は一切感じず、長時間装着していても蒸れず快適です。密封型ヘッドセットで遮音性が高く、音が外に漏れる心配は要りません。
無線ヘッドセットには音の遅延があると言われていましたが、体感では有線と比べても気づかないぐらい遅延があるのか分かりませんでした。
続いてゼンハイザー製品の機能をフルに生かすPC専用ソフトウエア「Sennheiser Gaming Suite」からステレオ(2.0ch)をサラウンド(7.1ch)に切替えてみました。体感ですがゼンハイザーのサラウンドは優秀で、敵の足音が前後左右、斜めまでしっかり把握できました。さらにサラウンドにするとゲーム用途で逆効果イメージのある反響(映画館などで感じる残響音)が発生するのですが、専用アプリから調整して消すことができます。例としてAstro Gamingが販売する「MixAmp Pro TR」にもDolbyによるサラウンドがあるのですが、反響を消すことはできません。音の定位が非常に優れて敵の位置が手に取るように分かるので、個人的には極めるとキルレは「きっと上がる」レベルの性能だと思います。
イコライザーの機能とプリセットがあるのでゲーム用途以外にもメディア鑑賞にも向いています。80 / 300 / 1,000 / 3,500 / 12,000 の5バンドから調整可能で「ASTRO COMMAND CENTER」や「Razer Surround」などに比べると細かい調整はできません。ある意味で手軽に調整が可能なので初心者でもチャレンジしやすいイメージがあります。
GSP370の左側に備わっているマイクは、聞き取りやすさに特化したマイク音質です。コンデンサーマイクには勝てませんが、それでも一般ヘッドセットよりワンランク上の音質だと思います。また、マイク部分を上にあげると自動でミュートになります。右側にはダイアル式のボリュームコントローラーが備わっているので、装着しながら右手で音量調整できます。
ちなみにバッテリー充電中でもヘッドセットは使用できました。
いまいちなところ
-
- ゼンハイザー製品の中では高級感は控えめ
- ペアリングはUSBドングルのみ
- 専用アプリが使いづらい
- イコライザー設定を参考にできるゲーマーがあまりない
USBドングルの調子が悪い?(PCの場合)アップデートで改善ノイズキャンセリング機能の調整ができないアップデートで改善サイドトーン機能は使うことができないアップデートで改善
ゼンハイザー製品の中でゲーミング用途に特化したGSP 370ですが、同社で販売している高級ヘッドセットなどに比べるとデザインや素材に魅力を感じません。見た目は「普通」といった感じでしょうか。
USBドングルを接続できるPC/PS4で使うことができますが、それ以外で使うには変換アダプターが必要になる場合があります。
また、専用アプリの動作がお世辞にも良いとは言えません。キーボードから細かい数値調整ができず、マウスでクリックしながら動かして調整する操作性は時代遅れといった感じでした。筆者の環境だけかもしれませんが、デバイスなどのアップデートがうまくいかず、USBを抜き差しするなどして解決しましたが手間がかかりました。また、PCを再起動する度にUSBドングルとGSP370の認識ができない時が頻繁にあり、USBを再接続して治す必要があります。USBを刺しこむ位置によってはヘッドセット認識時にブルースクリーンになることもありました。このトラブルは、USBハブを使わずマザーボードに備わっているUSBに接続することで回避できます。
イコライザーを調整する機能はありますが「プロゲーマーと同じ設定にしたい!」と考えてネットで探してもなかなか見つからなかったので注意が必要です。
専用アプリを起動してからGSP370を認識させると、マイクの機能である「ノイズキャンセリング(雑音を消す機能)」と「サイドトーン(自分の声を遅延なしで聴く機能)」の項目が消えます。公式の商品サイトには「ノイズキャンセリング」が備わっていることが記載されているので、もしかしたら細かい調整ができないだけで機能はしているのかもしれません。サイドトーンは最初から非対応の可能性がありますが、今後のアップデートで使えるかもしれません。
[追記 2020/06/30] アップデートで不具合解消
ファームウェアのアップデートにより接続不良が改善、PC再起動後にUSBを抜き差ししなくても接続が維持されています。さらに項目が消えていた「ノイズキャンセリング(雑音を消す機能)」と「サイドトーン(自分の声を遅延なしで聴く機能)」の機能が専用アプリから調整できるようになりました。
総括:バッテリー残量を気にせずゲームに没入できる無線ヘッドセット
GSP370は特に専用アプリに気になる点がありますが、アプリ側のトラブルは今後のアップデートで解決すると思うので時間の問題でしょう。やはり最大の特徴はバッテリーの容量が全く減らない事です。その上でゲーマーに必要な性能はゼンハイザーが長年培った技術が発揮されており実用レベルで使えます。まさにゲーマーによるゲーマーのための無線ヘッドセットと言った所でしょうか。無線で低遅延、さらにバッテリー充電を気にしないでずっと使えるゲーミングヘッドセットを探している方がいましたら、候補の一つとしてオススメできます。
冷静に考えて下さい。
「100時間」
です。1回のフル充電で
✅CoDのサーチを約3000ラウンド
✅バトロワ約200試合
✅LoL約100試合あなたは100時間で、何をしますか?#最強のワイヤレスゲーミングヘッドセット#GSP370#おうちで過ごそう pic.twitter.com/XDkO5oaJuE
— EPOS Gaming JAPAN?? (@eposgamingJapan) March 30, 2020
無線ヘッドセット「GSP 370」製品仕様
- 参考価格:26,800円(税込)
- 発売日:2020年5月7日
- サイズ:80 mm x 200 mm x 180 mm
- 本体重量: 285g
- カラー:ブラック
- ヘッドホンタイプ: オーバーヘッド
- ヘッドホン構造:密封型
- イヤーパッド:合成皮革・スポーツファブリック
- 充電時間:最大100時間の連続使用 *使用環境により異なります
- 接続I/F:USBドングル
- マイク部
- 集音特性:単一指向性
- 周波数特性:100-6,300Hz
- ヘッドホン部
- 感度: 117dB
- 周波数特性:20Hz-20KHz
- 保証:2年間 (世界共通)
公式ページ:SENNHEISER - GSP 370 Wireless Gaming Headset - EPOS
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