サッカーパンチ・プロダクションズが開発した、日本の対馬が舞台のオープンワールドゲーム『Ghost of Tsushima(ゴーストオブツシマ)』(公式サイト)。プレイヤーは対馬の武士・境井仁(さかいじん)となって強大なモンゴル帝国の軍勢と戦いながら、日本の原風景の世界を探索できるというこの壮大な作品を、7月17日の発売前になぜかFPSサイトであるEAA!!にて先行プレイさせていただきました。
ネタバレは一切含んでいませんので、本作が気になっている方はぜひチェックしてみてください。
『ゴースト オブ ツシマ』先行プレイレビュー
- みどころ
- 13世紀の対馬を舞台にしたオープンワールド。歴史知識は必要なし
- 物語
- 故郷を侵略する異国の軍勢に対し、主人公がたった一人の状態から立ち向かっていく胸熱のストーリー
- アクション
- 主に剣技による戦闘で、一対多の状況が多い。ゲリラ戦も仕掛けられるのでFPSゲーマーでも(多分)できる
- システム
- ステータスの成長要素や装備品の強化要素あるが、それほど複雑ではない。収集要素も豊富で長く楽しめる
- 注意点
- アサルトライフルとかは出てこない。火縄銃すらない(フラググレネードのご先祖みたいなやつは使える)
時代設定はまさかの元寇
『時は文永(13世紀後半)。東方世界の征服をもくろむモンゴル帝国(大元)は、立ち塞がるすべての国を蹂躙し、ついには大船団を率いて日本の対馬に上陸する。
沿岸に集結した対馬の武士たちは、初めて目にする蒙古の軍勢に敢然と立ち向かおうとするも…。』
『Ghost of Tsushima』ストーリートレーラー
ここまで聞いて早くも「???」となってしまった日本史に詳しくない方や、普段は現代戦FPSをプレイしているEAA!!読者の皆さんでも大丈夫。この『ゴースト オブ ツシマ』を楽しむのに歴史の知識は必要ありません。「蒙古」と聞いてタンメンが思い浮かぶ程度で十分です。
『InFAMOUS 2』などで知られる開発会社サッカーパンチ・プロダクションズはプレイヤーにお勉強をさせたいのではなく、このゲームを通じて、強大な異国の軍勢に立ち向かう一人の武士の生き様を体験してもらいたいのです。
「日本が舞台のオープンワールド」でありながら、戦国時代の有名な合戦や江戸の町人文化ではなく、よりによって鎌倉時代の大事件とも言える元寇が主題であることに驚いた方も多いと思われます。そんな意欲あふれるこのゲームの主人公に選ばれたのは、武家生まれの青年・境井仁(さかいじん)。蒙古との初戦で仲間を殺され、伯父であり対馬を治める地頭でもある志村(しむら)を人質に取られ、彼はすべてを失ってしまいます。
世界最大のモンゴル帝国に対し、抵抗するにはあまりにも小さい対馬という島。誉れ高い武家の跡取り息子に生まれ、武士の教えを胸に今日まで誠実に生きてきた仁ですが、島の人々を救うため、彼は自らに変化を迫ります。たとえそれが武士の道に反するものであろうとも。
アクションは剣技が中心
『ゴースト オブ ツシマ』では、対馬の林野や海、寺社や温泉など、さまざまな場所を自由に訪ね歩くことができます。しかし戦争中なこともあり、捕虜を連れた蒙古の兵士たちや、地頭の統治に従わない現地の賊たちとの戦闘が至るところで発生します。アクションは刀を使った斬り合いが中心で、仁が繰り出す剣さばきによって、あたり一面が血の海になる迫真の演出が楽しめます。
この戦闘には敵とHPを削り合うような普通のアクションゲームとは異なるルールがあり、相手にダメージを与えるには、まず刀を打ち込んでガードを崩す必要があります。
たとえば走り込んで間合いを詰め、強攻撃を打ち込んでガードブレイクさせ、よろめいた敵に一気に斬りかかって体力を削りきる、といった流れです。他にもアイテムを使って相手をよろめかせるなど、さまざまな戦い方があります。
戦闘はほとんどが一対多という、仁が圧倒的不利なシチュエーションで始まります。正面から飛び込んで斬り合うこともできますが、大抵の敵はガードでしのいでくるため、一人を切り捨てるのに手間取っていると、あっという間に囲まれてしまいます。
極限まで剣技を磨き上げ、正々堂々戦い抜くか。それとも知恵をめぐらせて戦うか。集団との戦闘は、大きく2つのパターンに分かれます。
一つは武士としての戦い方です。敵集団と遭遇すると、仁は「一騎討ち」を挑むことができます。ミニゲームのようなもので、ここで敵との一対一に勝利すると気力が大きく回復し、多くの敵が相手でも十分に戦い切れるようになります。
もう一つは、故郷を救うために敢えて身につけた、武家育ちの仁にとっては卑劣とも言える戦い方です。敵の集団に対し、仁は背後からこっそり敵に忍び寄って「闇討」で確定キルを取ったり、弓矢でヘッドショットを狙ったり、他にもさまざまなアイテムを使って自分に有利な状況を作ることができます。
成長要素は多岐にわたる
各地にあるクエストをクリアしていくことで、仁には「噂」という名の経験値が蓄積されます、この「噂」が一定値溜まるたびに「技量」ポイントが手に入り、これを使って新しい技やパッシブ能力などを獲得していきます。
また、戦闘を経ずに最大体力や気力を上昇させたり、装備を強化する手段も豊富に用意されているため、一対多で戦うゲームは苦手という方でも、対馬の名勝地を訪ね、そこで暮らす人々の物語に触れながら、じっくり仁の能力を上げて将来の戦いに備えることができます。
さまざまな場所で戦ってみた感想としては、逃げ場の少ない屋内や狭い場所での戦闘はなるべく避けた方が良いようです。また、未熟な剣技で敵陣に突っ込むとあっけなく敗勢になるため、どういう手順で敵を壊滅させるか、少し考えてから襲いかかってみることをおすすめします。
対馬の自然は美しいだけではない
「異国からの侵略を受けている島」という舞台設定とは裏腹に、樹木や草木。動物。風。目に映るすべてが日光を浴び、美しいグラフィックとなって描かれています。
そんな対馬の自然はただ美しいだけでなく、ゲームプレイともリンクしています。樹木は装備強化のための素材となり、背の高い草木は仁に隠密行動のチャンスを与えてくれます。動物たちは敵対的なクマや友好的なキツネなどさまざまな種類が登場し、そして吹きすさぶ風はいわゆるロケーターとして、クエストの目的地の方角を仁に教えてくれます。
グラフィックの緻密さに対して操作は快適
特筆すべきは、朝日の昇る村や夜風に揺れる草木を遠景までくっきりと描きながら、ゲームとしての動作にはまったくカクツキがないことです。3年以上前に購入した通常版PS4でプレイしても快適に動作し、馬で林野を駆けている間も処理が遅くなったりすることはなく、いわゆるファストトラベルをするときのロードも、意外なほど短時間で完了しました。
もちろんPS4Proなら、さらにグラフィックは緻密に、ロード時間は短くなるでしょう。
FPSゲーマーでも安心?
本作はすべて三人称視点でプレイすることになるため、FPSゲーマーの皆さんは最初は少し戸惑うかもしれませんが、持ち前の立ち回りの上手さと、敵集団の弱点を見抜くセンスを応用すれば、困難な戦闘でもきっとくぐり抜けられるでしょう。ネタバレになるので詳しくは語れませんが、反射神経の鋭さが問われる過酷なイベント戦もあり、剣戟アクションとして非常にやりごたえがあります。
『ゴースト オブ ツシマ』では、仁は蒙古と戦うため、冥府から蘇った者「冥人(くろうど)」と呼ばれる存在に変貌していきます。故郷を守り、伯父であり恩師もである志村を救出するために、今日まで学んだ教えに反する道に堕ちていくという矛盾をはらんだ仁の姿と、彼を包み込む対馬の自然の無垢な美しさとのギャップが、これまでにないゲーム体験となってプレイヤーを引き込みます。
史実では鎌倉幕府はモンゴル帝国の撃退に成功していますが、歴史の大きな流れとは切り離れされたところで孤独な戦いに挑む仁の旅路の果てには、いったい何が待っているのでしょうか。『ゴースト オブ ツシマ』をプレイして、ぜひその結末を確かめてみてください。
2020年7月17日発売
『ゴースト オブ ツシマ』は2020年7月17日(金)発売。「デジタルデラックスエディション」など3種類の版があり、公式サイトからも予約できます。
- デジタルデラックスエディション
- ゲーム本編
- 技会得用「技量」一点(いわゆるスキルポイント)
- 八幡神の護符(装備アイテム)
- 「対馬の英雄」スキンセット(黄金の面頬、鎧、鞘と柄、馬、鞍。いずれも外見を変更するアイテム)
- デジタルミニアートブック
- ディレクターズコメンタリー
- Ghost of Tsushima「侍」ダイナミックテーマ
- 通常版(パッケージ版)
- 通常版(ダウンロード版)
-
すべての版で、7月16日(木)までに予約すると、以下の予約特典が入手できます。
- 『Ghost of Tsushima』デジタル ミニサウンドトラック
- Ghost of Tsushima「仁」ダイナミックテーマ
- Ghost of Tsushima「仁」アバター
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公式サイト:https://www.playstation.com/ja-jp/games/ghost-of-tsushima-ps4/
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コメント
コメント一覧 (1件)
>フラググレネードのご先祖みたいなやつ
てつはうはやっぱ出るんだね、しかも日本側も使えるんだ?
>アサルトライフルとかは出てこない
>FPSゲーマーでも安心?
なんじゃこのレビュー?と思ったらそういえばココはFPS専門サイトだったw