Fatshark開発のダークファンタジーFPS『Warhammer: Vermintide 2(ウォーハンマー:ヴァーミンタイド2)』が新シーズンに突入し、初の新規キャリアを実装しました。さらにほぼ全ての武器に上方修正を行ったベータテストを現在実施しており、既プレイの方が復帰するにしろ、新規が飛び込むにしろ、丁度いいタイミングとなっています。
新キャリアパック『The Grail Knight』
『Left 4 Dead』クローンの中でもひときわ輝いているFPSアクションゲームが『Vermintide 2』。イギリスのファンタジーミニチュアゲーム『ウォーハンマー:ファンタジーバトル』を元にした重厚な世界観と、奥深いハクスラ・ビルド要素に高いスキルキャップで、インディー製作ながらも2百万部以上を売り上げた大人気ゲームです。
リリース後も2年に渡り新武器や新マップなどのアップデートを続けている息の長いゲームですが、今回「シーズン3」からは新たなコンテンツアップデートの形式として、既存の5キャラクターにそれぞれ有料の新規キャリアを追加することを発表。
時を同じくして、プレミアムキャリアパックの第1弾である「Grail Knight(聖杯騎士)」が配信されました。Kruber用の新武器2種も含むDLCの単品価格は410円で、コスメティックスもつけた「Warhammer: Vermintide 2 - Grail Knight Bundle」は現在1032円で販売中です。
- DLC購入リンク:Steam
新キャリア紹介
『ウォーハンマー』の世界では、聖杯騎士を輩出するブレトニアは騎士道を重んじる国。弓は庶民に持たせる武器で、火薬なんてもってのほかという文化が根付いており、それに準拠して聖杯騎士のKruberも近接武器しか装備できません。Bardinのスレイヤーに続く、2つ目の近接オンリークラスです。
シーズン2からは弾薬制限が強化されたせいで配信初期のような遠距離最強環境ではなくなりましたが、それでも銃火器は強力な攻撃手段。しかもスレイヤーですら投げ斧という飛び道具が一応は実装されたのに…と不安になるでしょうが、心配は御無用。グレイルナイトはさすが有料コンテンツだと言わんばかりの強力な性能で、近接縛りの短所を補っています。
- パッシブ【The Lady's Duty】
聖杯騎士のKruberがパーティー内に居る場合、ミッション開始時に画面右手側に2つのランダムなタスクが書かれたリストが表示されます。これらのタスクはパーティーメンバー全員で完了させることができ、タスクを完了されたらミッション終了時までパーティー全員にバフ効果が付与されます。
それぞれのタスクと報酬は1セットになっており、ミッションを開始するたびに合計5セットのタスクから2つ抽選される形。タスク内容は「モンスター(ボス)を倒す」「特殊エネミーを倒す」など普通に遊んでいれば達成できるものばかりですが、バフは「攻撃速度を5%向上」「体力を自動で回復し続ける」など、どれも破格な効果です。
- スキル【Blessed Blade】
40秒という高い回転率で繰り出せる攻撃スキル。ボスを含む全ての敵をよろけさせる上に盾を貫通し、クリティカル率も100%で、後述するタレントと組み合わせると、最も硬い敵であるChaos Warriorを最高難易度であるCataclysmでさえ一撃で撃破できます。
密度の高い雑魚の群れにこちらを即死させてくるエリートや特殊エネミーが混ざり込み、しかも当然のごとくほぼノンストップでラッシュイベントが発生するのがCataclysm難易度。いかに雑魚の群れを捌きつつ、事故要因を迅速に排除するかがCataclysmクリアの鍵ですが、そんなニーズにバッチリ答える強力なスキルだと言えるでしょう。
- 高い殲滅力とコントロール力を併せ持つ
『Vermintide 2』で最も重要な要素であるタレントツリーですが、こちらもパッシブやスキルに負けない強力な選択肢がそろっています。例えばLV10の「クリティカルが発動した際に、残HPがクリティカルダメージの4倍未満の敵を即死させる」タレントは上記スキルはもちろん、チャージ攻撃のクリティカル率が+20%されるExecutioner Swordとも相性バッチリ。
DLCに同梱されている新武器も、「Bretonnian Sword and Shield」は高いスタミナとプッシュ力、強力で出が早いシールドバッシュに、対エリート用の振り下ろし攻撃や突き攻撃など攻防一体の性能で、豊富なコンボルートを構築できる奥が深い武器。
一方で「Bretonnian Longsword」は器用貧乏な趣がありますが、両手武器にしては回避距離が長く、また本作では唯一チャージ攻撃の貯めモーション中はブロック判定が発動するなど、リアルなロングソードの剣戟を意識した面白い武器になっています。
最大の事故要因である特殊エネミーを遠距離から飛び道具で排除できないのと、前衛の割には被ダメージを軽減する術に乏しいのは弱点ですが、その分立ち回りを極める空間が残されている、『Vermintide 2』の魅力を一層引き立てる新キャリアだと言えるでしょう。
ついでに「なぜ帝国人であるKruberが、生粋のブレトニア貴族でしかなれない聖杯騎士になっているのか」という『ウォーハンマー』ファンの問いに対し、公式でKruberの出生の秘密に関わる追加ストーリー(英文)が発表されました。キャラ性能だけでなく、世界観設定もスキがない素晴らしい新キャリアです。
ベータ版武器調整紹介
上記DLCとほぼ同時期に配信が始まったのが「Big Balance Beta」。こちらは無料コンテンツで、Steamのライブラリからゲームを右クリックし、プロパティの「ベータ」タブからアクセスすることが可能です。
公式ページのパッチノートでは、高難易度モードのLegendやCataclysmでは一部の強武器以外はあまり使われていない現状に触れ、ほぼ全ての近接武器と、一部の遠距離武器にバランス調整を施した大掛かりなアップデートだということが説明されています。
これらバランスパッチはコミュニティ内のコアユーザーが自発的に製作したバランス調整MODがベースとなっているのですが、興味深いことにパッチノート内ではMOD製作者たちのコメントを引用した上で、公式の開発スタッフが「赤ペン先生」のような公式目線でのコメントを行っています。
FPSやPvEゲームの開発視点が気になっている方にとっては、面白い読み物になっているのではないでしょうか。
緊迫感あふれる「混沌狩り」で夏バテ対策
2年のアップデートの末に、『Vermintide 2』も発売時から多くのコンテンツが追加されました。遠距離一辺倒だった戦闘は格闘も映えるように調整され、ゲームを理不尽足らしめていた多くのバグは修正されています。新キャリアやバランスアップデートで盛り上がっている今は、新規プレイヤーの参入にちょうど良い時期だと言えます。
そして「理不尽だからこそ楽しかった」「バグがない『Vermintide 2』はヌルゲー」という人間の限界を超越したプレイヤーにも、Legendの上の難易度であるCataclysmを実装。新武器や新マップの多くは有料DLCですが、無料の大型マップも3つ追加されている上に、タレントの仕様も当初から変わっているので今から復帰しても別ゲーのようにたのしめます。
人類滅亡前夜の中世ダークファンタジーを舞台に、アドレナリン全開の無双FPSゲームで今夏を乗り切ってみませんか?
『Warhammer: Vermintide 2(ウォーハンマー:ヴァーミンタイド2)』の発売日は2018年3月8日、対象機種はPC(Steam)。
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