株式会社NTTドコモがeスポーツ事業へ本格参入します。
バトロワシューターのけん引役となった『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG / プレイヤーアンノウンズ バトルグラウンズ)』のモバイル版『PUBG MOBILE』eスポーツリーグを、さらにeスポーツ界のティア1タイトル『リーグ・オブ・レジェンド』のモバイル版『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』の大会運営を、それぞれ2021年より開始します。
携帯キャリア大手がeスポーツ事業に参入
2020年11月15日、携帯電話の無線通信サービス事業大手の1社として知られる株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、公式サイトにおいて報道発表資料を掲載しました。
その中でドコモは、eスポーツ事業に参入し、2021年2月から新たにeスポーツリーグの運営を開始することを発表しました。
対象となったタイトルは2本で、1つはPUBG Corporationが開発を手がけるバトロワシューター『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG / プレイヤーアンノウンズ バトルグラウンズ)』のモバイル版『PUBG MOBILE』。もう1つは、ライアットゲームズが開発運営し、世界のeスポーツ界でも圧倒的な人気を博す『リーグ・オブ・レジェンド』のモバイル版『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』です。
『PUBG MOBILE』ではeスポーツリーグ「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE SEASON 1」の運営を開始し、選手とはプロ契約を行ったうえで年間を通じて試合を開催するとのことです。
プロ選手に350万円以上を保証
発表によると、「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE SEASON 1」は既にリーグの大枠が公開されており、以下の通りとなっています。
- チーム数:16チーム(1チーム5名以上、7名まで登録可能)
- 試合構成
- 年間2フェーズ制
- 年間合計:100試合
- 試合形式:SQUAD(1チーム4人プレイで16チームが同時に対戦)
- スケジュール
- フェーズ1:2021年2月~2021年4月
- フェーズ2:2021年7月~2021年9月
- 世界大会への出場条件
- 上期の世界大会:フェーズ1の優勝チームが出場
- 下期の世界大会:年間シーズン総合優勝チームが出場
- 賞金等
- シーズン賞金総額:3億円
- その他:賞金とは別に、プロ選手全員に対して年間350万円以上を保証
特筆すべきは、「プロ選手全員に対して年間350万円以上」を保証している点です。
これが年俸制なのかリーグ戦の出場給に相当するのか、具体的な報酬形態は定かではありません。しかし昨今では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、ゲームタイトルを問わず国外でもeスポーツチームの経営難や解散が報じられている中、この保証はeスポーツ業界の健全な発展を企図するうえで力強い要素と言えるでしょう。多くのeスポーツチームにとっての懸念点とされている「リーグ中断期間におけるチームブランド促進のしにくさ」から来る経営問題についても、ある程度の緩和が見込まれます。
『ワイルドリフト』競技シーンの旗手となるか
また同じく2021年には、ドコモはライアットゲームズとパートナーシップを結んだ上で、『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』の大会開催も予定しています。
こちらは10月末にリリースされたばかりということもあり、リーグの大枠部分はまだ公表されていません。しかしPC版『リーグ・オブ・レジェンド』の世界的な人気ぶりを加味すれば、モバイル版である『ワイルドリフト』およびその競技シーンにも来年以降の発展が十分に見込めるでしょう。ドコモ主催の『ワイルドリフト』大会が、同作競技シーンの旗手となるかもしれません。
ドコモ5G事業との良好なシナジーに期待
ドコモは、これから本格的な規模拡大が見込まれている5G(第5世代移動通信システム)事業を積極展開している企業の1つでもあるため、モバイルのeスポーツタイトルと手を組むことで、同事業と日本国内eスポーツの発展には良好なシナジーが期待されます。
現在ドコモは『PUBG MOBILE』のリーグ戦「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE SEASON 1」に参加するチームオーナーおよびスポンサーを募集中です。既に名の知られている国内eスポーツ団体はどのくらい名乗りを挙げ、そしてどんな選手たちが登場するのでしょうか。今後の展開に注目が集まります。
Source: 株式会社NTTドコモ
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