テンセントやネットイースなどの中国系企業が市場を拡大し続けていた昨今のゲーム業界ですが、中国政府は8月30日、中国の未成年のゲームプレイに新たな制限を設け、オンラインゲームをプレイできる時間を、金曜日、週末、祝日の午後8時から午後9時のみに制限しています。
中国のゲーム規制さらに強まる
テンセントやネットイースなどの大企業グループを中心とした中国ゲーム業界は、モバイルゲームを軸にその市場を拡大し続けています。gamesindustryによると、「世界のゲーム市場が19兆2000億円規模で、その半分近くの9兆3400億円はアジア太平洋地域が占めており、そのうち4兆7800億円を中国が稼ぎ出している」とのことです。
その勢いは日本にも波及しており、「(モバイル分野の)日本の2021年第1四半期での売り上げランキングトップ100に中国産ゲームが29本も入っている」ほどですが、絶好調のはずの中国ゲーム業界には昨今、中国政府からの規制圧力が急速に高まっています。8月3日には中国の国営系経済新聞である経済参考報がオンラインゲームを「精神的アヘン」や「電子麻薬」と批判しており、当該記事は後に修正されたものの、今後ゲーム業界に対する何らかの制限のあることを示唆していました。
そして8月30日、その懸念が現実のものとなりました。中国政府により、18歳未満の未成年がオンラインゲームをプレイできる時間が金曜日、週末、祝日の午後8時から午後9時に制限されたと報じられています。
中国の未成年にはこれまでもゲームプレイ時間に制限が設けられており、オンラインゲームのサービスを提供する各社が、プレイ時間の制限とゲーム依存症防止のためのシステムを導入したうえで、「休日・祝日は一日3時間まで、平日は一日1.5時間まで」としていましたが、今回はその規制がさらに強まった形です。
中国のゲーム業界はエレクトロニック・アーツやアクティビジョン・ブリザード、ユービーアイソフトといった欧米のゲーム企業とも提携してモバイルタイトルを多数リリースしていたこともあり、今回の規制は中国国外のゲーム産業への影響も避けられないものとなるでしょう。
教育改革との関連か
中国では昨今、学習塾などの営利企業からなる教育テクノロジーセクターが約11兆円の市場規模に拡大していた一方で、学生の学業負担が増し、家計の教育費負担も増していることが中国政府から問題視されていました。
中国政府は7月に営利目的での教育を禁止し、教育産業の見直しを図っているところです。これには勉強時間や宿題を削減する代わりに、スポーツや読書、文化活動を促し、さらには国内の少子化進行に歯止めをかける長期的な目標があるとされています。オンラインゲームのプレイ時間を制限する今回の新たな規制も、中国の若者に向けた一連の教育改革と関連しているものと思われます。
気がかりなのは、オンラインゲームはeスポーツとも密接なつながりがある点です。中国政府は2003年にeスポーツを第99番目のスポーツ種目として認めていますが、既に多数の大手企業がスポンサーとなっている中、今回の規制によって同国のeスポーツ産業の発展も阻害されてしまうのでしょうか。今後も中国のゲーム業界の動きを注視したいところです。
Via: REUTERS
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コメント
コメント一覧 (17件)
とりあえず、みんなゲーム辞めて一緒に中国拳法でも習いに行こうや
とりあえずシナチーターが目障りなので隔離でオネシャス
後は勝手にやってどうぞ
どうやら年齢制限の確実な施行のために、「実名確認システム」というディストピア感溢れるシステムが導入されるとかなんとか
ヒエッ…
呑気にチーター減るなんて喜んでるけど、よりいっそ中華ゲーム企業が海外に参入して日本人開発者引っこ抜かれたり和ゲーが衰退するぞ、まあここでまとめられてるゲームなんて基本洋ゲーだから和ゲーなんてどうでもいいわって奴もいるだろうが
中国当局「チートも精神的アヘン」
ついでにこう言ってくれたら世界中のゲーマーが喜ぶぞ
まぁテンセントの株がダダ下がりしただけでも嬉しいが