Microsoftの最新OS「Windows 11」は10月5日に正式リリース。各ユーザーにも年末年始にかけて順次アップデートが実施される予定です。一方でPCゲーマーにとって気がかりな情報もあり、「Windows 11」搭載のPCではデフォルトで有効になっているセキュリティ機能が、PCゲームのパフォーマンスを低下させる恐れがあるそうです。
「Windows 11」搭載PCでゲームのパフォーマンス低下?
Microsoftが手がける最新OS「Windows 11」は10月5日に正式リリースされ、メーカー各社からこの最新OSを搭載したPCも順次リリースされています。現行の「Windows 10」を使用しているユーザーに向けては、これから年末年始にかけて段階的なアップグレードサポートが実施予定です。
そんな中、PC GAMERが気になる報告をしています。同サイトはリリース前の「Windows 11」を手に入れ、検証作業を行っていたのですが、ベンチマーク用ソフトにもWindow 11サポートが適応されたことを確認した際に、「仮想化ベースのセキュリティ(VBS)機能によってパフォーマンスが低下します」という、気になる通知を確認したそうです。
VBSとは「Windows 10」にも搭載されているセキュリティ機能で、ハードウェアを仮想化してセキュリティで保護されたメモリ領域を作成し、保護すべき情報を通常のオペレーティングシステムから分離することで、マルウェアなど外部の攻撃から守るというものです。
FPS値が最大28%低下
実際にWindows 11搭載かつVBS有効のPCで、「Time Spy」(3Dベンチマークソフト)や『ファー クライ ニュードーン』、『ホライゾン ゼロ ドーン』、『メトロ エクソダス』、『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』でそれぞれ検証してみたところ、CPUとGPUのパフォーマンス低下、およびそれに伴うFPSの低下が確認されたそうです。
- テスト環境(一部)
- OS:Windows 11 Build 22000.194
- CPU:Intel Core i7 10700K
- GPU:Nvidia RTX 3060 Ti Founders Edition
- 対象ソフトの最大FPS値の変化(VBS無効→有効)
- 『ファー クライ ニュードーン』:105→100
- 『ホライゾン ゼロ ドーン』:87→65
- 『メトロ エクソダス』:75→57
- 『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』:107→77
特に顕著だったのは『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』で、VBSを有効にしていると約28%ものFPS低下が確認されています。
VBSによってCPUまたはGPUそのものの機能が低下させられているわけではなく、何らかの理由で本来のパフォーマンスをPCゲームの方に回せなくなっているようですが、詳細な因果関係についてはまだ判明しておらず、今後の情報待ちとなっています。
アップデート自体は問題ナシ
ここで注意すべきは、既に「Windows 10」を使っており、かつVBSを有効化していないユーザーは、「Windows 11」にアップデートしてもVBSは無効のままという点です。一方で、来年にかけて販売されるほとんどの「Windows 11」搭載PCでは、このVBSがデフォルトで有効化されていることがMicrosoftから説明されています。
なお、一度「Windows 10」を完全に削除してから「Windows 11」のクリーンインストールを行った場合は、VBSがデフォルトで有効化されるケースと、レジストリの編集やBIOSの調整をしないと有効化されないケース、両方が確認されたそうです。
VBSはセキュリティ機能であるため、安易に無効化することは推奨できませんが、使用中のPCのVBS情報が気になる場合は、Windowsの検索バー(画面左下)に「MSInfo32」と入力して「システム情報」を起動。「システムの要約」の下の方にある項目「仮想化ベースのセキュリティ」で、有効か無効かを確認することができます。
Source: PC GAMER
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コメント
コメント一覧 (1件)
BFのベータが無かったらさっさとクリーンインストールして試したんだがなぁ
新しい物を試すにはタイミングが悪い
VBSは無効にすれば良いとして、DirectStorageとかのゲームの快適さに影響与える機能がどれほどのものか気になる
ソフト側の対応必要だからまだ使えるゲームなさそうだけど