本日2022年10月5日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )』をリリースしました。リリース時点では全35名の個性豊かなヒーローが登場していますが、今回はその中からオープンベータからリリースまでに発表されたヒーロー「キリコ」の基本性能を紹介します。
新規サポートヒーロー「キリコ」
体力 | 200 |
ロール | サポート |
パッシブ・アビリティ | “壁登り” |
新ヒーロー「キリコ」は標準的な体力値200を持つ、サポートロール所属のヒーロー。そのため、サポートヒーローのロール・パッシブ「1.5秒間ダメージを受けない状態が続くと、ライフを毎秒15自動回復」の能力を持ちます。
また、固有のパッシブ・アビリティとして“壁登り”も所持。既存サポートヒーローと比べ基礎機動力が高く、安全地帯に一時撤退しロール・パッシブの起動を狙いやすいのも魅力です。
キリコの背景ストーリーや設定については、こちらの記事をご確認ください。
快気の御札
マガジンサイズ | 10枚 |
回復量(1ショット) | 26(13×2) |
回復量(1マガジン) | 130(13×2×5) |
射程距離 | 35m |
到達時点でヒールを行うお札を飛ばすキリコの回復アビリティ。お札は弾速が遅く、回復能力もそれほど高くありませんが味方を追尾するという特徴があります。マガジン内のお札は、“快気の御札”を使用していない時に自動で10枚まとめてリロードされます(射出後1秒)。
追尾するターゲットは発射する時点で選択する必要があり、ターゲットが存在しない状態で射出されたお札は青色になります。ターゲットの選択はキリコから35m以内かつ、ある程度画面の中央に存在するヒーローと少々複雑な条件を持ちますが、後述の移動アビリティ“神出鬼没”の対象条件とほぼ同じであるため、“神出鬼没”が使用可能な状態であれば“神出鬼没”のガイドを利用することで対象を視認可能です。
“快気の御札”で射出されるお札は弾丸判定を持ちます。そのため、バリアアビリティ全般を貫通することができず(マップ上の障害物と接触した場合もお札は消滅)、吸収系アビリティ(“ディフェンス・マトリックス”や“キネティック・グラスプ”)、破壊系アビリティ(“ジャベリン・スピン”)、反射系アビリティ(“木の葉返し”)の影響も受けます。
“快気の御札”はデフォルト設定の場合、一度射出を開始すると10枚すべてを発射します。途中で射出を停止したい場合には、他の動作(アビリティや近接攻撃)を入力するか再度同じキーを入力する必要がありますが、これはオプションの「快気の御札 切り替え」の項目から変更することが可能です。変更した場合、“快気の御札”に対応したキーを押している間のみ、お札を投げる動作を行います。
クナイ
マガジンサイズ | 12 |
ダメージ | 40 / 120(ボディ / ヘッド) |
ヘッドショット倍率 | 3.0倍 |
射撃レート | 1ショット/0.55秒 |
通常のヘッドショット倍率(2倍)を上回るヘッドショット倍率(3倍)が設定されているキリコのメインウェポン。
ヘッドショット時にはゼニヤッタの“不和のオーブ”+“破壊のオーブ”ヘッドショットと同等の高いダメージ出力を発揮するものの、ボディショット時は“破壊のオーブ”単体以下。ヘッドショットを狙いやすい対タンクではダメージ出しに貢献しやすい反面、ヘッドショット判定を持たない対物(バリアやタレットなど)では活躍し辛いなど、両極端な性能であるため効率的な運用には技術と工夫が求められます。
“快気の御札”同様“クナイ”も弾丸判定。バリアアビリティ全般を貫通することができず、吸収系アビリティ、破壊系アビリティ、反射系アビリティの影響を受けます。
弾速が設定されているプロジェクタイル系の射撃であり、慣れるまでは扱いが難しいかもしれませんが、この“クナイ”をどれだけ上手く扱えるかがプレイヤーの腕の見せ所です。
神出鬼没
射程距離(味方ヒーローまでの距離) | 最大35m |
クールタイム | 7秒 |
味方の近くにテレポートするキリコの移動アビリティ。テレポートの道中に障害物がある場合も、それらを無視することができます。
シンプルに戦線復帰と戦線離脱を目的とした使用に加え、ファラやエコーを対象に飛び上がったり、空中での発動も可能であるため、環境キルへの対策としての運用も可能。クールタイムが伸びた代わりに、大幅に性能が向上したマーシーの“ガーディアン・エンジェル”といった使用感です。
さらに、テレポート時には自身が受けているデバフの多くを解除することができます。しかし、ジャンカー・クイーンの“ランペイジ”によって付与された回復阻害は解除でき、アナの“バイオティック・グレネード”で付与された回復阻害は解除できないなどその効果に一貫性がないため、デバフが何に起因したものかを判別する必要があります。
追記:2022年10月26日のアップデートにより、アナの“バイオティック・グレネード”で付与された回復阻害も解除可能になりました。“神出鬼没”が使用可能な場面では、自身に影響している全てのデバフを解除することができます。
“神出鬼没”は、同じくデバフ解除の効果を持つモイラの“フェード”やリーパーの“レイス・フォーム”などの無敵系ではなく、トレーサーの“ブリンク”と同じ移動系に分類されており、“グラビトン・サージ”や“グラビティ・フラックス”等の拘束系Ultに捕まった場合は、使用自体ができなくなります。
鈴のご加護
効果範囲 | 半径5m |
回復量 | 50(即時) |
持続時間 | 0.75秒 |
クールタイム | 投てき後14秒 |
自身を含む効果範囲内の味方に50の回復効果とデバフ解除、短時間の無敵を付与するアビリティ。
解除できるデバフは炎上(“ダイナマイト”)、回復阻害(“バイオティック・グレネード”、“ランペイジ”)、ハック(“ハック”、“EMP”)はもちろん、“スリープ・ダーツ”や“ブリザード”、“アースシャター”といった行動不能状態も対象と多岐にわたります。
さらに、効果範囲内の敵に対して微弱なノックバックを与える効果も持っているため、状況によっては環境キルを狙うことも可能です。
一方で、“スティール・トラップ”や“チェイン・フック”、“チャージ”などの拘束系アビリティは対象外(事前に無敵状態を付与した場合はすり抜ける)。“グラビトン・サージ”や“グラビティ・フラックス”も被ダメージ耐性という意味での無敵は付与できますが、“フェード”などのように回避、脱出することはできません。
“鈴の御加護”は投てき物(鈴)が弾丸判定であり、バリアアビリティ全般は貫通不可(衝突時点で効果発動)、吸収系アビリティ、破壊系アビリティ、反射系アビリティの影響を受けます。
狐走り(アルティメット・アビリティ)
効果範囲 | 最大25m |
持続時間 | 10秒 |
移動速度 | +50% |
射撃レート | +25% |
リロード速度短縮 | +50% |
クールタイム短縮 | +60% |
移動速度、射撃レート、リロード速度にクールタイムとほぼ全ての動作を高速化させるフィールドを展開するアルティメット・アビリティ。これらのバフ効果は、フィールド外に出てしまうと短時間で切れてしまいますが、再度入り直すことが可能です。
ただし、クールタイムの短縮は“イモータリティ・フィールド”など一部対象外となっているアビリティも確認しています。
追記:2022年10月26日のアップデートにより、バティストの“イモータリティ・フィールド”のクールタイムを正しく短縮するようになりました。
召喚されたお狐様が走った道が効果範囲となるため、高所からお狐様が落下した場合は、落下地点から引き続きフィールドを展開しますが、進行を妨げる物にぶつかってしまうとそこでフィールドの展開は終了します。
基本的にはフィールドの地形のみを考慮し展開すれば問題ありませんが、メイの“クリオフリーズ”と“アイス・ウォール”は進行妨害の対象となるため、付近にメイがいる場合(敵味方問わず)は注意が必要です。
アビリティの性質上、動線が予測されやすいという欠点はあるものの、アナの“ナノ・ブースト”弱体化など過去の調整がその強力さを証明している速度バフを含め、4種ものバフを最大で5人のヒーロー(“B.O.B”を含めば6人)に適用する起点として非常に強力なアルティメット・アビリティです。
キリコ実装時総評
キリコは“クナイ”を用いた高いダメージ出力と個々のヒールに特化した“快気の御札”というメインウェポンの仕様から、ゼニヤッタと似た活躍が想定されます。ゼニヤッタと大きく異なる点は、その高い機動力。“壁登り”と“神出鬼没”を組み合わせた縦横の機動性はゼニヤッタだけでなく、他サポートの追随を許しません。
そのため、機動力を重視した構成(所謂ダイブ構成など)に組み込んだ際にも、自身が取り残されることがなく、むしろ“快気の御札”や“神出鬼没”の強みを生かしつつ、“クナイ”でのダメージ出しや“鈴の御加護”でのフォロー or ゴリ押しなど多方面で貢献でき好相性。
弱点としては、こちらもゼニヤッタと同様に回復能力の低さが挙げられます。アルティメット・アビリティに関しても回復面での恩恵はそれほど大きくないため、どっしりと構えて正面からぶつかり合う展開が続いたり、“クナイ”でのダメージ出しでチームに貢献することができないと回復不足で押し切られてしまいます。
とは言うものの、構成にタンクが2名組み込まれていた初代『オーバーウォッチ』に比べ要求される回復量自体は減少しており、それ以外の部分で貢献しやすいキリコは『オーバーウォッチ 2』に最適化された性能を持っているといえます。
“鈴のご加護”や“狐走り”といった今までにないタイプのカウンターや起点を用意する事もできるので、今後どのような活躍を見せてくれるのか楽しみですね。
- タイトル:Overwatch 2(オーバーウォッチ2 )
- 発売日:2022年10月5日
- 対象機種:PC / Xbox Series X|S, Xbox One / PS5, PS4 / Nintendo Switch
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