Microsoft(マイクロソフト)はActivision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)の買収を完了させるべく、合併がゲーム市場の競争を阻害しないことを主要国の規制当局にアピールしてきました。
しかしイギリスの規制当局CMAは、4月にこの買収を認めない判断を公表。さらに日本時間6月13日には、アメリカの連邦取引委員会(FTC)が、連邦裁判所に対し仮差止命令を求めて提訴をし、買収を阻止すべく新たな動きを見せています。
買収阻止に向けFTCが連邦裁判所に提訴
FTCは2022年12月にも、買収を阻止すべくMicrosoftを提訴していました。しかしこれはFTC内の裁判所への提訴で、買収そのものを一時停止させる効力のないものでした。
今回FTCが連邦裁判所に仮制止命令および予備的差止命令を申請した背景には、当初の買収完了期限が現地時間7月18日に迫っていることと、イギリスの規制当局であるCMAが買収を認めない結論を下した後に、Microsoftがイギリス市場を外してでも買収を完了させる可能性が浮上したことが関係していそうです。
FTCの審理は現地時間8月2日より始まるため、今回の申請が通れば、裁判所命令によって、Microsoftは少なくともFTCの審理前に買収を完了させることができなくなります。
なお、イギリスCMAから下された判断については、現地時間7月24日からイギリスの競争控訴審判所(CAT)がその審理を行う予定で、ここで判断が覆る可能性は残っています。
Microsoftスミス氏のコメント
Microsoftの社長兼副会長であるブラッド・スミス氏は、今回のFTCの提訴に対しTwitterでコメントし、これを歓迎する姿勢を示しています。
本日、FTCが弊社によるActivision買収を連邦裁判所に提訴したことにより、意思決定のプロセスが加速していくことでしょう。これは何人にも利するものであります。弊社は常に行政当局とともに建設的かつ友好的な道を歩むことを望んでおります。訴訟についても自信を持っており、それを示せることを楽しみにしております。
2022年初頭に発表されて以降、世界各国の規制当局で議論されてきた今回の買収ですが、最終的には現地アメリカのFTCの判断が、その着地点を実質的に決めることになるのは間違いないでしょう。
どんな結末になるにせよ、世界の『コール オブ デューティ』ファンをはじめとするゲーマーたちのためになる形となることに期待するばかりです。
MicrosoftによるActivision買収の流れ
- 2022年
- 2023年
- 1月:GoogleとNVIDIAが買収に懸念
- 2月:MicrosoftがNVIDIAとの新たな契約
- 3月:ソニーに対し、10年間のCoDライセンス契約を提案
- 3月:MicrosoftがBoosteroidと10年間の契約
- 3月:英国CMAが暫定判断、「競争を著しく後退させない」
- 3月:日本の公正取引委員会が買収を容認
- 4月:英国CMAが買収を差し止めする結論
- 5月:欧州委員会が買収を承認
- 6月:Microsoftスミス氏が訪英。イギリス抜きで買収完了の可能性示唆
- 6月:FTCが買収の仮差し止めを求めて連邦裁判所に提訴(現在)
- 7月24日より:イギリス競争控訴審判所(CAT)による審理(予定)
- 8月2日より:米国FTCによるヒアリング(予定)
- タイトル:Call of Duty: Modern Warfare ll(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア Ⅱ)
- 発売日:2022年10月28日
- 対象機種:PS5/PS4, Xbox X|S/Xbox One, PC(Battle.net / Steam)
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コメント
コメント一覧 (5件)
あいつらなら多分Amazonで工作活動に夢中だぞ
試しにゲームカテゴリのランキング確認してみろ
こんなところにまでやってきてSONYと戦ってた人たち最近見ないね
裁判所に承認されて正式に差し止め請求通ったみたいだね
アメリカから撤退すればいいだけ
ついでに米国から撤退しますか?