Ubisoft(ユービーアイソフト)の『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』eスポーツ日本国内競技シーンでは、世界大会「BLAST R6 Major Atlanta 2023(以下、アトランタメジャー)」への出場をかけたLCQ(最終予選)プレイオフトーナメントが完結。メジャーで戦う3番目の日本代表チームとして、Crest Gaming Lstのアトランタ行きが決定した。
『R6S』世界大会出場をかけた「LCQ」トーナメントが完結
「Japan League 2023 Season2 LCQ(最終予選)プレイオフ」が、10月15日まで行われた。既にKAWASAKI SCARZとCYCLOPS athlete gamingの世界大会出場が決まっている中、このプレイオフ・トーナメントにおける優勝チームが、3番目の日本代表チームとしてアトランタメジャーに出場できる。
今回のLCQには、オープン予選を勝ち上がってきたA2 ESPORTSとSYSTEM e-Sportsも参戦。RJL所属のプロチームに対しその実力を示す姿が見られた。残念ながら両チームとも準々決勝で敗れはしたものの、SYSTEMはその後VARRELを下し、一般参加チームながらグローバルポイント55点の獲得に成功している。
Crest Gaming Lstがメジャー出場!
BO3で行われたグランドファイナルの結果、Crest Gaming Lst(CGL)がFAV gamingを2-0で下し優勝。彼らはチームとして初の世界戦デビューを果たすこととなった(配信ログ)。
あらゆるチームと同様、CGLもかつては一般参加チームの1つだった。しかし、2020年の12月に行われた「シックスインビテーショナル2021」アジアオープン予選で、タイの強豪QConfirmを破りクローズド予選に進出する快挙を達成。多くの視聴者に名前を知られることとなる。
インビテーショナル出場はその後果たせなかったものの、CGLはこのときの功績から、翌年スタートしたX-MOMENT主催の「Japan League 2021」に招待されるに至った。
CGLはその後ロースターを変更しつつ、Wh1skey選手やEclair選手が中心となり活動を継続。2023年には、FNATICからTyopi選手を獲得。SCARZに移っていたLuA選手も再獲得。さらにFAVからSironeko選手を獲得し、戦術コーチとしてoft0nn氏も加入するなど、とりわけ積極的な補強を行ってきた。
日本チームとしては3番手のCGLだが、世界での立ち位置は未知数だ。これからまさに、ファンと共に自分たちの実力を確かめに行くことになる。
LCQ決勝戦を振り返る
決勝では、準決勝でIGZISTを下したCGLと、NORTHEPTIONを破ったFAVが激突。勝利した方がメジャー進出となる、LCQ最後のBO3となった。
第1マップ「オレゴン」では、FAVの防衛に対しCGLもうまく攻撃を通しつつ、3-3と上首尾に前半終了。第7ラウンドではSironeko選手が活躍し、さらに第8ラウンドではパーフェクトラウンドを達成するなど、さまざまな作戦を披露するCGL。気が付くと防衛をすべて取り切り、7-3で「オレゴン」を制圧した。
第2マップ「クラブハウス」でも、CGLの勢いは止まらなかった。Sironeko選手が果敢な立ち回りでキルを量産し、着実にチーム間の差を広げる展開となっていく。防衛有利のマップ構造を活かして、チームは5-1でリードして攻防を交代。FAVの逆襲に寄せられたが、一旦タイムアウトを挟んで調整し、6-4で先にマッチポイントを獲得した。
最後は、長らくチームを引っ張ってきたプレイヤーの1人Eclair選手が1v1を冷静に勝ち取り、ラウンドスコア7-4。最終マップスコア2-0で勝利。この瞬間、Crest Gaming Lstのメジャー出場が決定した。今回、チームとして初めて世界に挑戦する。
アトランタメジャー・フェーズ1のグループ分け発表
日本(とブラジル)でLCQが終了し、アトランタメジャーに出場する全24チームが確定した。これを受けてシージeスポーツ公式Xアカウントは、メジャー・フェーズ1のグループ分けを発表している。
フェーズ1では、16チームが4つのグループに分かれて激突。各グループの上位2チームが、続く「フェーズ2」へと進出する。フォーマットはダブルイリミネーションで、最大3試合を行い、うち2回勝利すればグループ突破。2回敗北すると大会敗退となる。
CAGとCGLはフェーズ1から登場
RJLシーズン2準優勝のCAGは、グループBに編入された。フェーズ1では、ブラジル予選を勝ち抜けてきたLOS。韓国のLCQを制したTALON。シンガポールに拠点を置くチームBleed Esportsと対戦する。良くも悪くも、まったく知らないわけではない3チームに対し、CAGはどのような準備を進めているのだろうか。
一方、CGLの入ったグループAには、今季のブラジルにおける序列3位のチームNinjas in Pyjamas。韓国で今季2位のチームSANDBOX Gaming。そしてシージ界の新興地域であるMENA(中東・北アフリカ)から、新たなチャレンジャーGeekay Esportsが名を連ねている。Geekayは、前回MENAを代表したチームTeam Falconsをリーグ戦で下してのメジャーデビュー。Falconsに代わって大会のダークホース的な位置づけになりそうだ。
メジャーデビューとなるCGLは、(メンバーは変わったが)チャンピオン実績のあるNiPや、同じくチームとして経験豊富なSANDBOX。そしてMENAからの刺客Geekayに対し、まずは自分たちのシージが世界でも通用することを見せつけたいところだ。
なお日本3チームのうち、シーズン2優勝のSCARZはフェーズ2から出場する。
コミュニティでは既に各グループ突破チームの予想が始まっているが、果たしてアトランタではどのようなドラマが生まれるのだろうか。今年のステージ2をしめくくる、アトランタメジャーこと「BLAST R6 Major Atlanta 2023」は間もなくスタート。10月末から約2週間に渡って開催される。
各試合の具体的なスケジュールや、日本語配信の情報については、レインボーシックス日本公式Xアカウントをチェックしておこう。
Source: X-Moment, X
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