Ubisoft(ユービーアイソフト)は『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』の新機能として、ゲーム内のアイテムをプレイヤー間で売買できる「マーケットプレース」を発表。
2024年に正式稼動予定だが、実際のところ何ができて、何ができないのか、現時点では不明点も多い。海外クリエイターの考察もヒントに、マーケットプレースについて分かっている部分を1つずつ確認していこう。
『R6S』「マーケットプレース」に注目
「マーケットプレース」は、イヤー8シーズン4の公開パネルで発表された新システムだ(動画)。
ここでは『レインボーシックス シージ』のゲーム内で手に入る各種アイテムのうち、自分に必要のないものを他のプレイヤーに売り、既にストアでは入手できないレアアイテムを他のプレイヤーから買うことができる。取引はR6 クレジットで行う。
マーケットプレースは、PCまたはモバイルのブラウザからアクセスする仕組み。現在はこちらのページでベータ版の登録を受付中。ベータは2024年初頭(イヤー9シーズン1)に始まり、2024年内には正式版がリリース予定。
まず期待できるのは、取り逃したバトルパスなど限定アイテムをR6クレジットで買えるようになることだ。他にも、大昔のイベントのアイテムや、消えてしまったeスポーツチームのスキンも売買できるのかもしれない。コレクター志向のプレイヤーには嬉しい機能だろう。
すべての詳細はまだ明らかになっていないが、発表時点の内容から、このマーケットプレースがどのように機能し、そこにはどんな争点があるかをチェックしていく。
どんなアイテムが買える?
公開パネルで見られたイメージ画像からは、うっすらと10種のアイテムカテゴリーを確認できる。
- ?
- ヘッドギア
- ユニフォーム
- 武器スキン
- アタッチメントスキン
- ドローンスキン
- オペレーターカード
- カード背景
- チャーム
- ブースター
このうち、最初(左上)のものが判読不能だ。R6 NewsのCoreRossはこれを「エリート」ではないかと推測している。しかし同時に、ゲーム内のエリートバンドルのアイコン(上の段の左から3番目)とはデザインが異なるため、エリートではない可能性も指摘している。
一方で、彼のコメント欄では、「Ubisoftはエリートセットアイテムのバラ売りは許可しないのではないか」といった考察も見られる。たとえば、エリートセットのユニフォームだけプレイヤー間で割安で売買されて、チャームや武器スキンが入ったセット全体が売れない、といった事態はUbisoftにとって望ましくないだろうという理屈だ。
この正体不明の「?」は、利用者が最初に目を向けるところにある。とりわけ重要なカテゴリーのようだが、ベータが始まれば正体が明らかになるだろう。
どんなアイテムが買えない?
エリートが売買できない可能性が指摘されたが、実際に、マーケットプレースでは「売買できないアイテム」もあることがY8S4のパッチノートで示唆されている。
日本語版ノートでは、「対象プレイヤー同士で対象アイテムを交換することができます」とある。北米英語版サイトだと、この「対象アイテム」の部分は「eligible(資格のある、適格な)items」になっている。要するに、売買対象として適格ではないアイテムもあることを意味している。
売買できないアイテムについてCoreRossは、Steamなど各プラットフォームのストアで販売中の、サファリバンドルや宝石モチーフの武器スキンのことではないかと考察している。
また、「対象プレイヤー(eligible players)」という記載からも分かるように、すべてのプレイヤーが無条件でマーケットプレースに参加できるわけではないようだ。取引が匿名で行われる点とも関連し、怪しげなアカウントを事前に弾く仕組みもあるのだろう。
どうやって値段が決まる?
シーズンパッチノートにはマーケットプレースのイメージ画像がついており、ここから具体的な取引の模様を推測できる。
画像には、「アイテム名」、「アイテムのタイプ」、「シーズン」、「最後に購入されたときの価格」、「現在の価格帯」、「売却価格」がそれぞれ記載されている。
マーケットプレースのアイテム価格はやはり、開発側が固定するのではなく、プレイヤー側の需給によって自然に変動していく仕組みだと分かる。人気のあるスキンや、所持者が少ないスキンほど高額になるのだろう。
また、シージが長く続くほど、古くてレアなアイテムは自然に値上がりしていくはずだ。「今はあまり注目されていないが、将来的には誰もが欲しがるようになるだろう」と考えたアイテムを確保しておき、狙い通りに人気が出たら高値で転売して利ざやを得る、といった使い方も想定される。
手数料に注意
R6クレジットでアイテムを売買する際は、10%の手数料がかかる点は覚えておこう。
たとえば、貴重なスキンを5000 R6クレジットで買おうとすると、500 R6クレジットの手数料がかかる。割高に感じる人もいるだろうが、結局は良くも悪くも「ゲーム内アイテム」の取引だ。手数料を意識させることで、アイテムの売買それ自体に夢中にならないようにしているのだと前向きに解釈したい。
なお、プレイヤーは手数料分も加味してR6クレジットを購入することになるので、マーケットプレースが栄えるほどUbisoftが儲かる仕組み。うまくまわれば同社の大きな利益になったりするのかもしれない。
アルファパックアイテムの重複は?
マーケットプレースのオープンで特に気になるのは、現在の「アイテム重複ルール」が変わるかどうかだ。
シージでは、各アイテムを1種類につき1個ずつしか持てない。その代わり、たとえば武器チャームなら、1つ手に入れてしまえばすべての武器にそれを同時に付けられる。
もしアルファパックから既に持っているアイテムを引いた場合は、「重複」として自動的に名声ポイントへと変換されるルールだ。
マーケットプレースに合わせ、この重複ルールも変化するのだろうか。重複したクールなスキンを「2個目」としてキープし、売却できれば、アルファパックからR6クレジットが出てきたようなものだ。ゲームプレイを続けるモチベーションにもつながる。
果たしてそう上手くいくのか疑問は残るものの、アルファパックを何百個も溜め込んでいるようなプレイヤーは、念のため、もうしばらく開けないでおいた方がいいだろう。
マーケットプレースへの期待と不安
CoreRossのコメント欄では、マーケットプレースの導入により、シージも『Counter-Strike 2』のような盛り上がりを見せることが期待されている。
ゲームエンジンを移行させる大型アップデートを経た元『CS:GO』こと『CS2』は、SteamにおけるFPSゲームの定番として今も70万から100万人もの人々がプレイ中。システムはシージとまったく異なるものの、『CS2』のマーケットでは、1つのスキンが2,000万円以上の価格で取引されるようなケースもある(詳細記事)。
シージではゲーム内通貨での取引なので、リアルマネーを扱うサードパーティーでも関わってこない限り、『CS2』のマーケットのような風景にはならないと思われる。とはいえ、どんなスキンにどのくらいの最高額がつくのかは興味深い。
一方で、お金が絡むとそれを悪用しようとする人間も出てくるはずだ。不正なアカウント売買や、アカウントの盗難被害が想定される。さらに「NFTのようなマーケットに発展させていく計画があるのではないか」という懸念も目につく(Ubisoftは2021年、自社作品にNFTコンテンツを加える計画をしていた)。安全と健全性の観点から、Ubisoftがプレイヤーをどう保護してくれるのかという点は都度チェックしていきたい。
以上のように、マーケットプレースは、何百何千とあるシージのアイテムの価値を高め、ゲーム全体にとって重要な新機能になるだろう。まだ発表されたばかりで不明点は多いものの、これまでにない遊び方をプレイヤーに提供してくれることは間違いない。2024年の正式稼動を楽しみに待とう。
Source: YouTube, R6S Official
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コメント
コメント一覧 (13件)
タチャンカのLORDスキン販売終了してたからアークナイツの同じスキン買って心を慰めてたけどこれで買えるのか
こんな少数の場所でも文盲、文盲指摘マン、ニート煽りする真性ニートが湧いてくる辺りシージのコミュニティってガイジしか残ってねえのな
全ての仕事が土日休みだと思ってるニートおって草
人に言ってる暇あったら働けよ