まもなく発売から1年が経過する『Anthem(アンセム)』を手がけたBioWareが、ゲームの生まれ変わりを目指して再開発を開始すると発表しました。
2019年を悪い意味で代表するゲームになってしまったアンセム
2014年に発売された『Destiny (デスティニー)』がキッカケとなり「ルーターシューター」というゲームジャンルがブームとなりました。当時はライバルのActivisionが『Destiny』のIPを保有しており、EAがライバルに負けじと肝入りでリリースをしたのがBioWare開発の『Anthem (アンセム)』。
アイアンマンを彷彿させるようなジャベリンスーツによる爽快感のある空中戦を目玉に、多彩なカスタマイズやクールな世界観が魅力的な『アンセム』でしたが、発売されると実際はバグだらけの未完成品としてファンの怒りを買いました。
くわえて、海外メディアのKotakuライターJason Schreier氏の綿密な取材記事(英語)が公開されたことにより、悲惨な開発経緯が暴露されゲームの悪評はより加速して広まってしまいました。 つい最近も、2月に入ってもクリスマスイベントの飾りつけがまだ残っているというずさんな管理で話題になってしまいました。
Decided to have a dip back into Anthem. The fact that all the Christmas decs are still up made it feel even sadder pic.twitter.com/HQlN668H2e
— Sam Loveridge ? (@apacherose3) February 7, 2020
しかし、11月にKotakuが「BioWareがアンセムを再開発する計画を立てている」とリーク(英語)した通り、本日BioWareがAnthemの再開発計画を発表しました。
アンセムの未来
発売から1年をかけてBioWareは『アンセム』の安定性やパフォーマンス、クオリティ・オブ・ライフの改善、それに3種のシーズンコンテンツを配信するなど改善に努めていました。
しかし、BioWareもこの状況には満足しておらず、『アンセム』が秘めるポテンシャルを引き出すにはただのアップデートではなく根本から作り替える大幅な再開発が必要と認識。 『アンセム』はシーズン制コンテンツの配信と開発を中止し、数ヶ月かけてゲームを生まれ変わらせるための開発をスタートすることになるとしています。
BioWareの声明文
以下は『アンセム』の再開発計画発表にあたってBioWareのジェネラルマネージャーのCasey Hudson氏が投稿した声明文を翻訳したものです。 この声明文ではAnthemに何が足りず、再開発による未来でどこを目指すのかが読み取れます。
皆さんこんにちは!
1年前、私たちは『アンセム』というBioWareにとって新しいテリトリーに飛び込むことを意味するゲームのローンチに向けて準備していました。 何か新しいもので世界に出ることは、爽快かつ恐ろしい経験でした。そして、私たちと一緒に旅に出てくれたすべてのプレイヤーに感謝しています。プレイヤーがジャベリンをカスタマイズする創造性や、アンセムの飛行や戦闘といったゲームプレイをマスターしていくのを見るのは、とてもスリルがあるものでした。チームがこのゲームに費やした仕事を、とても誇りに思っています。 同時にこのゲームには、私たちと皆さんが望んでいたものがもっと含まれています。
昨年中は、開発チームは安定性、パフォーマンス、クオリティ・オブ・ライフを向上させながら、3つのシーズンによる新コンテンツと機能を提供してきました。 アンセムには、より満足のいく戦利品体験、より良い長期的な進捗制度、より充実したエンドゲームが必要であるというフィードバックも受け取っています。そのため、体験の可能性を最大限に引き出すためには、さらに基本的な作業が必要であり、アップデートや拡張よりも大幅な“再発明”が必要であると認識しています。今後数ヶ月にわたって、体験の長期的な再設計に焦点を当て、SF世界観での飛行と戦闘の楽しみを維持しつつ、明確な目標を持ってコアゲームプレイのループ性の再発明に取り組み、有意義な報酬によって挑戦と進捗を動機付けます。そして、それを適切に行うために、私たちは初期にもっとやっておきたかったことを実行します。 焦点を絞ったチームに、ゲームプレイを優先させることに専念したテストと反復の時間を与えます。
再開発をしている間、アンセムは現在のバージョンを継続しますが、チームがアンセムの未来に向けて取り組んでいるため、シーズン制度から離れます。ゲームは発売記念日から今月末までイベントの開催や、ストアの更新、過去のシーズンや天変地異のコンテンツの再訪などは引き続き行われます。
新しい世界を作成することは、スタジオのメインの目標ですが、それは簡単ではありません。時にはそれを正しく行えますが、時には見逃します。私たちを前進させているのは、あなたのようなプレイヤーたちからのサポートです。あなたのフィードバックは、私たちがどのように改善できるかについてのガイダンスを提供し、あなたの情熱は私たちに創造する勇気を与えてくれます。 アンセムの可能な限り最高の未来に向けて、皆さんの関与とフィードバックと共に働くことを楽しみにしています。
Casey
アンセム復活に期待
アンセムはリリース直後から、『Destiny』がかつて犯した数々の過ちを繰り返してきました。 ということは、『Destiny』と『Destiny 2』が辿った「1年目は失敗しても2年目で取り戻す」という成功体験も繰り返せる可能性もあるはずです。
2019年は『ディビジョン2』発売、『ボーダーランズ3』発売、『Destiny 2』の基本プレイ無料化など「ルーターシューター」界隈に大きな動きがありましたが、その中でも『アンセム』の飛行と戦闘のプレイ体験は目を見張るものがありました。
人気のタクティカルシューター『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』も「オペレーションヘルス」として、追加のアップデートを減らし修正に特化した時期があります。『アンセム』も今度こそ良い意味で話題となるカムバックを果たしてくれることを期待しましょう。
『Anthem(アンセム)』の発売日は2019年2月22日で、対応機種はPlayStation 4/Xbox One/PC。
[wpap service="with" type="detail" id="B07NPNXVFY" title="Anthem(アンセム) (特典なし) - PS4"]
Source: BioWare, Kotaku, @apacherose3
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コメント
コメント一覧 (31件)
出すとしたらPS5、Xbox Series Xで出すのかな?
それで1世代前のレベルになったりしないよな?
手遅れ定期
発売前に期待してたのはルートシューターって感じじゃなく、世界を探索しながら色々と発見していくゲームでそれをco-opでできると思ってたから、そんな感じでリブートして欲しいなあ
ノーマンズスカイみたいな感じに、anthemの戦闘系が加わればねぇ
バグが酷いのとPS4が壊れるんじゃないかって爆音が無くなればまた買ってもいいかもな
本当に私もそう思ってました。
ドキドキと歓喜、恐怖、不安、達成感など世界観を感じられ巨大な敵が不意に出てきたりして自然とか文明とかを垣間見たかった。
でも蓋を開ければごりっごりのハクスラで用意されたミッションと敵をただひたすらこなすだけのゲーム。
操作性、バグ、サーバーの不安定、ドロップ率、フリーズ諸々グラフィック以外評価できないゲームでした。
再開発で新しく生まれ変わればいいですね。
期待してます
最近復帰して楽しくやっていますので
ボリュームアップして欲しいです
値下がってる内に買っとこかな
Anthemだけじゃないけど使ってるエンジンもうちょい安定化させなよグラフィック特化し過ぎでバグやチート対策が全然ダメな印象
Anthemはいい土台はあるんだし全然復活できると思うけど開発内部の問題でこうなった印象があるから上記の懸念含め期待はできないね
遊べた凡作と遊べない駄作では2年目でどうのこうの以前かねぇ
アーリーアクセスじゃないんだから
もうなんの期待もしてないし
素直にもうアップデートしたくありませんじゃあかんのか
どうせ信用は地に落ちてる
最近始めた新参者だけど今でも楽しめてるからすごい楽しみ応援してる
今でも定期的にやるぐらい好きなのでぜひ頑張ってほしい