本日2023年6月7日、Blizzard Entertainmentは『Overwatch 2(オーバーウォッチ 2 )』 のニュースページを更新。当該記事では、シーズン4のゲームバランスを振り返りながら、シーズン5で予定しているヒーローのバランス調整について紹介されています。
ジャンカークイーン(弱体化)
- “コマンディング・シャウト”
- 自身に付与する追加ライフを200から150に減少
- “ランペイジ”
- 発動に必要なコストを増加
シーズン4でいくつかの強化調整をもらったジャンカー・クイーン。シーズン後半には、勝率が約5%も上昇し、ラインハルトと並んで最もピック率が高いヒーローとなりました。しかし、マスター帯以上でのピック率がラインハルトを抜き去り、ダントツ1位になってしまっているため、シーズン5では弱体化が予定されています。
予想される調整の影響
“コマンディング・シャウト”の弱体化については、シンプルな耐久能力の低下に留まりますが、“ランペイジ”のコストアップはかなり影響が現れそうです。
開発のコメントにもあるように、過去の調整で最も影響が大きかったのは“アドレナリン・ラッシュ”の回復量増加であることに間違いありませんが、この回復によって発生するアルティメット・チャージの恩恵も重要であり、実際には早期に発動できる“ランペイジ”が彼女の強さを支えていました。
そして一度“ランペイジ”を発動してしまえば、“アドレナリン・ラッシュ”で次の“ランペイジ”をチャージでき、他タンク比での圧倒的なアルティメットサイクルが実現可能となっています。
元々、ジャンカー・クイーンのアルティメット・アビリティコストはロードホッグ、ザリアに次いでタンク内第3位(シグマと同率)の重さに設定されており、全ヒーローの中でも同率13位となっています。コストはアルティメット・アビリティの決定力やチャージ手段の多さ(回復持ちタンク、ダメージはコスト高め)によって決定されていますが、上昇量次第ではまた環境から姿を消してしまうかもしれません。
ライフウィーバー(強化)
- 一般
- ヒットボックス縮小
- “ヒーリング・ブロッサム”
- 回復量増加
- “ソーン・ボレー”
- ダメージ増加
- “ライフグリップ”
- 回復効果を追加
- “ペタル・プラットフォーム”
- 何らかの改善を実施
予想される調整の影響
調整内容に目立ったものはありませんが、予告されていた通り全体的に強化調整が行われます。現在のライフウィーバーが「ゲーム内で最も高いヒーリング出力を所持するヒーローの1人」である事を考えると、スタートラインには立てる性能にはなりそうです。
“ペタル・プラットフォーム”の改善内容について詳細は公開されていませんが、リードヒーローデザイナーAlec Dawson氏がTwitterにて「(被ダメージに応じて回復量が変化する新パッシブと共に)プラットフォーム上限定の追加効果をテストした」とツイートしています。最終的には、全体的なステータス向上が最適解とされたようですが、“ペタル・プラットフォーム”のみ採用、又は今後実装される可能性はあります。
現状、お世辞にも万能や強力とは言えないヒーローですが、シーズン5ではライフウィーバーを組み込んだ新たな戦術が見られるのか楽しみですね。
ウィドウメイカー(バランス調整)
- “ウィドウズ・キス”(スコープ)
- 距離減衰の影響距離を70-100mから40-60mに縮小
- 距離減衰の割合を30%から50%に引き上げ
ニュースページでは、先日お伝えした「ウィドウメイカーとハンゾーによるワンショットキルの多さに対する、コミュニティからの懸念の声」についても触れられており、これらのバランス調整によってワンショットキルがゲーム内で起きる頻度を抑制するとともに、射線が通りやすい地形への遮蔽物追加が検討されているとのこと。
予想される調整の影響
1つ目の調整点は、ダメージの減衰距離が厳しくなり、今まで70m以内では影響を受けませんでしたがS5以降は40mから影響を受けるようになります。また、距離減衰の上限(最低保証ダメージ量)に達するまでの距離も短くなっており、100mから60mと大幅な短縮が行われます。
2つ目の調整点は、分かりにくいですが強化です。一般的な距離減衰が適用される射撃では、最低保証ダメージが通常ダメージの30%となっています。その30%が50%まで引き上げられたことで、距離減衰の影響が最大になっていても、影響がない場合の50%分ダメージを与えることができるようになります。
- S4 ウィドウメイカー:フルチャージボディショット
- ~40m:120ダメージ
- 70m:120ダメージ
- 100m~:36ダメージ
- S5 ウィドウメイカー:フルチャージボディショット
- ~40m:120ダメージ
- 60m:60ダメージ
- 100m~:60ダメージ
少し複雑な調整内容となっていますが、あまりウィドウメイカーを使用しないプレイヤーは「距離減衰の影響を受けやすくなった半面、距離減衰の影響が小さくなった」というイメージでOKです。
ハンゾー(弱体化)
- “嵐ノ弓”
- ダメージ量を減少(250族のワンショットを不可能に)
- “鳴響矢水”
- 効果の発生を敵チームが認識しやすいよう変更
予想される調整の影響
“嵐ノ弓”のダメージは最大チャージで125であるため、1ダメージでも低下すれば250族のワンショットキルは不可能となります。そのため、わざわざ250族を指定していることから、減少幅は1~25の範囲内に収まると予想されます。
“鳴響矢水”は「効果範囲に気付かず顔を出してしまい、ワンショットキルされた」という事態を減少させる目的での調整です。クリアリング目的で使用した場合は今まで通りですが、敵が来そうな位置への置き“鳴響矢水”を行った際、敵は効果範囲を通るか迂回するか選択できるため、駆け引きが生まれやすくなります。
メイ(バランス調整)
- “凍結ブラスター”(メイン)
- スロー効果の蓄積により、1.5秒間の強力なスロー効果が適用されるよう変更
- ダメージを100/秒から55/秒に低下
予想される調整の影響
初代OWプレイヤーには懐かしい“凍結ブラスター”による凍結付与が、少しマイルドになって帰ってきます。1.5秒間と時間制限が記載されていることから、おそらく強化スロー状態を維持し続けることはできません(1と同様)。
しかし、解除されても元々“凍結ブラスター”が持っているスロー効果が適用されるため、単独で飛び込んできた敵に一度強化スローを与えることができれば、キルの期待値はかなり高め。強化スローの詳細は記載されていませんが、通常のスロー効果が移動速度-40%であるため十分な効果に期待できそうです。
“凍結ブラスター”のダメージ減少はニュースページではなく、先ほどライフウィーバーの項目で紹介したAlec Dawson氏のツイートにて発表されています。
本調整により“凍結ブラスター”のダメージがマーシーの“カデュケウス・スタッフ”(55/秒回復)で相殺されるようになり、DPSのバランスも「メイン>サブ(ボディ)」から「サブ(ボディ)>メイン」になる事は覚えておきたいポイント。元々チームプレーの質を高めるタイプのヒーローでしたが、その色がより濃く現れる。
キャスディ(バランス調整)
- “マグネティック・グレネード”
- ダメージ量を減少
- スロー効果と移動アビリティを禁止する効果を追加
予想される調整の影響
こちらも、初代OWのプレイヤーであればすぐに馴染めそうな変更となっています。ダメージ量の減少は、その後の追撃が容易になる事から、それなりに大きな減少が予想されます。近い前例であるOW1の“フラッシュバン”では、ダメージが25で0.8秒のスタン状態を付与していました。
移動アビリティを封じる効果は付着時点で発動するのか、起爆時点で発動するのかは不明ですが、どちらにしても一長一短といった印象。付着時点であれば、トレーサーの“リコール”回避やウィンストンの“ジャンプ・パック”等での撤退を許しませんが、スローの対象が1名に限定されます。逆に起爆時点であれば複数へのスロー付与も見込めますが、上記アビリティによる回避、撤退を許してしまいます。
とはいえ、それらアビリティの使用を強要できる時点で十分強力であり、タンクを崩す、サポートを守るといった初代の立ち回りが、再びできるようになりそうです。
上記調整以外のシーズン5予定
以上が今回公開されたバランス調整の内容ですが、シーズン5では他ヒーローにも調整が予定されています。今回の内容は、コミュニティからの意見が反映された要素も多く、楽しみなプレイヤーは多いのではないでしょうか?
また、これら調整に加えシーズン5では、プレイヤー待望の「オン・ファイアシステム」の復活や、オーバーウォッチ2からの新規プレイヤーは初参加となる「サマー・ゲーム」の開催が予告されています。シーズン5とシーズン6、それ以降のロードマップについてはこちらの記事で紹介しています。
Source: Overwatch,Twitter
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コメント
コメント一覧 (3件)
この調整だと回復ボットにしかならないんでは
低スキル帯以外で機能するとは思えないよ
LWが強化されて実用的になったらいよいよホッグだけが時代に取り残されてしまう……
全力でユーザーのご機嫌を取りに来てますね
運営まじで余裕ないんだなあ
調整内野自体はありがたいものばかりなので歓迎する