本記事では、『Overwatch(オーバーウォッチ)』へ新ヒーロー「バティスト」が実装されたころから耳にするようになったバンカー構成(Bunker)の「構成例と各ヒーローの役割」と「構成単位での基本的な立ち回り」、「対策」について紹介しています。
「聞いた事はあるけれど、どういう構成?」「使ってみたいけれどよくわからない」という方はぜひ最後まで読んで実際にプレイしてみてください。
バンカー構成の例と各ヒーローの役割
オリーサ
バンカー構成のシールド担当。時間当たりの耐久値はタンク界随一。攻撃手段である《フュージョン・ドライバー》も、度重なるアップデートで着々と強化されており、距離減衰の影響を受けない牽制射撃として優れた働きを見せます。
アビリティはどれもバスティオンのアシストとして有効な物が多く、具体的には《ストップ!》で敵を死角から引っ張り出す、《フォーティファイ》で《チャージ》をブロックするなどで援護することができます。《プロテクティブ・バリア》をバスティオンの前に展開しつつ、視界を妨げない様に若干後方から射撃&アシストを行うとスマートです。
バスティオン
バンカー構成の火力担当。《セントリー・モード》中は最大で秒間450程のダメージを出すことができ、300の基礎ヘルスに組み込まれた100アーマーや《セントリー・モード》と《タンク・モード》中に発動するパッシブアビリティ《アイアンクラッド》による被ダメージ軽減効果が相手のダメージ計算を狂わせます。
比較的扱いやすい部類のヒーローではありますが、効果的な射程距離の把握が必要で、遠距離では集弾性の悪さや距離減衰の影響が、至近距離では背面のコアが狙われやすくガトリングの取り回しの悪さが目立ってしまうので、理想としては近~中距離で早期に決着を付けたい所です。
また、ULT《タンク・モード》は、205の単発火力と距離減衰の影響を受けないという点で優れますが、無防備な変形モーションの発生や射撃レートの低下、距離次第でダメージレートも低下してしまいます。戦況によっては発動せずに《セントリー・モード》を継続したほうが良い場合もあるなど、単純に見えて機転を利かせた運用も必要なヒーローです。
バティスト
バンカー構成を実践レベルにまで押し上げた新規サポートヒーロー。オリバス構成の弱点であった状況変化への弱さを、一時的に不死状態にする《イモータリティ・フィールド》を用いることで見事に解消。《イモータリティ・フィールド》は、敵のULTによる一発を防ぐほか、ある程度余裕が見られる場合には《リザレクト》中のマーシー保護を目的とした使用も強力です。味方が集まりやすい構成なので《バイオティック・ランチャー》による回復が機能しやすく、メインヒーラーとして十分に活躍することが可能。
ULT《アンプリフィケーション・マトリックス》によって展開されるマトリックスは動きの鈍いバンカー構成と相性がよく、《フュージョン・ドライバー》による牽制射撃を十分にキルを狙えるダメージ量に押し上げる、保証ダメージが50%の《セントリー・モード》中の射撃ダメージを2倍にし距離減衰の弱点をフォローするなど、既存のオリバス構成には難しかった立ち回りを可能にしています。
マーシー
火力源としてバスティオンに重きを置いたバンカー構成と《カデュケウス・スタッフ》による、1ヒーローへのダメージバフが好相性。先述の通りバティストの回復が効率的に機能するので、ダメージバフや周囲の安全確認が主な仕事になります。ただし、バティストの自己回復アビリティである《リジェネ・バースト》のクールタイムが15秒と長いので、バティストの体力管理はしっかりと行いましょう。
上記3ヒーローの内、一人でも欠けてしまうとチーム全体の戦力が大きく低下してしまうバンカー構成において、蘇生による即時戦線復帰が可能な《リザレクト》の相性は抜群。発動中は機動力が大きく下がり射撃と他アビリティの使用ができなくなるので、復活のリターンと発動中のリスクを比べての発動が大切です。
他2ヒーローには何を持ってくる?
残り2枠は様々な取り合わせが可能です。ダメージヒーローを入れるのであれば、オリーサとバスティオン共通の苦手ヒーローである「高機動ヒーロー」への対策としてトールビョーンやマクリーを入れたり、的を絞らせない目的でマーシーとの相性も良いファラを入れるのも面白いです。
タンクヒーローの場合も、タンク同士のシナジーを重視してロードホッグを入れても良いでしょう。より強固な守りを求めてラインハルトを加えるなど、「短所を補う」か「長所を伸ばす」か、どちらの選択も魅力的です。
これらヒーローの組み合わせによって生じる弱点の補い合い、強みの引き出し合いがバンカー構成の特徴になります。ダイブ構成やGOATs構成に比べ各々の役割がはっきりしているので、ソロプレイやVC無しでも連携を取り易く扱い易いのも特徴です。
構成単位での基本的な立ち回り
立ち回りと言ってもバンカー構成自体がどっしりと腰を据えて撃ち合う構成なので「立ち回り」というよりは「立ち位置」が重要になってきます。まず重要になるのが簡単には敵の接近を許さない場所や、有利な高所などが該当します。一部ヒーローを除きある程度迂回する必要が生まれるので、バンカー構成の苦手な「突然の集団インファイト」をある程度避けることができます。
次に重要なのは、ほどよく開けている場所であることです。《セントリー・モード》中のバスティオンはその性質上移動することができません。そのため予め射線を確保しておく必要があります。また、バティストの《イモータリティ・フィールド》である程度軽減されているとは言え、状況変化に弱い構成であることには変わりないので敵の接近を察知する、位置を把握するという意味でも重要な要素になります。
ただし「こちらの攻撃が通りやすい」ということは「相手の攻撃が通りやすい」ということでもあるので、あまりに開けすぎているというのも考えもの。特にオリーサの《プロテクティブ・バリア》と《セントリー・モード》中のバスティオンは背面が共通の弱点となっているので気をつけたいポイントです。自分の射線を優先しすぎて、多方面からの狙撃や背面からの攻撃を簡単に通されてしまっては本末転倒なので、攻守両方の面を考えて「程よく」開けていることが重要です。
バンカー構成対策
ソンブラ:バンカー構成の弱点は、強みであり特徴でもある「集まる」点。中でもソンブラの持つULT《EMP》は一定時間アビリティの使用を不可能にするだけでなく、バスティオンの《セントリー・モード》を強制的に解除し《イモータリティ・フィールド》や《プロテクティブ・バリア》といった既に発動済みの防御手段の無力化、与ダメージを強化する《アンプリフィケーション・マトリックス》《スーパーチャージャー》等ULTの無力化と、一瞬でバンカー構成の強みを一掃する対バンカー構成の切り札となるULTです。軸となる4ヒーローはもちろん、残り2ヒーローも大抵の場合一緒に居るので全員をハックできる事も多く、《EMP》の発動に合わせて攻勢に出ればあさっり崩壊させられることも多いです。立ち位置の重要性が高いので、エスコートルールであればポジション取り優先で大きく後退、アサルト・コントロールであれば後の展開で満足なポジション取りができないなど一度の崩壊が与える影響は大きく、通常アビリティ《ハック》もかなり有用なのでバンカー構成側に対して構成の変更もしくは自由枠から対策ヒーローの要求をしやすいです。
アナ:《イモータリティ・フィールド》《フォーティファイ》では防ぐことができないデバフ「回復阻害」を付与する《バイオテック・グレネード》を持つアナはサポート枠から出せる効果的なアンチヒーローの一人。バンカー構成の心臓部であるオリーサとバスティオンはダメージカットの能力を持っていますが、基礎ヘルスが高いわけではないので阻害が致命傷になる事があります。特に《プロテクティブ・バリア》の破壊が得意な高火力構成や無視して向かてくるダイブ寄りの構成、実力や自由枠で有利が取れている同型戦に組み込んだ際にその効果を発揮しやすく、《スリープ・ダーツ》も機能しやすいのでより一掃活躍に期待できます。
条件付きながらその他対策となるヒーロー
- ハンゾー:《電光石火》で距離を問わず高い瞬間火力を発揮する。隙きを突いてのサポート落としも可能。
- ロードホッグ:《セントリー・モード》の解除&強制的な移動が可能な《チェイン・フック》で活路を見いだす。
- メイ:隙きを見ての分断や一時的な火力の無力化として有効な《アイス・ウォール》を持つ。
- レッキング・ボール:耐久力と機動力の高さから接近のリスクが低く、ノックバック付与で敵を散らすことができる。敵の守備の要であるオリーサを高台から落とすなどできれば大分楽に。
- ゼニヤッタ:《不和のオーブ》による目標選択と被ダメUPのデバフにより、キルのチャンスを産みやすく。
これらのヒーローは、敵シールドの割れる頻度や自由枠のヒーローに左右される部分がありますが、動きやすい環境を整えることでアンチヒーローとして活躍します。
また、バンカー構成は火力位置がほぼ固定のため、《ディフェンス・マトリックス》や《木の葉返し》のような一方向からの射撃を無力化するアビリティも有効です。アビリティの発動者が大ダメージを与えるのは難しいですが、それぞれ最長で2秒間射撃を無力化することができるので、その間別の敵ヒーローから一方的に攻撃を仕掛け、戦線を上げるチャンスが産まれます。
バンカー構成まとめ
以上が、今流行りのバンカー構成の基本的な紹介になります。オリーサとバスティオンを軸にした構成自体は既に存在していましたが、そこに新ヒーローバティストを加えることで安定感が向上しています。攻略にはチームの大部分がバンカー構成の強みと弱みを理解している必要があり対策がイマイチ浸透していない現段階ではうまくハマると攻守ともに圧倒的な強さを発揮する構成の一つです。また、紹介したアンチヒーローも単騎で向かってくる分には大した驚異にはならないので、連携の取りやすさというアドバンテージの存在も大きいです。
《プロテクティブ・バリア》は設置式、バスティオンは《セントリー・モード》中に動けないという特性から、攻撃サイドよりも防衛サイドで真価を発揮する構成です。ペイロードの上に陣取る、コントロールマップの早期キャプチャを狙うことで攻撃サイドでの運用も可能ですが、連携や立ち回りの難度は高くなります。
チームプレイの楽しさを存分に味わうことのできる構成でもあるので、興味のある方や似たような構成になりそうな時には、今回の内容を意識しながらプレイしみてください。
『Overwatch(オーバーウォッチ)』は絶賛発売中で、対象機種はPS4 / PC / Nintendo Switch。
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コメント
コメント一覧 (1件)
ミュートの記事もそうですけど戦略紹介の記事良いと思いますよ。