『Battlefield V(バトルフィールド 5)』の戦車関連の仕様は、5.2アップデートで大きく変更が入りました。
本記事ではこれを機にさまざまな謎に包まれた戦車周りの装甲・ダメージ仕様を完全解析しました。歩兵向けと戦車乗り向けの2パートに分け、詳しく解説します。
変更ログ
6.0
- 戦車の履帯が破壊された際の挙動を変更
- 初期加速に対する影響を削除
- 履帯が破壊されても逃走は可能だが、最大速度へのペナルティは以前と同じなので注意
- 一部直撃の判定角度を80°以上から70°以上に緩和。今まではシビアすぎて、垂直着弾に見えても実際は直撃していなかったという現象が頻発したため
- 水陸両用戦車の対空機銃およびその徹甲弾の射程が延長、同軸機銃と同じ長さに
- IV号戦車の徹甲弾が4発から8発に増加
- PIATとパンツァーファウストの基礎ダメージが若干強化
- パンツァーファウストの隠し補正が削除されたため、大幅に弱体化。誤調整かどうかDICEに確認中
- 軽戦車の飛翔体に対する装甲が弱体化
- 被衝撃ダメージが1.2倍から1.25倍に増加
- 被爆発ダメージの補正が1倍から1.4倍に
- M1A1バズーカだけ被爆発ダメージが1.2倍
- 大型榴弾に装甲別補正追加
5.2ビークル装甲リメイク
公式5.2アップデートノート
Redditより
- 戦車への着弾は3種類に分割。
- 大ダメージのCritical(訳注:以下直撃と表記)は、前面装甲や側面装甲への直角、もしくは背面装甲だと60°以上の入射角で砲弾が命中した場合に発生。
- 小ダメージのRicochet(訳注:以下跳弾と表記)は、30°未満の入射角で発生。
- 通常ダメージのNormal Hit(訳注:以下命中と表記)は、跳弾と直撃以外の全ての角度で発生。
- 同一の砲塔から発射された榴弾と徹甲弾は跳弾の際は同じダメージになるが、跳弾以外なら徹甲弾の方がダメージは大きくなる。
- 全ての大型榴弾砲弾の弾速とダメージをなるべく統一。
- 装甲の当たり判定を簡略したため、横から飛んできた弾頭が戦車の天井に当たり、跳弾となってしまう現象を削減。
- エンジンの無力化は戦車の下部もしくは後部への攻撃からのみ発生するように(バレンタイン・アーチャーを除く)。
- ダイナマイトと対戦車地雷のダメージ曲線を見直し。
- 対戦車地雷は部位破壊力が向上する代わりにダメージが低下。歩兵による最大設置数が6枚まで強化(元は3枚)。
- 航空機による地雷敷設は上限15枚、戦車による地雷敷設は上限6枚のままで無変更。
- 援護兵・パイロット・戦車長のリペアツールは敵戦車にダメージを入れる事が可能に。
- 直撃時のヒットマーカーを実装、ヘッドショットと同じモデル。
5.0までの仕様との違い
- 入射角の度数に応じた細かいダメージ計算がなくなった
- 代わりに全てのダメージが跳弾・命中・直撃の3パターンに集約
- 車両ごとの補正がなくなり、軽戦車・中戦車・重戦車の3種類の補正にまとめられた
- 戦車部位に直接ダメージが入ったときのみ、部位破壊が発生するようになった
- 徹甲弾のダメージが正面でも榴弾を上回るようになった
- 榴弾の爆発ダメージが全体的に低下した
- 跳弾した弾も爆発するようになった
注意書き
以下に歩兵が用いる対戦車手段の全てを集めた歩兵用マニュアルと、戦車砲弾のダメージを解説する戦車長用マニュアルの前後2パートに分かれます。ただし基礎的な知識は歩兵用マニュアルに統一してあるので、戦車乗りの皆さんも歩兵用マニュアルには目を通すことを強くおすすめします。
本文に含まれる全ての数値は、『BFV』データ解析コミュニティのSYM(旧Symthic)を通して取得されたデータを基に、コミュニティゲームズ機能を利用した検証を組み合わせて計算されています。
ゲーム内の表記では小数点以下の細かい数値を省略する『BFV』システムの都合上、実戦においては1~2ポイントの微妙な誤差が生じる可能性があります。ご了承ください。
歩兵用マニュアル
概要
- 爆発物は車両のどこに当てても同じダメージ。
- ダイナマイトを3つ貼り付けてから対戦車グレネードで起爆すれば、全ての戦車を破壊できる。
- 欧州戦線のパンツァーファウストは強化補正を受けているため、太平洋戦線より強い。
- 欧州戦線では、直撃を狙えるならPIATの方がパンツァーファウストよりやや強い。直撃以外ではパンツァーファウストの方が強い。
- 6.0追記:上記補正が削除され、パンツァーファウストは擲弾ピストルと同程度の威力になりました。
- 軽戦車は被ダメージが大きい一方で、直撃に対して耐性を持っている。なので直撃ダメージは中戦車と同程度。
- 水陸両用戦車は現状中戦車と同じ装甲に、軽戦車と同じ耐性を持っている。
戦車重量ごとの装甲
『BFV』の戦車はすべて重戦車・中戦車・軽戦車の3種類のいずれかに区分されており、この重量区分によって被ダメージが決まります。重量ごとに決まった倍率がなく、ガジェットによって装甲ごとの有効性は大きく変化します。
たとえば対戦車結束爆弾と対戦車地雷を比べてみると、装甲によるダメージの軽減率が大きく違います。この点を考慮し、今回の検証では全ての戦車に対する全てのダメージをしらみつぶしにチェックしました。
衝撃ダメージと爆発ダメージ
『BFV』での対ビークルのダメージは全て衝撃ダメージと爆発ダメージのどちらかです。
- 衝撃ダメージ
- 投射物が戦車に接触した場合に発生する。
- 戦車の装甲にダメージが影響される。
- 投射物が着弾した部位と入射角によって、部位ごとの跳弾/命中/直撃の補正をうける。
- 命中した部位によって、部位破壊を発生させる。
- 爆発ダメージ
- 戦車が爆発物の爆発範囲内にいた場合に発生する。
- 爆心点との最短距離に応じてダメージが変動する。
- 距離によるダメージの減衰率は一定ではなく、一定距離を過ぎると極端に弱体化する。
- 投射物に付随する爆発ダメージは、中・重戦車に対しては同じダメージ。※
- 全ての爆発ダメージは、戦車部位による影響をうけない。
- 爆心点が戦車と密着しているときのみ、部位破壊を発生させる。
※ 軽戦車に対してのみ1.4倍ダメージ、そしてM1A1バズーカだけ例外的に1.2倍ダメージです(6.0追記)。ただしダイナマイト/地雷/グレネードなど、純粋な爆発ダメージしか存在しない攻撃はバランス上の観点からか、戦車の装甲に応じてダメージが変わります。
着弾部位と入射角によるダメージ補正
※ 突撃戦車補正を使うのはIV号突撃砲とバレンタイン・アーチャーのみ。チャーチル・ガンキャリアは重戦車と同じ補正が適用されます。
※ 砲塔防盾はティーガーとバレンタイン・アーチャーの砲塔正面部分です。
上の表は今まで解析コミュニティにAngle Modifier(角度補正)と呼ばれていた数値。5.2アップデート以前は車両ごとダメージ曲線が設定されていましたが、5.2以降は曲線が削除され、さらに軽戦車・中戦車・重戦車の3種類に統一されました。
記載されている度数はその判定が発生する最大入射角を表しており、特に記載がない場合は90°までです。中戦車と重戦車の正面装甲を比べた場合は以下の通りです:
- 中戦車
- 30°までは跳弾、衝撃ダメージは0.65倍
- 80°までは命中、衝撃ダメージは1倍
- 90°までは直撃、衝撃ダメージは1.5倍
- 重戦車
- 45°までは跳弾、衝撃ダメージは0.65倍
- 90°までは命中、衝撃ダメージは1倍
- 直撃は存在しない(命中と同じ)
角度補正に影響されるのは衝撃ダメージだけで、爆発ダメージは一切影響されません。
軽戦車は装甲が薄く基礎ダメージが大きいですが、直撃判定や直撃のダメージ倍率が中・重戦車よりも渋く、直撃に対する耐性を持っています。側面を直撃された際の被ダメージは中戦車と同程度で、背面直撃は重戦車と同程度の被ダメージです。
言い換えれば中戦車や重戦車は側背面から直撃を受ける場合は、軽戦車と同程度の硬さしか持ちません。
ダメージの計算式
衝撃ダメージ × 角度補正 + 爆発ダメージ = 最終的なダメージ
例:M1A1バズーカをバレンタイン戦車の正面に直撃させた場合
10 × 1.5 + 7 = 22ダメージ です。
歩兵対戦車環境
「初期と比べると突撃兵1人で戦車を破壊できなくなった」との声が多い最近の対戦車事情ですが、実際に検証してみるとまだまだ行けることが分かりました。
中戦車まではダイナマイトを3つ接着できれば確実に破壊できるし、重戦車でさえ追加で対戦車グレネードを使用すれば破壊が可能です。PIATやパンツァーファウストのみで戦車を破壊できた頃よりは難易度が上がりましたが、ハイリスク・ハイリターンな近接攻撃は依然有効です。
ロケット系を見るならパンツァーファウストの不自然なダメージが目立ちます。太平洋戦線では対戦車擲弾ピストルと同じダメージしか出ませんが、欧州戦線では隠し補正によってPIATと同程度の威力になっています。
対欧州戦車に限ってPIATより大きい爆発ダメージを出せるので、全体的なダメージは安定するでしょう。直撃なら衝撃ダメージの大きいPIATの方がやや強くなりますが、弾道が湾曲する関係上PIATの入射角は垂直になりづらい。よほどの至近距離か、安定して戦車の背面を狙える状況でない限りはパンツァーファウストの方が有効な対戦車の選択肢となるでしょう。
5.2で大きく弱体されたガジェットの筆頭は対戦車地雷で、おそらくダメージが以前の半分になったのではないかと推測されています。設置数を2倍の6枚に調整したDICEからすると、広範囲に散布して足止めとして使うのが本来の意図なのかもしれません。
ただし複数枚を同じ場所に重ね置きすれば戦車を一撃で破壊できるのは変わっていません。4枚重ねておけば中戦車までなら有効なので、残りの2枚を足止め用として他の場所に配置するとちょうど良いバランスになるでしょう。
対戦車ライフルはメインウェポンであることを踏まえてか、どちらもダメージは微々たるものです。直撃を狙えばやっと実用的なダメージを出せますが、こちらも弾道が曲がるので近距離でないと難しいです。ファイアレートや総火力は大きいので、油断している戦車乗りなら撃破も不可能ではないでしょう。
そして驚きに値するのはM28 con Tronboncinoのグレネードと、M1ガーランドのグレネードランチャーです。どちらもおまけ機能にしては良いダメージですし、M28は強化すると対戦車擲弾ピストルに遜色ない性能になります。
突撃兵として対戦車に特化したいなら、パンツァーファウスト/ダイナマイト/収束グレネード/M1グレネードを選択すれば補給無し・直撃なしで重戦車に対して129ダメージです。これはクイックリペア分の33HPを含め、直撃を混ぜればギリギリ単独で重戦車を撃破できるラインです。
逆に戦車乗りからすると、スポーンしたばかりの突撃兵単独で完全新品の戦車を破壊するのは依然可能だということ。くれぐれも油断しないようにしましょう。
6.0環境
アップデート6.0にてパンツァーファウストについていた欧州戦線の隠し補正が削除されているため、パンツァーファウストは現在全域に渡り対戦車擲弾ピストルと同じダメージしか出せません。隠し補正が健在ならば、ランチャー系ガジェット3種は良好なバランスが取れていたはずなので、DICEによる誤操作の可能性があります。現在確認中です。
M1A1の性能は弾数が多く、また精度も高い代わりに威力が控えめとなっています。本来ならば、ランチャー系3種は以下のようなバランスとなっていたことが推測されます:
- PIAT:弾道落下が激しく、狙いにくい上に入射角の関係で跳弾しやすいが、基礎威力はわずかに大きめ。至近距離で直撃を狙えば最大火力が出せる。
- パンツァーファウスト:精度と威力のバランスが取れており、PIATより安定した火力を提供できるバランスタイプ。
- M1A1バズーカ:所持弾数が多めで総火力は高いが、一発一発の威力は控えめ。対戦車ダメージが爆発に偏っているので、直撃してもダメージが伸びづらい。
刺突爆雷は一撃で50ダメージを叩き出せる破格のガジェットですが、突撃兵にとってはダイナマイトより総火力やスポーン火力が劣るのが気になるところ。
しかし援護兵で扱うならば使用後弾薬箱で即装填が可能なので、極短時間内に100ダメージを戦車に与えることが可能です。今まで能動的な対戦車手段が擲弾ピストルしか存在しなかった援護兵にとっては、革命的なガジェットだと言えるでしょう。
刺突爆雷の問題点を挙げるならば、着弾点から至近範囲内しか全額ダメージが入らないというシビアな当たり判定でしょう。当たりどころが悪ければカス当たりとなり、5ダメージしか標的に入らなかったり、酷い時は0ダメージで済んでしまうことも。使用の際は十分注意してください。
検証中に気になったバグ・不具合
- 太平洋戦線では水陸両用戦車が中戦車より比較的硬い。
- 水陸両用戦車は軽戦車の角度補正を持ち直撃に耐性があるのだが、装甲補正は中戦車になっている。おそらくバランス上の仕様。
- 戦車にダメージが入らないことがある。
- 砲身の根本や砲塔と車体の接続点に攻撃が着弾したときは、極稀に攻撃が0ダメージになっていた。DICEに報告済み。
- 直撃しているっぽいのに命中判定のダメージしかでない。
- 単に直撃していないだけ。当たり判定が80°以上と非常にシビアなせいで、敵戦車に垂直に立っていても兵士の身長と微妙な弾道落下による差で直撃しないことがある。低車高のバレンタインで顕著。DICEに報告したところ直撃角度がシビア過ぎるのは認識しているようで、6.0で調整予定とのこと。
- 6.0追記、直撃角度は70°に変更された。
- 直撃しているのにヘッドショット用のヒットマーカーがでない。
- おそらくバグ。報告済み。
- 鹵獲した敵戦車の特殊装備(徹甲弾・曳光対戦車榴弾など)が表示されず、使用不能に。
- おそらくバグ。報告済み。
戦車用マニュアル
戦車乗りプレイヤーは比較的少数派なので、戦車武装に関するデータはこちらで紹介。歩兵用マニュアルと共通している基礎知識は前文をご参照ください。
戦車戦における装甲補正
前編でも解説した装甲補正は、バージョン5.2以前は解析コミュニティにMaterial Modifier(材質補正)と呼ばれていた数値です。5.2までは完全にマスクされている材質補正が戦車ごとに存在したため、詳細な検証を不可能にしていました。幸いなことに、5.2からは軽戦車・中戦車・重戦車に統一されています。
各装甲への有効度にムラがあった歩兵用装備とは違い、戦車戦においての装甲補正は以下の固定値です。
- 軽戦車:衝撃ダメージが1.25倍
- 大型榴弾以外の爆発ダメージが1.4倍
- 重戦車:衝撃ダメージが約0.67倍
更に大型の対歩兵用榴弾砲のみ、以下の補正が入っています。
- 軽戦車:爆発ダメージが14/11(約1.27)倍
- 重戦車:爆発ダメージが10/11(約0.91)倍
装甲補正とは別に内部的なダメージ数値に対する倍率もあるのですが、これはデータ解析勢向けの資料ですので文末でまとめます。本文で紹介されることになる武装の攻撃力は既に倍率を計算した後のものです。
戦車戦ダメージの計算式
衝撃ダメージ × 角度補正 × 装甲補正 + 爆発ダメージ = 最終的なダメージ
例えばバレンタイン戦車の6ポンド砲塔の榴弾でティーガーI戦車の正面を30°の角度で攻撃した場合の計算は以下の通りです:
- ティーガーIへの正面の入射角が30°なので、判定は「正面・跳弾」。角度補正は0.65倍
- ティーガーIは重戦車なので、装甲補正は0.67倍
- バレンタインの6ポンド榴弾は衝撃ダメージが12で、爆発ダメージが6
- ダメージは12 × 0.65 × 0.67 + 6 = 約11ポイント
戦車武装データ
以下に全ての戦車の対戦車弾頭とガジェットのデータを記載します。戦車に対して有効な攻撃手段となりえない兵器は除外していますので、ご了承ください。
対歩兵は歩兵目標に対する爆発ダメージを示しており、爆発内径はダメージの減衰が発生しない距離で、爆発半径は爆発ダメージが発生する範囲を指します。内径から半径の間の距離は、爆心地から遠ければ遠いほど爆発ダメージは減衰していきます。
総合ダメージやDPS(秒間ダメージ)値は中戦車に対して「命中」判定の物を基準にしています。衝撃ダメージが大きいほど、実際の与ダメージは相手の装甲や被弾角度によって上下するのでご注意ください。
軽戦車 - 38T戦車
スタッグハウンドと比べると砲性能に劣るので、S-マインランチャーや地雷敷設機能で立ち回りを差別化するのは有効な選択肢。向こうにない魅力を引き出すのが重要となるだろう。
軽戦車 - スタッグハウンドT17E1
チューリップロケットは5.2アップデート以来、直線的な弾道をとるようになった。ダメージも悪くはないので、先手を取れば中戦車ぐらいなら強引に殴りに行けるだろう。
リトルジョン砲塔の優秀な弾速と組み合わせた高機動狙撃戦車という立ち回りも面白いかもしれない。
中戦車 - IV号戦車
スタンダードな性能を持ち、対歩兵・対戦車ともに安定している。突き詰めた際の対戦車能力はバレンタインに劣るので、割り切って歩兵に特化するか、少しでも差を埋めるかのどちらかだろう。
中戦車 - IV号突撃砲
改良砲塔の榴弾がわずかに弱く、徹甲弾の弾速が早いのを除けば、砲性能はIV号と同じ。低車高と突撃戦車補正をいかした正面きっての殴り合いか、機銃席を生かした対歩兵戦闘が輝く。S-マインと改良砲塔を両立できるのも利点。
中戦車 - バレンタインMK VIII
スネークランチャーは車体正面に紐状爆薬を飛ばし、直線上に10回爆発を引き起こすガジェット。途中で紐状爆薬が障害物に衝突した際は、そのまま障害物に接着して回数分の爆発を起こす。敵戦車に接射すれば10連撃を叩き込めるので、効果音がとても爽快。
砲の対戦車性能は一見IV号戦車と同じだが、バレンタインには連射速度を上昇させる専門技能があるので、最終的に秒間火力ではこちらの方が上回るようになる。弾薬スペース拡張も合わせて、ひたすら撃ちまくるプレイスタイルが強力。
中戦車 - バレンタイン・アーチャー
長らく放置された徹甲弾のダメージバグが修正。突撃戦車の優秀な正面防御力に加えて防盾もついているし、砲火力も優秀なのだが、史実準拠なのか、車体操縦席から見た正面側が背面装甲判定となっている。
上図の赤枠が背面装甲、黄枠が側面装甲、青枠が正面装甲、緑枠が砲塔防盾判定だ。もし敵戦車と撃ち合いになったら、赤枠部分にまともに被弾すれば2.6倍もの衝撃ダメージを受けることになる。アーチャー乗りは注意すると同時に、アーチャーを相手にする場合も堅固な砲塔は避けるように狙おう。
重戦車 - ティーガーI
曳光対戦車榴弾は一般的な戦車砲弾の中では最も強力で、クイックリペアを持つ中戦車でも12秒の4発で落とせる。高い耐久力と攻撃力を兼ね備えている一方で、対歩兵性能は低め。鈍足だということもあり、周辺状況には気をつけよう。
重戦車 - シュトゥルムティーガー
具体的な火力は強力すぎるため検証が不可能だったが、参考までに重戦車のチャーチルの背部装甲に命中して92ダメージ、爆風のみの至近弾は80ダメージを記録。中戦車は至近弾の爆風だけで破壊されため、おそらく装甲別で異なるダメージを使用している。
対歩兵性能は230ダメージ、内径が0.6mで、半径は12m。
重戦車 - チャーチルMK VII
初期砲塔ではなんともパッとしないが、榴弾砲塔は爆発ダメージが高く、全ての対象にほぼ均一なダメージが通る。特に粘着榴弾は性能が桁違いすぎて、リロード速度の設定を間違えているのではとの疑わずにはいられないほどの重戦車キラーだ。シュトゥルムティーガーに困ったときは、これを繰り出すといいだろう。
重戦車 - チャーチル・ガンキャリア
旧仕様ではゲーム内で最も硬い戦車だったのだが、5.2からは重戦車として均一されてしまったのと、粘着榴弾が弱体化をくらいただの徹甲弾のコンパチになってしまったため、持ち味の全てが薄れてしまった。
スネークランチャーを搭載すれば荷台のような構造が出現するので、それをいかして工兵や衛生兵、戦車長をタンクデサントすると驚くほどの粘り強さを獲得する。身内でワイワイ楽しむために使うといいだろう。
重戦車 - チャーチル・クロコダイル
ゲーム内で最強の硬さを誇るが、シュトゥルムティーガー相手では2発で落とされてしまうので注意が必要。1番武装に使われている砲弾は内部ではAPCBC-HEと記載されているユニーク仕様で、良好な衝撃ダメージと爆発ダメージを併せ持つ。
全体的にイギリスの戦車は尖った性能を持ち、ドイツの戦車は無難に汎用性を重視した性能になっているのだが、分隊支援だけはその特徴が逆転しているのが面白いところ。
太平洋 - 九七式中戦車
信頼できる砲手さえ確保できるのなら、車体37mm砲はかなり強力だ。とは言えどリロード時間がとても長いので、砲手にも慣れが必要だろう。
対戦車性能はシャーマン戦車の方が高いが、こちらは車高の低さでバランスをとっているようだ。殴り合いになると弱いため、仕掛けるときは気をつけよう。
水陸両用 - 特二式内火艇カミ
砲の仰角や俯角、性能などを比べるとLVTにあらゆる面で劣っている。エンジン強化があるのが唯一の長所だろうか。日本軍側で水陸両用を使う利点か、火炎放射のいかし方を見いださないと、真価は発揮できないだろう。
太平洋 - シャーマン
全体的に砲性能が優秀。曳光対戦車榴弾は強力だし、ガジェットの発煙榴弾も創意工夫や機転をいかせると面白い。
水陸両用 - LVT
輸送船に放置されている初期性能のタイプでも良好な砲性能を誇る。使い捨てるのはもったいないのでなるべく維持するようにしよう。
M6砲塔に切り替えても性能はそこまで上がらない代わりに、弾速が下がって弾道が険しくなるので注意。そして対人榴弾がありえないぐらいのリロード速度になっているので、試してみるのもいいだろう。
太平洋 - GS & カリオペ
ロケットを1セット命中させてから主砲で追撃すれば、太平洋の戦車をワンコンボで吹き飛ばすことが可能という究極のキルマシーンだ。その代わり防御力は通常の戦車と同じなので、とにかく集中砲火して対処しよう。
5番の主砲は徹甲弾とされているのだが、例外的に戦車に対する爆発ダメージが発生する。
最後に
『BFV』の戦車の脆さは発売当初では大きな話題でした。当時はPIATやパンツァーファウストを3本、軽戦車なら2本で撃破できるという環境で、地形が悪かったら突撃兵1人でもらくらくと戦車を撃破できるし、さらに『BFV』は全体的に歩兵有利の地形が多いというありさまです。
しばらくしてPIATなどのロケット系武装は大きく弱体化され、戦車も息を吹きかえしましたが、具体的にどれほどのダメージを出せるかといった検証はなかなか進みませんでした。ダメージデータを解析できても隠された補正などは未発見のままでしたし、実際に検証しようとしても検証を可能とする個人サーバーの環境が存在しなかったからです。
今回のコミュニティゲームズ実装においてやっと検証が可能となったため、一気に戦車関連の検証が進みました。このデータをプレイヤーの皆さんに捧げると同時に、検証に助力してくれた諸氏には改めて心からの感謝を申し上げます。ご協力ありがとうございました。
おまけ・解析勢向け倍率紹介
Symなどのデータサイトで解析された戦車砲弾の性能を実際のダメージに換算する際は、以下の隠し倍率が存在していることが計算によって判明しました。
- 衝撃ダメージの倍率:0.12倍
- 榴弾の爆発ダメージの倍率:0.05倍
- 徹甲弾の爆発ダメージの倍率:0倍
- 大型榴弾の爆発ダメージの倍率:0.22倍
- チャーチルMK VIIの95mm榴弾、シャーマンの105mm榴弾、LVTの75mm M2榴弾、九七式中戦車の120mm榴弾、特二式内火艇カミの120mm榴弾がこれにあたる。
- 大型粘着榴弾の衝撃ダメージの倍率:0.012倍
- 大型粘着榴弾の爆発ダメージの倍率:0.44倍
- チャーチルMK VIIの95mm粘着榴弾のみで、チャーチル・ガンキャリアの方は該当しない。
このうち、シュトゥルムティーガーの320mm臼砲のダメージはどれにも当てはまらなかったため、詳細は不明となっておりますが、それ以外のマスクデータは全部が判明しています。
『Battlefield V(バトルフィールド 5)』の発売日は11月20日で、対象機種はPlayStation 4、Xbox One、PC。
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コメント
コメント一覧 (15件)
非常に丁寧な検証とてもためになります。
お疲れ様です。
戦車なんかよりチーターの方が多いし強いのでどうでもいい
対ビークルガジェットもっと強くしてくれんと歩兵で破壊出来ないよ
DPS見えないの?
理論値的なダメージ量だけでリロード諸々加味されてなくて実用的じゃないデータ
いやどう考えても対戦車地雷が弱すぎる。
25ダメごとき踏み越えていくわw「踏んだら撃破されてしまう」くらいじゃないと足止めにはならない。
PC版はチーターが居ない試合のほうが珍しいし、チーターと戦車乗りとそれに便乗するコバンザメが無双するゲームである。
チーターを捌いたうえで戦車の取り巻き倒して、戦車にガジェット全弾ぶち込むのが果たして可能だと言えるのか
「25ダメごとき踏み越えていくわw」とか言ってるヤツおるけど、地雷見えてるなら普通破壊するし、見えてなくて踏み抜いた場合やと普通2~3個踏み抜いて50ダメ以上くらって履帯等が破壊されて移動速度低下して前線やとただの的になるし、後方でも修理で前線に行くのが遅れ、足止めになってるから今のバランスで十分なんだよなぁ.....エアプか?それとも、歩兵専門とか言ってるキッズかな?
クロコダイル下の総評、少なくとも主力になる戦車は逆なのでは?
ドイツは差別化しようとしたら対歩兵最強の4号と対戦車最強の虎で特化式
対してイギリスの特にバレンタインは主砲と爆導索でかなりの汎用性
上手い戦車一人居ればそれで勝ちだよ
いくら対戦車しようがゴミみたいなダメージしか与えられないからね
修理兵と戦車の二人VS対戦車兵10人でも余裕で勝てる
6.0でまた変わったからなんともだけど対戦車強いバレンタイン、ティーガーは固いけど対戦車微妙でバランスタイプ。チャーチルの初期砲との撃ち合いも厳しいし95mm粘着榴弾には全く勝ち目がない
ティーガーは単発火力あるけどその分リロードが長くて時間あたりの火力が落ちるのはすごく残念。
ブレイクスルーなんかは戦車を破壊するかが勝利の決め手と言っても過言じゃないから積極的に対戦車を狙っていきたいね