国内でもeスポーツカフェなど、さまざまなeスポーツ施設が登場する昨今。しかし、建設段階からeスポーツを目的として設計されたホテル型の複合施設が日本にあるのはご存知だろうか?
今回は、日本を探してもおそらくここだけ、大阪・日本橋に新たに誕生した日本初のeスポーツ特化型ホテル「e-ZONe 電脳空間」に実際に宿泊してきたので、その魅力を赤裸々に明かしていきたい。
オタクの聖地に現れた、ホテルとネカフェの複合施設
大阪の日本橋と言えば、「でんでんタウン」や「オタロード」に代表されるオタクカルチャーの聖地であり、西の秋葉原とも呼ばれている。
そんなオタロードから徒歩で数分の距離に、突如として現れるのが今回のeスポーツホテル「e-ZONe 電脳空間」。
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一言で説明するとオープンタイプのネットカフェとホテルとの複合施設で、PCゲームで遊びつつそのままて泊まれる空間となっている。
マジでガチの24時間営業eスポーツ施設
こう聞くと「どうせ既存のネットカフェやホテルをリニューアルしたものでしょ?」 と思われるかもしれないが、「e-ZONe 電脳空間」はそんな生半可なものではなかった。
もともとは駐車場であった空き地にホテル建設の計画が立ち上がった際に、ゼロから「いま一番アツいサブカルであるeスポーツとサブカルの聖地である日本橋をつなぐ施設」として設計されており、支配人もリアルeスポーツプレイヤーなマジでガチのeスポーツ施設なのだ。
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施設の外観はもちろんのこと、内部の設計のいたるところもeスポーツ仕様で固められており、ネットカフェもホテルも24時間利用が可能となっている。
本気すぎる内部施設
「e-ZONe 電脳空間」は1Fから3Fまでがオープン型のネットカフェで、4Fから8Fが宿泊施設、地下1Fは男性用のランドリー・シャワールームという構造をしている。
施設に入ると目を引くのが、1Fと2Fが吹き抜けで繋がっているネットカフェスペースと、大量に設置された観戦用モニター。大会の開催などを想定した作りとなっており、2Fからはプレイヤーの手元までも見ることができるようになっている。
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各席にはハイスペックなゲーミングPC、ゲーミングチェア、144Hzモニター、ゲーミングデバイス、高速インターネットが完備されており、快適にゲームを楽しむことができる。
店内はeスポーツのメッカである韓国のPCバン(ネットカフェ)からインスパイアを受け、赤色と青色のライティングで統一。非日常感を満喫できる。
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

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マウスやヘッドセット、キーボードは備え付けのもの利用するか、自分で持ち込んだものを使用することもできる。レンタルサービスもあり、使ってみて気に入ったデバイスはすぐ近くのPCワンズなどで購入することもできる環境も魅力的だ。
レンタルデバイスはまだ種類が多いとは言えないものの、今実際にゲームを長時間プレイして使用感を確かめられる場所なので、デバイスメーカーの方はぜひ協賛を検討して欲しい。
神コスパと嬉しいサービス
ネットカフェエリアの利用用金はポイントのチャージ式となっており、時間に応じてポイントが差し引かれるようになっている。1時間あたり350円という価格設定はeスポーツカフェの中ではかなり良心的だが、まとめてポイントをチャージすることでさらにお得に利用が可能だ。
5時間分を一度にチャージすると1時間あたり300円に、50時間分をチャージすると1時間あたり200円とお得になっていく。ポイントは使用した時間だけ差し引かれるので、あらかじめ多めにチャージしておくのが良いだろう。
また、小中高生にリアルに集まって遊ぶ環境を提供したいという思いから、小中学生は1時間あたり100円、高校生は200円の学割が適用される。
高校生であれば常に5時間1,000円と、限られたお小遣いの中でカラオケ感覚で気軽に利用できる値段設定は、ご両親にとっても嬉しい配慮と言えるだろう。
異世界に来ちゃった?宿泊施設
4Fからは宿泊施設となる。宿泊施設はいわゆるカプセルホテルである「キャビンタイプ」と「個室タイプ」に分かれており、個室タイプにはゲーミングPCが設置されている。
しかし、ただの宿泊施設で終わらないのが「e-ZONe 電脳空間」である。フロントでセキュリティのためのICチップキーを受け取り、ロックを解除してフロアに足を踏み入れた瞬間にその異空間は始まる。
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
サイバーパンクの世界に来てしまったのではないかと錯覚するが、それぞれのカプセルはゆったり目にスペースが取られており快適。eスポーツ戦士が急速を取るには十分すぎる設備だ。
プレミアムタイプのキャビンはさらに広くなっており、簡易デスクも設置されているため、ビジネス用途でも利用できるようになっている。
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サイバーパンクな空間では落ち着かないという人のために、6F以降のキャビンは和を基調とした内装を用意。誰でもゆったり落ち着ける空間だ。
女性も快適。通天閣も見えるよ
8Fは女性専用のキャビンフロアとなっており、こちらも和を貴重としたキャビンとなっている。アメニティなども充実しており、テラスからは通天閣を望むことができる。観光拠点としても良い立地であることが伺える。

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
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

キャビンは1泊2,000円からの利用が可能で、30日前の早割を利用すると1,500円程度で宿泊が可能。観光用のお得な宿泊施設としても利用できるだろう。
個室はストリーミングにも対応
7Fは個室の宿泊部屋が3つ存在しており、それぞれにコンセプトを設定している。701号室は「Army Camp」と名付けられた4人部屋となっている。2段ベッドが2つにゲーミングPCが4つと、オシャレな合宿場といった雰囲気。

702号室と703号室は「Digital Fantasy」と「Digital Stripe」と名付けられた2人部屋。ベッドが2つに、ゲーミングPCが2つという構成だ。

個室のゲーミングPCはいずれも CORSAIR のゲーミングデバイスで統一されており、配信機材は Elegato 製で統一されている。
すべての席に配信者垂涎の「Stream Deck」が配置されており、定番配信ツール「OBS Studio」や照明、マイク、ボイスチェンジャーアプリ「Voicemod PRO」の操作が可能になっていて、至れり尽くせりの配信環境が整っている。
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インターネット回線も22時時点で、上りの帯域には800 - 900Mbpsの余裕があったため、配信には十分すぎる環境と言えるだろう。
個室は4人部屋の「Army Camp」が1泊12,000円から、2人部屋は8,000円から利用が可能だ。連泊割なども存在しているが、個室は直近の稼働率が100%とかなりの人気施設となっている。繁忙期などは値段が上がる可能性があるので、公式サイトで早めにチェックしておくのが良いだろう。
ようやく施設の説明が終わったわけだが、これでは終わらないのが「e-ZONe 電脳空間」である。
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