ゲーマー国勢調査2023 結果発表!

次世代VR FPS:視線を活用した直感操作と新世代没入感の『Firewall Ultra(ファイアウォール ウルトラ)』先行プレイレポート!

PS VR2 Firewall Ultra 次世代 FPS インタビュー 先行プレイ 先行体験 プレイレポート
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2023年発売予定の、ソニー・インタラクティブエンタテインメントとFirst Contact EntertainmentによるPlayStation®VR2(PS VR2)専用の新作オンラインマルチプレイFPS『Firewall Ultra(ファイアウォール ウルトラ)』の先行プレイレポートです。

EAA!!は先日都内にて行われた、メディア関係者向けの先行体験会に参加させていただきました。VR経験のある筆者が『Firewall Ultra』の詳細な体験レポートと、PS VR2の感想も合わせてお伝えします。

CONTENTS

PS VR2専用FPS『Firewall Ultra』はどんなゲーム?

『Firewall Ultra』 告知トレーラー

『Firewall Ultra』はPlayStation VR2専用のタクティカルシューティングゲーム。プレイヤーはコンストラクター(傭兵)として1チーム最大4人で「アタッカー(攻撃側)」と「ディフェンダー(防衛側)」の2チームに分かれて対戦します。

『Firewall Ultra』 は5年前に発売された前作『Firewall Zero hour』の続編で、PS VR2向けに根本的に設計し直されており、PS VR2の新機能を活用したゲームデザインとなっています。

攻撃側の勝利条件

アタッカーは、制限時間内にマップのどこかにあるノートPCから、データを完全にダウンロードすれば勝利。ノートPCをハッキングするには、外部の味方ハッカーが接続できるようにマップを探索して「アクセスポイント」を解放する必要があります。アクセスポイントを通してハッカーが“ファイアウォール”を突破し、アタッカーがノートPCを発見すると、データをダウンロードできるようになります。

防衛側の勝利条件

ディフェンダーは、制限時間に達するまでアタッカーのハッキングからデータを守り切るか、制限時間内にアタッカーを全滅させると勝利。「アクセスポイント」の解放を妨害したり、ノートPCにアタッカーを近づけないようにしたりして、データを守る必要があります。

上記のルールで1ラウンド毎に攻守交替を繰り返し、先に2点先取したチームの勝利となります。

『Firewall Ultra』はライフがラウンド制なので、試合中デスしてしまうと次のラウンドまでリスポーンできません。ただしデスの前にダウン状態が入るので、味方に蘇生してもらえればデスせずに戦いへ復帰できます。

『Firewall Zero Hour』 ゲームプレイトレーラー(前作)

先行プレイレポート、いざVR FPSに挑戦!

※開発版での体験に基づいており、リリース版とは異なる可能性があります。
※プレイ時間は1時間で、情報・認識不足が含まれる可能性があります。

体験会でプレイスタイルは全身を使うのではなく、椅子に座った状態でゲームを体験してもらう設定。『Firewall Ultra』はプレイヤーの身長による有利不利が発生しないように操作するコンストラクターは全員同じ身長で、ボタン操作による「立ち・しゃがみ」を用いて戦闘時に遮蔽物の裏へ隠れられます。そのため座ったままでもVR FPSゲームを楽しむことができました。

体験会の雰囲気。隣室には敵チームも。

まずPS VR2を装着すると、視界はゲーム内の「セーフルーム(待機室)」に。参加者全員がセーフルームの中央に集合すると、海外から接続している2名の開発スタッフDavidさんとFrankさんが目の前に来て(ゲーム内で)、PS VR2のマイクを使いながら操作のレクチャーが始まりました。まさに任務に出撃する前のブリーフィングです。

聞こえてくる声、方角、ゲーム音との絶妙な音量調整がリアルとほとんど変わらず、開始前から没入感はMAX。これから始まる試合が楽しみでしかありません。

リアルとゲームで全く違う状況、これぞVR

旧世代HMDとPS VR2の最大の違い

筆者は初代HTC Vive(2016年発売)を所持しているのですが、今回初めてPS VR2を装着して、最先端のヘッドマウントディスプレイ(HMD)がどれだけ進化したのかを実感しました。

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HMDでゲームを楽しむ際の1つの重要ポイントは、「ゲームにどれだけ没入できるか」だと思います。重さを感じたり違和感があったりした時点でもはやそっちが気になってしまい、ゲームの世界に入り込むことができなくなってしまいます。

特に大きな進化を感じたのは、まさにその没入感。PS VR2は頭部とHMDの固定が圧倒的に快適です。この頭部に来る「違和感のなさ」は特筆もので、ほかにもグラフィックの高解像度化、そして3Dオーディオが、VRゲームの没入感に必要であることを改めて体感。違うメーカーとは言え、7年培われたHMDの技術は驚くべき進化を遂げていました。

なお、PS VR2はメガネをしていても問題なく装着できます。

  • PS VR2の主な仕様
    • 有機ELディスプレイパネル
    • 4K HDR(片目当たり2000×2040)
    • 90/120Hzのフレームレート対応
    • 視野角110度
    • シースルービュー(カメラで外界を確認、録画は不可)
    • アイトラッキング機能(特定の方向を見ただけで操作)
    • ヘッドセット振動機能
    • プレイエリアのカスタマイズ
    • レンズ調整ダイヤル

ハンドジェスチャーで更に没入

『Firewall Ultra』ではPS VR2 Senseコントローラーで操作するのですが、新機能として「指検知センサー」でリアルの操作がそのまま反映されるハンドジェスチャー機能があります。

PS VR2 Senseコントローラー

これで、「グッジョブ(サムズアップ)」や「位置を示す動作」、「手を振って挨拶」など、ハンドジェスチャーやり放題。周囲の味方と気軽にコミュニケーションができるので、気分はリアルサバゲーです。

味方にハンドサインで合図

エイムは「利き手と効き目」を自由に設定

右手で銃を構え左手のトリガーを押すと「AIMモード」に移行。右目の中央に自動で銃のドットサイトが移動・固定され、左手だけ動かして精密に狙いを定められます。本来の銃ならば操作中に手の位置は変わりませんが、左右独立したコントローラーでも手の位置を気にせず安定した射撃を楽しめるゲームデザインとなっています。

ちなみに銃を持つ手の後ろに銃を持たない手を合わせてから、持たない側のトリガーを長押しすると、銃を持つ手が逆となり利き手を変更することができました。操作方法やAIMモードの効き目が左右反転します。

AIMモードは反動も抑制される

画面に溶け込むUI

武器を持つ手の横には、UI表示で装弾数、予備弾数、サブ装備の数を表示。「いかにもゲーム」な表示方法ではないのでこちらも没入感を高めてくれます。武器を持たない手には味方の生存状況が表示されているので、すばやく戦況を把握できます。

銃の横に装備のUI表示

視線トラッキングを採用した画期的なシステム

ゲーム内の操作で特に印象深いのは、PS VR2の「視線トラッキング」技術を使った武器切替とグレネードの投擲。

視線トラッキングは遅延を感じないほど高速で、視線で装備を選択したり、グレネードの投擲補助線が視線の先に表示されたりと、様々な箇所で活用されています。

また視線トラッキングは目の開け閉めも検知可能で、ゲーム内ではAIMモード中にドットサイトを見ていない側の片目を閉じるとスコープモードが起動する効果や、フラッシュ(閃光グレネード)が爆発する前に両目を閉じていれば視界に影響を受けない仕様があります。

視線トラッキングは一見難しそうに聞こえるかもしれませんが、直感的に操作できるようになるまで時間はかかりませんでした。とても簡単なので、VR FPSゲーム初心者でもすぐにマスターできると思います。

試合開始、根源的恐怖の“闇”

試合は開発者のDavid氏チームとFrank氏チームに分かれて開始、各メディア2名に開発者1名と翻訳スタッフ1名によるチーム構成。EAAはDavidチームに参加。

1試合目はマップ「オイルリグ」。屋外ながら夜戦のため視界が悪く、場所によっては光がないと何も見えないエリアもありました。

ここで感じたのがライティングの作りこみの深さ。光のない所は本当に何も見えないぐらい真っ暗で、銃を撃つと一瞬だけ明るくなるなど、最強クラスの根源的恐怖“闇”を感じ、リアルの銃撃戦を行っているようなスリルを存分に味わえます。

これは明るいが、暗い所はビックリするほど「闇」

驚いたのが、武器の懐中電灯を点灯させ、ライトの前に手をかざすと影絵で遊ぶことができます。つまりこれら全てがリアルタイムでライティング処理されています。闇の中で互いに敵を見落とすこともあり、常に緊張感のある戦いを行うことができました。

勝利の秘訣は集団行動?

初試合だったこともあり、開発者のDavidさんを中心して、誰も彼の側を離れないという完璧な集団行動作戦で参戦。そのチーム行動のおかげで「ダウンしても即蘇生」状態で、1試合目は2-1で勝利!

体感ですが生存時よりもダウン後の方がHPが多いと感じたため、無理にトドメを狙うと、敵のカバーが介入して戦況が逆転してしまいます。撃たれなければHPが回復するので、不意打ち以外でダメージを負ったままの連戦は控えた方が良さそうです。

なお、グレネードの爆発はダウンせずそのままキルできます。

デスしても天の声としてプレイ続行

デスしてしまっても、味方は監視カメラ視点に移動し、ボイスチャットで天の声になることがきます。敵を見つけたら視線を合わせ続けることで敵を赤でハイライト表示させ、生存者をサポートすることができます。倒されても貢献できるゲームデザインですが、それにしても視線トラッキングの活用が凄い。

自信がないうちはサポート役もアリ?

続いて2試合目は「ソーシャルオフィス」マップで室内戦。少し慣れてきたのもあってアタッカー時にメンバー1名が陽動に出ながら残り3名が違う方角から奇襲する作戦。1名犠牲が出しながらも、敵3人をキルしてノートPCのハッキングを実行。戻ってきたディフェンダーを味方がキルしてラウンド1勝利!

太陽光がまぶしい。根源的歓喜“光”?

ラウンド2は味方に前線を任せ、筆者は後方で蘇生を3回ほど繰り返し、ほぼ戦闘を行わずとも味方が全員キルしてまさかの2-0勝利!戦闘に自信がないうちは、このようにサポート役として参戦するのもアリかもしれません。

戦略的要素「ジャマー」

ここでディフェンダー専用装備「ジャマー」の説明が入りました。ジャマーはディフェンダーが事前にノートPC付近に隠すことで、アタッカーはジャマーを破壊しないとハッキングが行えません。見つかりづらい天井や机の下、本棚のスキマなど、アタッカーに見つかりづらい場所に仕込むことが重要な戦略的要素となりそうです。

即バレるジャマー設置例

さすが開発者だけあって、Davidさんは毎回センスのある場所にジャマーを忍ばせていました。

恐怖のナイファー出現

最後の3試合目はマップ「ソーシャルオフィス」で、気になっていたショットガンのロードアウトを選択。アタッカー4人でエレベーターに乗り込み扉を出ると、すぐに囲まれるように撃たれてしまい即全滅の憂き目に。

ラウンド2では、敵チームの開発者Frankさんがまさかのナイフ片手の爆走プレイで、筆者を含む2名を背後から一撃ダウン。完璧なアサシンプレイで味方はパニック状態!『Firewall Ultra』では、集団行動や見晴らしのいい場所に陣取るなど基本的な戦略以外のプレイも楽しめることに気づきました。

もちろん気付かれてしまえば銃には敵わず、トドメを刺されていたシーンは参加者全員が爆笑。筆者は味方に蘇生された後、個室に隠れた最後の敵をショットガンキルして勝利。

最終ラウンドはツーマンセルでの行動を試みますが、運悪く片方の2名が同タイミングでデス。敵と相打ちダウン(相打ちアリ)しては蘇生されたりと必死に生き残っていましたが、最終的に敵のグレネードがポンポンと飛んできて阿鼻叫喚、爆発に飲まれて全滅してしまい1-2で敗北しました。

『Firewall Ultra』は酔わない・曇らない・快適サーバー

以上で『Firewall Ultra』ハンズオンは終了となりPS VR2を取り外すときに気付いたのが、想像していたより酔わなかったこと。また、メガネ周りの湿気がうまく逃がせていて、ゲーム中に曇らなかったこともうれしい誤算。

そして何よりも、海外から接続しているはずの開発者たちと、「実は隣の部屋にいた?」と感じるほど違和感なく普通に遊べる専用サーバーの快適さに感動しました。FPSとレイテンシーは切っても切れない関係ですが、『Firewall Ultra』ではまったく気にしなくても良いのかもしれません。

VRなのに制限は多い?

ゲームとしては大変満足のいく内容でしたが、敵の弾をリアルでしゃがんで避けたり、「リロードのモーションは全部自分でやるんだ!」といった、自宅でリアルサバゲーを求めてしまうコアプレイヤーには少々物足りないかもしれません。『Firewall Ultra』はあくまでも、簡単操作で誰でも楽しめることを追及したゲームデザインとなっています。

また、利き手は必ず装備を持った状態になってしまうので、両手を素手、または両手に武器を持つといったことはできません。ハンドガンのアキンボ(両手持ち)などができたら面白そうですが、実装の可能性はあるのでしょうか。

もちろんゲームバランスの調整を加味する必要がありますが、せっかくのVRなので、期間限定のゲームモードでアキンボや高速移動、空を飛ぶなどぶっ飛んだゲームモードもあると楽しいかもしれません。

初めてのVR FPSでも楽しめる!『Firewall』は新世代へ

告知でも前作から進化した要素が表示

今回『Firewall Ultra』を実際に体験した感想ですが、VR FPSの世界が前より身近に感じたように思いました。VRは事前に広いスペースの必要なイメージがありますが、本作では椅子に座ったままでも問題なく遊ぶことができる作りとなっています。

そして開発者が純粋なゲーマーであることをうかがえるプレイ(ナイフ特攻)を体験会で見られたのは同じゲーマーとして親近感がわきました。

『Firewall Ultra』のPS VR2やPS5の機能を存分に活かしたゲームシステムはVR FPSの常識を新たに作り替えたと言えるでしょう。

1時間の短い体験会でしたが、正直もっと遊びたかった!

『Firewall Ultra』の発売日は2023年予定ですが、曰く「近々良いお知らせできる」とのことなので、VR FPSファンの方は楽しみにして待ちましょう。

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 半月ほど前からストアの仕様が変わって
    発売日未定のゲームはカテゴリーのページには表示されなくなった
    検索すればページは見られるよ

  • AIMモードいるのか?
    前作みたいに実際に手を動かしてスコープ覗ける方が嬉しいわ

  • 本文でちょっと気になったのが『右手で銃を構え左手のトリガーを押すと「AIMモード」に移行』って
    一般的なVR FPSみたいに普通にエイムはできないの?

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