Ubisoftは『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』の次回の変更点を記した「Y8S2.3デザイナーノート」を公開しました。次のアップデートでは、Nokk(ヌック)ら4人のオペレーターが調整対象となり、中でもNokkは足音を消せる能力を失うという、大きな機能削減が行われる予定です。
R6S オペレーターバランス調整
THORN(ソーン)
- UZK50GIに1.5倍サイトを追加
Thornに固有の高火力SMG・UZK50GIに、人気のあるアタッチメント1.5倍サイトが追加されます。
変更の理由については「防衛の中で、現在ピック率が最も低い罠オペレーターの一人」であるためと説明されており、人気アタッチメントでシンプルなテコ入れをした形です。
罠オペレーターとしてのピックが低いとしながら、ガジェットではなく武器が調整された点はやや不思議ではあるものの、強武器が使いたいプレイヤーたちからは選ばれやすいオペレーターとなるでしょう。
NOKK(ヌック)
- HELプレゼンスリダクション
- アビリティ起動中のサイレントステップを削除
- アビリティ継続時間を12秒から20秒に増加
- グリッチ効果の理由付けを更新
シージ公式サイトでは、開発者から以下のようにコメントされています。
「だまし」は常に議題になるトピックで、Nokkのアビリティもそこから考え出されたものです。彼女はカメラツールで見えなくなるのと同時に、足音を消すことができます。これは防衛側にとっての主要なストレスの1つになっていたため、この点に取り組むことにしました。静かな環境下では、誰かが近づいてくるのを誰もが聞こえるようにするべきで、Nokkの静かに移動するアビリティはそうしたルールを破るものです。そこでアビリティの継続時間を増加させる代わりに、アビリティの静音の面を削除することにしました。
スニークインにうってつけのNokkは、防衛ガジェット弱体化後の環境では急速に存在感を高めていた攻撃オペレーターの1人です。今回の変更予定は、重要な能力を1つ削られたことから明白な弱体化であると言えます。
Nokkは数少ないフラググレネード持ちであることも魅力の1つですが、昨今ではサプレッサーのダメージ減少効果も削除されたのも相まって、いっそう使いやすくなっていました。今後のピック率がどのように変化するのか興味深いところです。
VIGIL(ヴィジル)
- ERC-7レンダリングクローク
- カメラツール上では、VigilはNokkと同じグリッチ効果を共有する
- このアビリティは、発砲などの特定の行動中に停止せず、代わりにカメラ上にはグリッチ効果を引き起こすようになる
- VigilはLion(ライオン)のEE-ONE-DとGrim(グリム)のカワンハイヴランチャーへの耐性を持たない。両方のガジェットで彼を発見できるが、VigilはERC-7を起動することでピンを立てられないようにできる
変更の主な目的は、似たようなガジェット(と言えなくもない)NokkのHELとの一貫性をはかることと説明されています。これで両方とも「カメラに映らない」、「同じエフェクトを表示する」、「発砲してもオフにならない」ガジェットとなり、初心者・カジュアル層には理解しやすくなったと言えるでしょう。
なお、LionやGrimとの相性に関する説明については、英語圏のプレイヤーの反応を見ても、その解釈をめぐって混乱が見られました。
たとえば現在のライブビルドでも、レンダリングクローク起動中はEE-ONE-Dとハイヴランチャーの追跡効果を無視できるため、この一文は単に「現状そのまま」という意味に思えます。
しかし読み方によっては、「クローク起動中でもEE-ONE-Dとハイブランチャーに発見されるようになる(弱体化)」ものの、「発見されても、クロークを起動すればビーボットの追跡機能によるピンは立てられない(これは現状そのまま)」という解釈もできます。
3つ目の解釈としては、「ビーボットの範囲内に留まっていてもスキャンされなくなる(強化)」ことを説明しているという見方もあります。いずれにせよ、テストサーバーが始まれば検証可能になるでしょう。
ORYX(オリックス)
- 落とし戸を上るインタラクトにかかる時間を30%短縮
Oryxは防衛側で唯一、落とし戸を上ることができるオペレーターですが、上っている最中は無防備になるという欠点がありました。データによると、彼はその能力から「あまり恩恵を受けていなかった」ため、所要時間が短縮されることとなりました。
最新ピック率とウィンデルタ:引き続きガンファイト環境か
Y8S2.3デザイナーノートでは、恒例のオペレーターピック率とウィンデルタが公開されました。どちらもランクマッチにおけるエメラルド帯以上での対戦の統計です。
「ピック率」は、シンプルにそのオペレーターの人気度を示します。しかし「ピック率が高い=強いオペレーター」というわけではなく、ガジェットが現在の環境で必須級のものであるためやむなくピックされている、というケースもあります。
「ウィンデルタ」は、そのオペレーターがいたラウンドの勝率から、いなかったラウンドの勝率を引いたもので、こちらはオペレーターの相対的な強さの目印になります。とはいえピック率と同様、これが高すぎる(または低すぎる)からといって、必ずしも次の調整候補になるわけではありません。
攻撃側のウィンデルタとピック率
イヤー8シーズン1と比較すると、使いやすさと利便性の高さのおかげか、Iana(イアナ)、Ash(アッシュ)、Ace(エース)が変わらずピック率の3トップです。
ウィンデルタではFuze(ヒューズ)、Ying(イン)、Finka(フィンカ)が浮上。次点のDokkaebi(トッケビ)と合わせて、ラッシュ中心の攻撃に人気があることを示唆しています。
海外コミュニティでは昨シーズンから「ガンファイトメタ(TDMメタともいう)」、つまりガジェットを使って手順を踏むよりも、チームデスマッチのように戦った方が現環境では勝ちやすいのではないか、という考え方をめぐる議論があり、今シーズンでもそれが続いていることが察せられます。
反対に、人気が無く、勝ててもいないオペレーターの方を見てみると、Sens(センズ)が昨シーズンからさらに評価を落とし、ついに枠外に行ってしました。固有ガジェットのROUプロジェクターを使うべき理由が未だ見出されていないためと思われますが、前述の通り、ラッシュに向いたオペレーターの方がよく勝てているというデータとも関係があるのかもしれません。
防衛側のウィンデルタとピック率
防衛側の表を見て一目で分かるのは、Warden(ウォーデン)の人気ぶりです。攻撃側の表でも触れた通り、Ying(イン)やFinka(フィンカ)ら、ラッシュの起点となる面々のウィンデルタの高さと相関がありそうです。
同様に、Rook(ルーク)やKapkan(カプカン)のウィンデルタが高く(訂正:これは昨シーズンの統計でした。今シーズンのウィンデルタ上位はRook、Caveira、Melusi)、時間稼ぎに向いたTachanka(タチャンカ)とClash(クラッシュ)の人気・勝率がともに低いことも、現環境の実像を表していると考えられます。
イヤー8シーズン2で登場した新オペレーターのFenrir(フェンリル)は、そうしたラッシュやスニークを咎めるのに最適なオペレーターですが、PC版でのBAN率はMira(ミラ)に次ぐ2位となっています。
新オペレーターなので警戒されるのは自然なことですが、やはり現環境では嫌われがちな、裏を返せばぴったりはまるオペレーターなのかもしれません。
今回発表されたバランス調整への反応を見ていくと、NokkやVigilには疑問や不満が、Thornの強化には関心や素直な喜びが見られます。弱体化が嫌がられるのはいつもの光景なのですが、この調整判断が正しかったかどうかは、今後明らかになっていくでしょう。
ピック率やウィンデルタも合わせて、今回の発表内容は皆さんのゲームプレイ体験とどのくらい合致するものだったでしょうか。思うところがあれば、ぜひコメント欄にお寄せください。
Source: R6S Official
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コメント
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どうリワークするかは挙げない感じですか…