次の10年:『CoD:AW』から『CoD:MWIII』まで
Call of Duty: Advanced Warfare [2014]
- Call of Duty: Advanced Warfare(コール オブ デューティ: アドバンスド・ウォーフェア)
- 発売日:2014年11月4日
- 開発:Sledgehammer Games(スレッジハンマーゲームズ)
- 2054年から2061年を舞台とした近未来FPS
- Exoスーツとジェットパックでの高速移動やスーパージャンプが特徴
- キャンペーンではFを押して哀悼の意を表することができた(詳細記事)
- ベース武器とバリアント武器が350種類以上登場
- 現代のフィールドアップグレードシステムの基礎となるExoアビリティが導入
- ゲームモード「アップリンク」を代表とする新たなゲームモード
- 人気マップ:Riot、Solar、Bio Lab、Detroit、Retreat
- Raven Softwareによる協力プレイ「Exo Zombies」
- 競技向けCoDとして意識されていた
Sledgehammer Games単体による、初のシリーズ作品で、3作連続で近未来CoDが登場。これまでのCoDの概念をぶっ壊し、兵士が縦横無尽に空を駆け巡り、戦闘が立体的になった。
評価が分かれる『CoD:AW』だが、エグゾスーツ(強化外骨格)や3Dプリンターによる銃、近未来ストリークのかっこよさは印象深い。遠い未来ながら、専門家による監修で「ありえる未来」を描いていた。
Call of Duty: Black Ops III [2015]
- Call of Duty: Black Ops III(コール オブ デューティ: ブラックオプス 3)
- 発売日:2015年11月6日
- 開発:Treyarch
- Beenoxが初めて協力
- 2065年を舞台とした近未来FPSで、『CoD:Advanced Warfare』の「ジェットパック時代」が継続
- キャンペーンで初めて性別が選択可能に
- 強力な武器やアビリティ、個性的な設定と外観を持つ「スペシャリスト」システムが登場
- アウトライダー、セラフ、スペクターなど
- 武器のカスタマイズ「ガンスミス」が登場
- スピードラン用モード「フリーラン」
- 人気マップ:Fringe、Combine、Redwood、Stronghold
- ゾンビ エーテルの物語(プリミス篇)
- ゾンビモードのリマスターDLC「ゾンビクロニクル」
- 『CoD:World at War』と初代『CoD:Black Ops』のマップが復活
まさかの4作連続近未来CoD。今度は2065年の世界だ。前作『CoD:AW』の流れを引き継ぐような移動方式で、マルチプレイヤーキャラクターに初めて個性が生まれた。
ゾンビモードではアポシコンとの戦いが終結。人気マップのリマスターDLC「ゾンビクロニクル」が配信され、人気は最高潮となった。
『CoD:BO3』から日本語版をSIEが担当することになり、吹替・字幕が同時収録された。CoDシリーズのPS3/X360版の最終作で、この旧世代機向け版は機能が限定されていた。なおゲーム内通貨「CODポイント」の販売が始まったのも『CoD:BO3』からだ。
Call of Duty: Infinite Warfare [2016]
- 『Call of Duty: Infinite Warfare(コール オブ デューティ: インフィニット・ウォーフェア)』
- 発売日:2016年11月4日
- 開発:Infinity Ward
- 無料のVRゲーム「ジャッカルアサルト」
- 1デスで最初からやり直しになるキャンペーン「YOLO」登場(詳細記事)
- スペシャリストを踏襲した「コンバットリグ」
- 派閥機能
- 人気マップ:Precinct、Scorch、Throwback
- ハリウッド映画をテーマにしたゾンビモード
『CoD:IW』は、まさかまさかの5作連続の近未来CoDとなった。西暦2187年という最も遠い未来設定だ。
繰り返される近未来CoDに飽き飽きしたファンが多く、お披露目トレーラーはYouTubeで最も嫌われたビデオ歴代2位へとなったが、情報公開が広まるに連れて少しずつ評価は好転していった。
実際、キャンペーンは壮大で、マルチプレイヤーも筆者は充分に楽しめた。下記のインタビュー記事はぜひ読んでいただきたい。
Call of Duty: Modern Warfare Remastered [2016]
- Call of Duty: Modern Warfare Remastered(コール オブ デューティ: モダン・ウォーフェア リマスタード)
- 単体発売日:2017年6月27日(PS4)
- 開発:Raven Software(レイヴン・ソフトウェア) / Beenox(ビーノックス)
『CoD4:MW』のリマスター版。マルチプレイヤーも搭載されていた。当初は『CoD:IW』の特別版のみに付属されると案内されていたが、結局半年後に単体版が発売された。
Call of Duty: WWII [2017]
- Call of Duty: WWII(コール オブ デューティ: ワールドウォー2)
- 発売日:2017年11月3日
- 開発:Sledgehammer Games
- 『CoD: Big Red One』以来となる第二次世界大戦
- ソーシャル機能「ヘッドクォーターズ」
- 契約チャレンジ
- クラスに変わる師団システム
- 複数の目標を備えた「ウォーモード」
- 人気マップ:Ardennes Forest、USS Texas、London Docks、Valkyrie
- シーズンごとのイベント
- 独自ストーリーの「ゾンビモード」
本当に久しぶりに、第二次世界大戦というCoDの原点に回帰。PlayStation 4のダウンロード版で最も売れたゲームとなった。キャンペーンの出来が素晴らしく、未体験のWW2モノファンは今からプレイしても良いかもしれない。意欲的なウォーモードは楽しく、ナチゾンビも評判は良かったイメージだ。
アップデートでマップ「Ardennes Forest」の木が増えたとプロ選手が主張し、全世界を巻き込んだ「ツリーゲート事件(?)」が起こった(詳細記事)。
Call of Duty: Black Ops 4 [2018]
- Call of Duty: Black Ops 4(コール オブ デューティ: ブラックオプス 4)
- 発売日:2018年10月12日
- 開発:Treyarch、Beenox(PC版)
- 武器専用のアタッチメント「オペレーターMod」でカスタムの限界を広げた
- 人気マップ:Arsenal、Hacienda、Contraband、Seaside
- ゾンビモードはエーテルの物語最終章とカオスの物語
- ラウンドごとにチャレンジがあるゾンビ「ガントレット」
- 初のバトルロイヤル「ブラックアウト」
CoDシリーズ15周年記念作品で、時代設定は『BO2』と『BO3』の間で、比較的現代戦に近い設定となっている。表記が『Ⅳ』ではなく『IIII』だったため、いずれ『CoD:BOIIIIIII』になるといったジョークが流行った。シリーズとしては初めてキャンペーンが搭載されず、初のバトロワ「ブラックアウト」が搭載された意欲先だ。
Treyarchのゾンビモードとしては初の別ストーリー「カオスの物語」が展開されたが、あまり人気を得られなかった。エーテルの物語では歴代の人気キャラクターたちが集結。最終的にマルチバースをリセットし、唯一の現実世界を創ることを選んだ。
Call of Duty: Mobile [2019]
- Call of Duty: Mobile(コール オブ デューティ: コール オブ デューティモバイル)
- 発売日:2019年10月1日
- 開発:TiMi Studios(テンセント)
- モバイル向けの本格的な『CoD』作品
- 最初の1年で2億7,000万ダウンロード突破
- すべての『CoD』シリーズから人気のマップ、モード、オペレーターを収録
発表当時は「CoDをスマホで...?」と懐疑的だったが、現在も勢力的なアップデートが続けられ、しっかり若いファンが付いているようで安心だ。
Call of Duty: Modern Warfare [2019]
- Call of Duty: Modern Warfare(コール オブ デューティ: モダン・ウォーフェア)
- 発売日:2019年10月25日
- 開発:Infinity Ward
- レイトレーシング対応の新エンジン
- プレイ可能なキャラクター「オペレーター」導入
- 2v2のゲームモード「ガンファイト」
- 32v32に拡張した「グラウンドウォー」
- 人気マップ:Gun Runner、Hackney Yard、Khandor Hideout、Shoot House
- フィールドアップグレード
- 特別に装飾された武器設計図
- クロスプラットフォーム / クロスプレイ / クロスプログレッション導入
- バトルパスと無料のシーズンコンテンツ
- eスポーツ大会「Call of Duty League」開幕
大ヒットシリーズ『モダン・ウォーフェア』のリブート作。一応旧作とは無関係という設定だ。販売本数はCoDシリーズの最高記録を更新。流行に乗ってバトルパスが導入された。
Call of Duty: Warzone [2020]
- Call of Duty: Warzone(コール オブ デューティ: ウォーゾーン)
- 発売日:2020年3月10日
- 開発:Raven Software
- 基本プレイ無料のバトルロイヤル
- BO4「ブラックアウト」とは別のバトロワ
- シリーズで初めてプレイヤー数1億人を突破
バトルロイヤルゲームの世界的な大ヒットを受けて、FPS界の重鎮が投下した巨大爆弾。ウクライナ東部のドネツク市をベースとした架空都市ヴェルダンスクが舞台。
150人のプレイヤー間でのオンラインマルチプレイヤー戦闘を可能にし、クロスプレイとクロスプログレッションに対応している。2022年には『ウォーゾーン2』となっている。日本国内ではそこまでではないものの、海外では高い評価と多くのプレイヤーを抱える人気作となっている。
Call of Duty: Black Ops Cold War [2020]
- Call of Duty: Black Ops Cold War(コール オブ デューティ: ブラックオプス コールドウォー)
- 発売日:2020年11月13日
- 開発:Treyarch、Raven Software(キャンペーン)
- 発売前のマーケティングARG「Pawn Takes Pawn」(詳細記事)
- ノンバイナリーを含めて性別を選択可能
- 4人組10分隊によるゲームモード「ファイアチーム」
- 人気マップ:Checkmate、Satellite、Miami、Moscow、Diesel、Collateral、Amerika
- リスポーンありのバトルロイヤル「リサージェンス」
- ゾンビ ダークエーテルの物語
- 目標型の大規模ゾンビモード「アウトブレイク」
『CoD:BO』の続編で、ブラックオプスシリーズの6タイトル目。米ソ冷戦を舞台としていた。世界観を刷新したゾンビモードではRequiemの一員として、所持するオペレーターから自分のキャラクターを選べるようになった。また、80年代の設定を生かした、映画「ダイハード」や「ランボー」とのコラボも話題となった。
Call of Duty: Vanguard [2021]
- Call of Duty: Vanguard(コール オブ デューティ: ヴァンガード)
- 発売日:2021年11月5日
- 開発:Sledgehammer Games、Treyarch(ゾンビモード、ランクプレイ)
- 人気マップ:Das Haus、Hotel Royal、Eagle’s Nest、Gondola、Mayhem、Paradise
- 8組によるトーナメント「チャンピオンヒル」
- 競技モード「ランクプレイ」が確立
- 永久的なPerk「盟約の祭壇」が登場し、ローグライクになったゾンビモード
- 『CoD:ウォーゾーン』の世界大会「Call of Duty: World Series」
実家の第二次世界大戦へ回帰。ゾンビモードでも第二次世界大戦を舞台に、5つの神器をめぐるダークエーテルの物語の前日譚が描かれた。当時は第二次世界大戦FPSが多く、嫌気が刺したためか販売本数が振るわず、Activision Blizzardも時代設定が響かなかったと認めている。
XboxによるActivision買収の影響で、日本語版の流通をKADOKAWAが担当するように。SIEが行っていた日本での公式eスポーツ大会は終了となってしまった。
Call of Duty: Modern Warfare II [2022]
- Call of Duty: Modern Warfare II(コール オブ デューティ: モダン・ウォーフェア 2)
- 発売日:2022年10月28日
- 開発:Infinity Ward
- 1週間のキャンペーン早期アクセス
- 人気マップ:La Casa、El Asilo、DRC Zone 1、Mercado Las Almas
- パズルとFPSを組み合わせた3人協力プレイ「レイド」
- バトルロイヤルでも「ランクプレイ」登場
- 脱出ゲームモード「DMZ」
リブート版『モダン・ウォーフェア』の2作目。『CoD:MWII』では全プラットフォーム上でクロスプレイに対応した。新旧ゴースト比較論争が少しだけ盛り上がった。
今後は『CoD:MWIII』と『CoD:WZM』がリリース
11月10日にはシリーズ最新作『Call of Duty: Modern Warfare III(コールオブデューティー: モダンウォーフェア III)』が発売される。Sledgehammer Gamesが開発を主導するが、キャンペーンはInfinity Ward、オープンワールド型のゾンビモードはTreyarchと、それぞれが得意な分野を担当。『CoD:MW2(2009)』のマルチプレイヤーマップがすべて登場する(詳細記事)など、どのような進化を遂げたのか今から楽しみだ。
そして2024年春には、モバイル向けタイトル『Call of Duty: Warzone Mobile』がローンチ予定。本作はバトルロイヤル『CoD:ウォーゾーン』をモバイル向けに再構築。2つのバトルロイヤルマップ「Verdansk」と「Rebirth Island」のほか、「Shipment」や「Shoot House」といったマップを含む本格的なマルチプレイヤーなどを搭載。『CoD:MWIII』や『CoD:ウォーゾーン』と進行の共有やバトルパスの統合も実施される。
『CoD:WZM』はGoogle Play StoreとApp Storeでそれぞれ事前登録を受付中。登録者数に応じてエンブレムや限定武器設計図などの特典が獲得でき、すでに4,500万人以上が事前登録している。
CoDは次の10年へ
いかがだっただろうか。こうやって振り返ると一時的な混乱はあるものの、毎年生まれるCoDの良いところを引き継いだ「CoDのDNA」は確実に現代まで受け継がれていることが改めて明確になった。
今回振り返ったメインタイトル以外にも、携帯版やスマホ版、携帯ゲーム、家庭用機版など複数のCoDファミリーが生まれている。もちろん『CoD:ローマ・ウォー(詳細記事)』や『CoD:Ghosts 2』など、様々なCoDシリーズが構想されていただろう。
一時期の格闘ゲームのように、CoDもコアや競技系に寄り過ぎた時期もあったように思えるものの、近年は「誰もが楽しめるFPSゲームの代名詞」として着実な進化を遂げていると言えそうだ。
何よりも、リブート版『モダン・ウォーフェア』シリーズが終わる来年以降が、CoDシリーズの今後を占う最も大切な年となるだろう。どんなCoDとなるかは予想もできないが、いくつかの噂は飛び交っている。
最後に、この記念すべき年に、皆さんそれぞれの『CoD』の思い出をぜひコメント欄に残してほしい。
- タイトル:Call of Duty: Modern Warfare Ⅲ(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア Ⅲ)
- 発売日:2023年11月10日
- 対象機種:PS5/PS4, Xbox X|S/Xbox One, PC(Battle.net / Steam)
Source: CallofDuty
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コメント
コメント一覧 (12件)
PS3のMW2、MW3が一番良かったな
キャンペーンとマルチは別物にしないと駄目だわ
Cod4のマイルハイクラブって別に隠しミッションじゃなくないか?
おやおや、日本未発売のWii版CoD4MW Reflexは取り寄せてないとみた
リモヌンで画面を直接ポインティングする他では味わえない操作感は一度はプレイしておかなくてはならんぞ(面白いとは言ってない)
バカゲー路線のキャンペーンなったら本市場で超ぶっ叩かれるからまずありえないだろうな、結局評判がいいキャンペーンって旧MW3部作とMW2019なわけで(Ⅱ、Ⅲは意見が分かれる所)
日本なんて小さいマーケットの少数意見は目にも留まらんよ多分
>個人の意見に差別用語で反論するやつがいるから対立煽りが横行するんやろ
ちゃうちゃう
対立煽りは初手でレッテル貼ったりして議論を荒らして楽しむような行儀の悪い子の事よ
まあ構うから血で血を洗う状況になるんだろってのはわかるわな……
COD3の説明変じゃないか? まるでオンライン対戦が出来ないみたいな書き方になってるけどBFを意識してるから戦車が出るWARの24人対戦があってこの後のCODよりも対戦最大人数は多かった、でもやたら謎ポリゴンに引っかかるクソゲーだったけどね。
PC版mw3のキャンペーンなんだけど、設定にアンチエイリアスの項目無くない?
グラフィックの違和感が消せない;;
個人の意見に差別用語で反論するやつがいるから対立煽りが横行するんやろ
自分と違う意見でもスルーするスキルないとね。FPSみたいなメンタルゲーするなら尚更
キャンペーンはもう一度バカゲー路線に戻ってほしい
軍事衛星を乗っ取る為に宇宙で銃撃戦とか海中でサメと戦ったりしたい
CoDへの情熱から立ち上げられたサイトなのに製作スタジオでの対立煽りが横行している事実が正直言って一番悲しい