Ubisoft(ユービーアイソフト)の『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』競技シーンでは、秋の世界大会「BLAST R6 Major Atlanta(以下、アトランタメジャー)」が開催中。11月5日には「フェーズ2 DAY2」の8試合が行われた。
『R6S』世界大会アトランタメジャー「フェーズ2」進行中
アトランタメジャーでは、日本時間11月4日から8日まで、その第2部である「フェーズ2(プレイオフ)」が開催。
このフェーズ2では、残る16チームによるスイス式トーナメントを行い、先に3勝した8チームが最終盤「フェーズ3(ファイナル)」に進出するという流れだ。先に3敗した8チームは、ここで大会敗退となる。
SCARZ痛恨の2敗目
前日は世界王者G2に手ひどくやられた日本王者SCARZだが、気を取り直してブラジルチームLOSとのメジャー2戦目に臨んだ。
マップは「銀行」。防衛からスタートしたSCARZは、Rec選手のトリプルキルもあり、まずはパーフェクトラウンドを達成。一夜明けて、メンタルの切り替えができていることをアピールする。しかし、第2ラウンドでは逆にLOSにパーフェクトラウンドを取られ、一旦仕切り直しに。
LOSはOsa(オサ)を使ったプッシュでSCARZを苦しめるが、SCARZもWqsyo1選手が活躍するなどしてリードを許さない。試合は一進一退の展開となり、3-3で前半を終えた。
第7ラウンドで地下防衛を選んだLOSは、cameram4n選手のClash(クラッシュ)に要所のサーバー周辺を守らせる。SCARZもOsaとBlitz(ブリッツ)を持ち込んでの盾対決となったが、ここはタイミングにも救われ、3-4とSCARZがリードした。
しかし、先に6-4でマッチポイントを獲得したのはLOSの方だった。L0BIN選手やd4sh選手が立ち回り、重要な場面でSCARZの進行を阻み続けた結果だ。SCARZも粘り、続く第11ラウンドでは、全方位からの攻撃で相手の意識を揺さぶりつつ、Fishlike選手が飛び込んで現地を制圧するという巧みな手筋を見せる。
第12ラウンドではさらにAmaru(アマル)を投入。土壇場で意表をつく、SCARZの妙手が光るかに見えた。しかしここはLOSに手堅く対応され、最終スコアは7-5。拮抗した中から徐々に激しさを増していった「銀行」での戦いだったが、最後はLOSが勝利を得、SCARZはこれでメジャー2敗となった。
スイス式のルールでは、SCARZはあと最大3試合をプレイできることになる。しかしどこかで1敗した瞬間に、アトランタの舞台からは去ることになってしまう。残りの試合をすべて勝ち取ることが、フェーズ3に進むための彼らの絶対条件となった。
サウジとシンガポールによる番狂わせが続く
その他の試合を見ていくと、韓国チームDplusは、昨日SCARZを倒した世界王者G2と対戦。しかし、対戦マップはDplusが前日に見せたばかりの「領事館」だったため、G2側に作戦が見抜かれている可能性があった。
懸念は現実のものとなり、防衛から入ったG2はDplusのエントリー手順を正確に見抜きつつ、1-5で悠々と攻防交代。攻撃でも引き出しの多さを見せ、4-7で実力相応の勝利を飾った。
唯一の中東代表チームGeekayは、春のメジャーチャンピオンBDSと激突。データ上は攻撃有利なマップで防衛から入ったが、撃ち合いでBDSのメンバーとも互角以上に戦い、2-4でリードして交代。攻撃では際どい場面もほとんどなく順調にBDSの防衛陣を破壊した。
気が付くと3-7の堂々たるスコアでフェーズ2・2勝目。W7Mを破ったことに続き、メジャーチャンピオン級のチームを実力で下したGeekayは、優勝候補の一角になったと言って過言ではない。
同じく好調なシンガポールのBleedは、北米における今季序列1位のチームSoniqsと「高層ビル」で対戦。エントリーのしづらさから防衛有利とされるマップだったが、攻撃スタートしたBleedは0-3で序盤をリードする。
Soniqsも持ち前の対応力を発揮し、前半は3-3で折り返し。しかし防衛に回ってからのBleedは、たちまち4ラウンド連取して試合を終了させた。
最終スコアは3-7。東南アジアの代表チームが、北米のトップチームを見事に上回った。番狂わせを起こし続けるGeekayやBleedの活躍は、会場のキャスター陣や世界の視聴者を多いにわかせている。フェーズ3向けて、これ以上ないドラマの下地が整った。
後のないSCARZ、次回はSSGと再戦
日本時間11月6日深夜から始まる「フェーズ2 DAY3」では、大会敗退となる2チームが定まる。日本のSCARZも敗退候補の4チームに含まれており、この先の試合を全勝しなければベスト8に進出できない状況だ。
そんなSCARZの対戦相手に決まったのは、北米チームSpacestation Gaming。奇しくも、春のコペンハーゲンメジャー・フェーズ2でもBO3で対戦した相手だ。このときはSCARZが、持ち味の一つであるBO3での修正力を発揮し、相手のミスにもうまく便乗し、したたかに勝利をつかみとった(詳細記事)。
まずはSSGとのBO3で改めて勝利を掴み、フェーズ3への可能性を保持したいところだ。
一方、サウジアラビアのGeekay、シンガポールのBleed、ヨーロッパのG2、ブラジルのFaZeのうち、2チームに3戦全勝のチャンスが浮上している。早々にフェーズ3へと抜け出せれば、準備や小休止、情報保護などさまざまな点で有利になるだろう。上位4チームによる2試合にも注目したい。
「フェーズ2 DAY3」は日本時間11月6日午前1時30分からスタート。SCARZ vs SSGは、夜が明けて午前9時が予定されている(進行の都合で、日程通りには始まらない可能性アリ)。BO3から本領を発揮する、SCARZの姿に注目しよう。
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- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
Source: YouTube
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