Ubisoft(ユービーアイソフト)の『Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)』競技シーンでは、秋の世界大会「BLAST R6 Major Atlanta(以下、アトランタメジャー)」が開催中。11月4日には「フェーズ2 DAY1」の8試合が行われた。
『R6S』世界大会アトランタメジャーは「フェーズ2」へ
アトランタメジャーは11月13日まで続く3部構成となっており、日本時間11月4日から8日までは「フェーズ2(プレイオフ)」が実施される。
フェーズ2のフォーマットは、残る16チームによるスイス式トーナメント。勝敗数の等しいチーム同士で順々に対戦し、先に3勝した8チームが最終盤「フェーズ3(ファイナル)」に進出。先に3敗した8チームは、ここで大会敗退となる。
日本王者SCARZ、世界王者G2に屈す
日本を代表する3チームのうち、CAGとCGLはフェーズ1で惜しくも敗退となった。しかしフェーズ2からは日本チャンピオンSCARZが登場。2022年から一貫して、日本のシージ界を高い規律でリードし続けるチームだ。
アトランタメジャーにおける初戦の対戦相手は、「シックスインビテーショナル2023」の世界チャンピオンG2 Esports。激戦区の1つであるEUの代表的チームが相手ということで、SCARZがどこまで戦えるのかに注目が集まった。BO1でなら付け入る隙は十分にあるはずだ。
しかし、結果としてはあまりに過酷な1-7での完敗となった。
G2 Esports vs SCARZは、競技シーンに採用されて日の浅い「ナイトヘイヴンラボ」マップを舞台にスタート。SCARZは防衛から入り、遊撃の巧拙が問われるこのマップで積極的に広がり、キルを狙っていく。
しかし序盤2ラウンドを落とされ、SCARZは早めのタイムアウトで調整を図る展開に。続く第3ラウンドでは遊撃をうまく成功させたものの、結局そこがSCARZにとって最後のラウンド取得となった。
第5ラウンドでは、1階の防衛をG2による効率的な攻撃で落とされる。第6ラウンドはラッシュ気味に押し切られ、5-1と大差で攻防交代。試合後半で攻撃に回ってからは、Taiyou選手のBlitz(ブリッツ)を出す作戦を見せたものの、Alem4o選手やBenjamaster選手、Virtue選手ら、G2のガンさばきに一蹴され、ほとんど為す術がなかった。
ラウンドスコア7-1でSCARZは完敗。名門チームの力を見せつけられる形となった。
手元の技術や、大舞台におけるコミュニケーションの維持力では差があったかもしれない。しかしSCARZのメジャーはまだ始まったばかりだ。課題を速やかに見つけ、前向きに第2試合へと臨みたい。
アジアの仲間たちが活躍、サウジは大波乱起こす
その他の試合を見ていくと、韓国の筆頭チームであるDplusは、フェーズ1を突破してきたブラジルチームLOSに堂々勝利した。「領事館」で攻撃からスタートしたDplusは、快調に3-0と差をつけてLOSに先にタイムアウトを取らせることに成功する。
その後、LOSからはlobin選手がSolis(ソリス)を使っての遊撃で逆襲のきっかけを作ろうとしたが、Dplusが6-2で先にマッチポイント獲得。最後はCoted選手が、相手のディフューザー設置の場面を単独のスキルで崩しきる活躍を見せ、Dplusは7-2の大勝で試合を終えた。
世界大会ということもあり、フェーズ2からはコミュニティ予想から大きく外れる試合結果が続発した。
唯一のMENA(中東・北アフリカ)代表チームということもあり、フェーズ1から目立っていたサウジアラビアのGeekayは、直近のコペンハーゲンメジャー・チャンピオンW7Mを4-7で撃破する大金星をあげた。攻撃から入ってW7Mと対等以上に撃ち合い、Hashom選手は重要な1v1をたびたび制するなど、世界にその実力を見せつけたうえでの勝利を得た。
CAGをBO3で破ったシンガポールチームBleedも、北米のガンナーチームM80を7-4のスコアで撃破した。東南アジアのシージ界を背負うチームとして、強気な撃ち合いを崩さない姿勢を一貫。最後はTerd選手が1v2をぎりぎりで制し、試合をしめくくった。
シージ界ではこれまで、主要な3地域(北米・EU・ブラジル)がタイトル争いを繰り広げる構図が続いていた。しかし近年ようやく、アジアや中東の勢力がタイトルに手を伸ばすチャンスがやって来たのかもしれない。
SCARZはブラジルチームLOSと対戦
4日の結果より、5日に行われる「フェーズ2 DAY2」の8試合のマッチアップが決定した。
(※補足:フェーズ2のマッチアップはブッフホルツ・システムによって編成される。現時点では1勝0敗のチームと0勝1敗のチームがそれぞれ8チームずつあるが、各チームのブッフホルツ・スコアと、前の試合でのパフォーマンスを合わせて次の対戦相手を決めていく。グローバル・ルールブック"5.3.2.1.2. Major phase 2"も参照。なおスコアの計算式は記載がない)
日本チームSCARZは、Dplusに敗れたばかりのブラジルチームLOSと対戦。G2に対しては強みが出せないまま試合終了となってしまったが、ここでブラジル勢に臆さずまずは1勝をあげ、調子を取り戻したい。
SCARZを破ったG2には、韓国のDplusが立ちはだかる。隣国チームのよしみで、遠慮無くSCARZの仇討ちをして欲しい。
コペンハーゲンメジャーのチャンピオンW7Mを撃破したGeekayは、またしてもメジャーチャンピオン・タイトルを有するBDSと対面する。Bleedは北米チームのSoniqsと対戦。結果はもろちん、巨大な魚のぬいぐるみでも話題になったBleedだが、彼らはこのメジャーで真のビッグフィッシュ(大立者)になれるだろうか。
次回も注目試合が盛りだくさん。ドラマは既に始まっている。コミュニティ総出で日本語配信に駆けつけ、秋の世界大会の行方を引き続き見届けよう。
フェーズ2DAY2は日本時間11月5日午前0時30分からスタートする。
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- タイトル:Rainbow Six Siege(レインボーシックス シージ)
- 発売日:2015年12月10日
- 対象機種:PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, PC(Steam)
Source: YouTube
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