ミリタリー・シューターゲームの『SPEC OPS: THE LINE』が6月29日に発売となるのを記念し、イギリスのエンタメサイトdigitalspyとゲーム会社の2K Gamesが組んで、戦争映画ベスト10の投票を実施。個人的にも納得のランキングとなっているので、ぜひご覧いただきたい。
FPSゲーマー向け戦争映画ランキング
10.『荒鷲の要塞』
第二次世界大戦の最中、ヨーロッパ大陸反攻作戦を担当するアメリカ陸軍の准将が飛行機事故によりドイツ軍の捕虜となる。連合国の最重要機密の漏えいを防ぐため、イギリス軍情報部(MI6)のローランド提督(マイケル・ホーダーン)とターナー大佐(パトリック・ワイマーク)は救出作戦を立案。
スミス少佐(リチャード・バートン)を中心とするイギリス軍情報部員6名と、アメリカ陸軍レンジャーのシェイファー中尉(クリント・イーストウッド)からなる混成部隊が結成される。
一行は捕虜救出のため、断崖絶壁に建てられた「荒鷲の要塞」と呼ばれる城に潜入を試みるが…。
9.『U・ボート』(アカデミー賞6部門ノミネート)
第二次世界大戦中の1941年秋、ナチス・ドイツの占領下にあったフランス大西洋岸のラ・ロシェル港から、1隻のUボート「U96」が出航する。彼らに与えられた任務は、大西洋を航行する連合国側の輸送船の撃沈であった。
報道班員のヴェルナー少尉はUボートの戦いを取材するため、歴戦の艦長と古参のクルー、若者ばかりの水兵を乗せたU96に乗り込む。荒れ狂う北大西洋での孤独な哨戒航行、思いがけず発見した敵船団への攻撃と戦果、深海で息を潜めながら聞く敵駆逐艦のソナー音と爆雷の恐怖、そして目の前に突きつけられた死に行く敵の姿…。
長い戦いに皆が疲れ、クリスマスには帰港できることを願うが、母国から届いた指令はイギリス軍の地中海要衝であるジブラルタル海峡を突破してイタリアに向え、という非情なものであった。
中立国スペインのビゴにて偽装商船から補給を受けたU96は絶望的な戦いに赴く。艦長、ヴェルナー少尉、そして乗組員たちの前には過酷な運命が待ち受けていた。
8.『プラトーン』(第59回アカデミー賞 作品賞、第44回ゴールデングローブ賞 ドラマ部門作品賞受賞)
1967年のベトナム。クリス・テイラーは自分と同年代の、しかも少数民族や貧困層の若者が次々と徴兵される現実に憤りを覚え、大学を中退して陸軍に志願、ベトナムにやってきた。
しかし戦場の過酷さは彼の想像を遥かに超えるものであり、現地に配属された当日に自身の決断を後悔する。テイラーはカンボジア国境付近のアメリカ陸軍第25歩兵師団に配属される。
7.『イングロリアス・バスターズ』(第82回アカデミー賞8部門ノミネート)
1941年、第二次世界大戦中のナチス・ドイツ占領下のフランスの田園地帯。この地に赴任した「ユダヤ・ハンター」の異名をとる国家保安本部のランダ・ナチス親衛隊大佐は、行方不明になっているユダヤ人一家の手がかりを得るために酪農家の男を尋問する。
床下にその一家がかくまわれていることを突き止めると、部下に命じて床板越しにマシンガンで皆殺しにさせるが、ただ一人、娘のショシャナだけは逃げ出すことに成功する。
ランダは走り去るショシャナの背中に向けてピストルを構えるが、引き金を引く代わりに別れの言葉を叫ぶ。
6.『ハート・ロッカー』(第82回アカデミー賞作品賞受賞)
2004年、イラク・バグダッド郊外。アメリカ軍の危険物処理班は、路上に仕掛けられた「即席爆発装置(IED)」と呼ばれる爆弾の解体、爆破の作業を進めていた。
だが、準備が完了し、彼らが退避しようとしたそのとき、突如爆弾が爆発した。罠にかかり殉職した隊員に代わり、また新たな“命知らず”が送り込まれてきた。地獄の炎天下、処理班と姿なき爆弾魔との壮絶な死闘が始まる。
5.『大脱走』(第36回アカデミー賞編集賞ノミネート)
第二次世界大戦中の1944年3月、ロジャー・ブッシェル少佐指揮の下、ベルリン南東160km のザーガンにあったドイツ空軍の管理する連合軍の航空兵捕虜収容所から捕虜が集団脱走した史実を映画化したものである。
ドイツ空軍の戦闘機部隊やレーダーに連動する高射砲部隊によって侵攻を阻まれ、ドイツ領内で捕虜となった多くの連合軍航空兵は各地の捕虜収容所に収容され、ザーガンもその一つであった。
捕虜となった場合の軍人の任務の一つとして、収容所を脱走して敵軍の兵力を捜索に割かせて、味方前線部隊の負荷を削減することがあった。
4.『フルメタル・ジャケット』
ベトナム戦争時、アメリカ海兵隊に志願した青年たちは、サウスカロライナ州のパリス・アイランド海兵隊訓練キャンプで厳しい教練を受ける。
キャンプの鬼教官・ハートマン軍曹の指導のもとで行われる訓練は、徹底的な叱責と罵倒、殴る蹴るの体罰が加えられ続けるという、心身ともに過酷を極めるものだった。さらに連帯責任による懲罰、訓練生の間で行われるいじめなど閉鎖的な空間で受ける社会的ストレスが次々と描かれていく。
落ちこぼれだった訓練生レナード(微笑みデブ)はこれにより精神に変調をきたし、卒業前夜にハートマンを射殺し自害する。厳しい訓練を耐え抜き一人前の海兵隊員となった彼らは、ベトナムへ送られる。
テト攻勢の後、前線での取材を命じられた報道部員のジョーカーは、訓練所での同期であったカウボーイと再会し、彼の部隊に同行することとなる。ある日カウボーイたちは、情報部から敵の後退を知らされ、その確認のためにフエ市街に先遣される。しかし交戦地帯で指揮官をブービートラップで失った上に敵の狙撃を受け、部隊は混乱する。
3.『ブラックホーク・ダウン』(第74回アカデミー賞2部門受賞)
1993年、国際世論におされた米軍は民族紛争の続くソマリアへ派兵。内戦を終結させようと、最大勢力ババルギディル族を率いて和平に反対するアイディード将軍の副官2名を捕らえるため、約100名の特殊部隊を首都モガディシュへ強襲させた。
当初、作戦は1時間足らずで終了するはずだったが、作戦の開始直後に、アイディード将軍派の民兵の攻撃により、2機のヘリコプター、ブラックホークがRPG-7によって撃墜されてしまう。
敵地の中心へ仲間たちの救出に向かう兵士らは、泥沼の市街戦に突入していく。
2.『地獄の黙示録』(アカデミー賞8部門ノミネート)
ベトナム戦争中期。陸軍空挺士官のウィラード大尉は、妻と離婚してまで再び戦場に戻ってきた。彼はMACV-SOGの一員として、CIAによる敵要人暗殺の秘密作戦に従事してきた古参兵だった。その実績を買われ、サイゴンのホテルに滞在中、軍上層部に呼び出される。そこで彼は、元グリーンベレー隊長のカーツ大佐の暗殺指令を受ける。カーツは軍の命令を無視して暴走、カンボジアのジャングルの中に独立王国を築いていた。
ウィラードは海軍の河川哨戒艇に乗り込み、乗組員に目的地を知らせぬまま大河を遡行する。ウィラードは道すがら、カーツの資料から彼の思想を読み取ろうとする。そして一行は戦争の狂気を目の当たりにする。サーフィンをするためにベトコンの前哨基地を襲撃する陸軍ヘリ部隊の司令官。ジャングルに突如として出現したプレイメイトのステージ。指揮官抜きで戦い続ける最前線の兵士。そして麻薬に溺れ、正気を失ってゆく哨戒艇の若い乗組員たち。やがてカーツの王国に近づくにつれて、ウィラード自身も少しずつ心の平衡を保てなくなってゆく。
哨戒艇の乗組員を何人も失いながらも、何とか王国にたどり着いたウィラード。彼は王国の支配者カーツと邂逅し、その思想や言動に動揺する。一時は監禁されたものの、改めて自由を与えられたウィラードは、水牛を生贄にする祭りの夜にカーツの暗殺を決行する。
1.『プライベート・ライアン』(アカデミー賞11部門ノミネート)
「史上最大の作戦」ノルマンディー上陸作戦。掩蔽壕の機関銃座から猛烈な銃撃を受けながらもオマハ・ビーチ上陸作戦を生き残った米軍第5軍第2レンジャー大隊C中隊隊長のミラー大尉(トム・ハンクス)の下に、米第7軍第101空挺師団第506パラシュート歩兵連隊第1大隊B中隊に所属するジェームス・ライアン2等兵(マット・デイモン)をノルマンディー戦線から探し出し無事帰国させよ、という任務が下った。
ライアン家の4人兄弟はジェームス以外の3人の兄弟が戦死し、彼が唯一の生存者であった。息子たちの帰国を本国で待つ母親に息子全員の戦死の報せが届くのはあまりに残酷だ。たった一人だけでも生かし、母親の下に息子を返してやりたいという軍上層部の配慮だった。
ミラーは兵士一人を救出するために部下の命を危険にさらす任務に乗り気ではなかったが、危険極まりない敵陣深く進入し、ジェームス・ライアンを救出するための捜索を始める。
「地獄の黙示録」はやはり強い。ちなみに別の海外ランキングサイトでは、「黙示録」1位、「プラトーン」が10位で、そしてなんと「トラ・トラ・トラ!」が8位に輝いていいた。
個人的には大納得のランキングで、特に『プラトーン』『フルメタル・ジャケット』『プライベート・ライアン』は何がなんでも観てほしい。なお映画ではなくドラマながら『バンド・オブ・ブラザース』なんかもおすすめ。
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