ハイクオリティな大人数の戦争サンドボックスが人気を博し、多くのファンを持つ名作FPSの『バトルフィールド』シリーズ。前作『Battlefield V(バトルフィールドV)』からはや3年、待ちに待たれたシリーズ新作のトレーラーがとうとう6月9日にYoutubeでプレミア公開されました。
新たな戦争の舞台となるのは2042年。かの大戦から100年が過ぎ、国家の形が変わり、滅亡の寸前に自身を追いやってなお戦うことをやめられない。そんな兵士たちがハイテクな、しかし現代の延長線上である武器やガジェットを駆使して戦う近未来戦『Battlefield 2042(バトルフィールド 2042)』。本記事ではその全貌を一挙紹介していきます!
BF2042『バトルフィールド 2042』の概要
- 世界中で難民問題が発生し、国を失った「No-Pat」たちが大発生。一方でアメリカとロシアの2勢力間で全面戦争が勃発しており、No-Patの兵士たちがそれぞれの勢力に参戦している、絶望的なディストピア世界が舞台
- コンクエストやブレイクスルーなど、大人数モードのプレイ人数はシリーズ過去最高の128人。旧世代機のみ64人
- コンクエやブレイクスルーのような全面戦争とは全く違う、「Hazard Zone(ハザードゾーン)」という真新しい分隊ベースのゲームモードも準備している
- さらにもう一つ、シリーズ初のゲームモードを準備中。旧来の『バトルフィールド』シリーズファンに向けたラブレターとなっている。詳細は2021年7月22日にて
- ストーリーモードはないが、初心者用のAI混ざりモードを準備している
- マップは広いものや狭いものをそれぞれ用意しているが、全体的にはシリーズ従来作より広く、中には『BFV』のHamadaの約4倍のマップも
- 従来の「兵科」という縛りをなくし、「スペシャリスト」という枠組みに。各スペシャリストはそれぞれ専用ガジェット1つとパッシブ能力1つを持っており、それ以外は武器もグレネードもガジェットも自由。
- 武器はどこでもアタッチメントの変更ができるようになった
- ビークルも、枠が空いていたらどこでも投下してもらえるようになった
- 竜巻や砂嵐など、天候表現もプレイヤーに襲いかかるようになった
ストーリー:国を失った「No-Pat」の兵士たち
新作『バトルフィールド』の舞台は2042年。20年後のBF時空では、どうやら世界は深刻な食料・エネルギー問題に直面し、清潔な水すら不足する事態に。数十もの国家がすでに破綻を迎え、世界中で大規模な難民危機が発生し、「No-Pat」と呼ばれる国を持たない難民たちが世界各地で大量発生。
そんな中でも国々は争うことをやめず、アメリカとロシアの2つの超大国が全面戦争を発動。半ば崩壊したディストピア世界で最後に倒れる権利を賭けて、国なき兵士たちが両勢力に集まります。プレイヤーが本作で演じることになるのも、それらの国や勢力に属さない、独立したNo-Patのスペシャリスト兵士たちです。
システムやモード・ルール:今度のBFは最大128人まで!
主役は大人数戦!コンクエストとブレイクスルーは『BF2042』でも続投
進化したFrostbiteエンジンと次世代機の性能のおかげで、なんと今回のバトルフィールドは64対64人の最大128人マルチプレイということが明かされました!しかもゲームデザインが最初から128人によるプレイに最適化されているため、完成度の高い大人数戦を楽しむことができるそうです(旧世代機は64人)。
というのも古株のBFプレイヤーならご存知かもしれませんが、以前『バトルフィールド3』で開発スタッフが試験的に128人バトルを行ったところ、「カオスすぎてわけがわからない、遊べたものではない」と漏らしたことがあります。ほかに『BF1942』の改造サーバーなどで実際に128人プレイを行った方も居るのですが、回遊魚現象やバランス崩壊が頻繁に発生したという体験談も残っています。
しかし本来の枠を超えて無理やり128人プレイにしたそれらの例と違い、『BF2042』は最初から128人プレイを前提にした設計になっているわけですから、古株の皆さんも安心できるのではないでしょうか。以下に開発スタッフから語られたポイントを要約しました。
- 大人数モードは「コンクエスト」と「ブレイクスルー」を用意している
- マップは全体的にサイズが大きめになっている
- ブレイクスルーの仕様は『BFV』や『BF1』のそれと同じ
- コンクエストではプレイヤーが散らばりすぎないために、「クラスタリング」という設計思想を導入している
- 旗や戦略地点を集中して、自然とプレイヤーがある程度集まるようになっている
- 従来の旗(目標)の上に「セクター」という概念を追加している
- セクター内の旗をすべて確保したチームが、そのセクターを確保して、はじめて相手のチケットを削ることができる
- キルによっても相手のチケットを削ることができる
- シングルプレイヤーのストーリーモードは搭載していない
- ただし対人戦が苦手なプレイヤーや初心者プレイヤー向けに、AI技術をフル導入したPvEマッチングモードを用意している
- PvEマッチングのモード自体はPvPと同じで、ソロあるいは分隊を組んで、AI兵士相手にコンクエストやブレイクスルーをプレイすることになる
謎の新モード2つ、「Hazard Zone」と「第3のモード(7月公開)」
また「全面戦争」というテーマからは外れますが、同じく『バトルフィールド』な体験を味わえる、真新しいモードを2つ用意しているそうです。
- Hazard Zone(ハザードゾーン)
- これまでシリーズになかった、緊密な分隊プレイを軸にした興奮度の高い新モード
- 『バトルフィールド』シリーズ上全く新しい試みで、「全面戦争」ではない
- バトルロイヤルモードではない
- 謎の第3モード
- DICE LAが全力で制作したゲームモード
- 長くシリーズについてきた古株の『バトルフィールド』ファンに向けたラブレター
- 詳細はEA Play Liveで7月22日に公開
特殊天候:進化したLevolutionシステム
トレーラーでは他にも歩兵たちやビークルを飲み込み、建築物を破壊してデブリを巻き散らかしていく巨大な竜巻が上映されました。今作では『BF1』より実装された特殊天候をさらに進化させて、天候がよりダイレクトにプレイヤーに干渉するようになりました。
そして『BF2042』では『BF4』のテーマでもあった「Levolution」という大規模破壊表現が続投。例えばロケット発射台のあるマップでは、発射の成否如何で破壊的な現象が発生するとか。他にもマップの特定箇所にあるゲートをコンソールから開閉したり、重機を操作するなど、プレイヤーがより多彩な方法で『BF2042』の世界にインタラクトできるようになっているそうです。
マップ:砂に埋れた未来都市、大規模農場プラントに廃港から南極基地まで
『BF2042』はローンチ時は全部で7つのマップを準備しているそうです。韓国のITビル街や、エジプトの半ば砂嵐に呑まれた大都会に南極の石油採掘基地まで。北から南、市街戦から野外戦、大型マップから小型マップまで、ありとあらゆるプレイ体験をカバーできるように意識しているとのこと。
詳細はこちらの記事にまとめたのでぜひご覧ください:
スペシャリスト:今作の兵科は10種類以上!『BF2』と『BFV』の融合
『バトルフィールド』の象徴的な1要素である「兵科システム」も『BF2042』では大きな進化を遂げることに。従来の「兵科」ではなく「スペシャリスト」という枠組みに進化し、ローンチ時の総数は10!5つ以上の歩兵兵科から選択できるようになったのは『BF2』ぶりだと言えるのではないでしょうか。
各スペシャリストはそれぞれ専用ガジェットを1つと専用パークを1つ持ち、そのほかに任意の武器装備やグレネードと、任意の共有ガジェットを装備することが可能。『BFV』の「コンバットロール」を正当進化させた仕様となっています。
公開イベントでは10のうち4つのスペシャリストが公開されました。詳細は以下の記事にて紹介しています:
武器/ビークル:近未来テクでいつもどこでもアタッチメント変更・ビークル召喚
2042年といえば現代というよりもむしろ近未来な世界。世界が滅びかけていても戦争による技術革新をやめられなかったしょうもない人類ですが、おかげで戦場も今までにないぐらいに便利になりました。なんと戦いながら武器のアタッチメントを付け替えることができるという、従来の武器バランスの概念を破壊するような仕様が明らかに。
ビークルに関しても、いつでもどこでも好きなところに投下してもらえるという、いくらでも悪用できそうな仕様になっているそうです。銃器とビークルに関しての要点は以下にまとめました。
- 銃器に新機能「プラスシステム」を実装
- 全てのプレイヤーは戦闘中いつでもどこでもスコープ・弾種・バレル・アンダーバレルの4パーツを任意に変更可能
- 例えばアサルトライフルを持ったまま狭い室内に入る時は、スコープを外し、弾種をレートの高いものに変えて、アンダーバレルにショットガンを装着し、バレルを腰撃ち精度重視のショートバレるに変更すればいい
- 公開イベントではアサルトライフル・DMRとSMGが一丁ずつ公開された
- ビークルは全ての座席が重要な役割を担う
- 「ビークルはチームプレイのプラットフォームである」という理念のもとにビークルを設計している
- 基本的には、ビークル内のプレイヤーが多いほど、戦闘力が上がっていく
- 車両ごとに様々な座席が用意されている
- 例えば対空席、スポッター席、多種多様なガンナー席(ロケット、グレネード、ミニガンなど)が用意されている。ドライバーが地雷を投下できるビークルもある
- 公開イベントでは攻撃ヘリ・ステルスジェット機・軽戦闘車両がお披露目された
- 誰でもどこでもタブレットから即座にビークルを呼び出すことができる
- チームのビークル枠が空いている場合は、ノーコストで指定位置へビークル投下を要請可能
- タブレットで要請したらすぐに該当するビークルがパラシュート投下される
- ジェット機も投下してもらえるが、投下地点から無事に離陸できるかはプレイヤー次第
ライブサービス:みんながいつでも一緒に遊べるように
『BF2042』のアップデートはシーズン制で、『BF1』までのバトルパスシステムと『BFV』のライブサービスシステムを融合させたものになることが明かされました。各シーズンでプレイヤーは無料バトルパスを受け取り、その上でプレミアムバトルパスを購入することができます。バトルパスはそれぞれ、プレイヤーのプレイに応じて開放される報酬が用意されています。
もちろん、ゲームコンテンツもシーズンごとにアップデートが行われる予定。まず最初の1年では4つのシーズンに渡り、新スペシャリスト4名とバトルパスを4シーズン分、そして新規マップを実装する予定となっています。記念すべき初シーズンについての詳細は、ローンチ前に公開予定です。
チート対策:新取り組みの詳細明かされず、レンタルサーバーも不明
公開イベントではさまざまな『BF2042』の新情報が公開されましたが、PC版プレイヤーの多くが気にかけているチート対策に関しては、残念ながら多くは語られませんでした。
ハラスメントや不正プレイヤーに悩まされずにプレイできる環境を提供するのは重要だとの認識自体は、EA DICEスタッフに明かされています。 対策としてEA全体として取り組んでいる計画があり、DICEもその計画に参加しているそうですが、詳細はまだ明かすことが出来ないとのことです。 なおレンタルサーバーやコミュニティゲームズなどに関しては、また後日に詳細が発表される予定。
現状の『BFV』は日本サーバーは高pingなチートプレイヤーだらけ、一方でシンガポールサーバーに行けば日本pingのチーターだらけ。欧米サーバーもプレイして1時間以内にはチートに遭遇するというありさま。もはやチート環境の激化はグローバルな一途を辿っていると言えますが、一方で法整備や技術上の問題もあり、企業から完全なチート対策を行うのは不可能な現状です。
プレイヤーがある程度独裁自治のできるコミュニティサーバーが唯一有効なチート対策と言えますが、肝心なEA DICEは『BFV』では当初からレンタルサーバーを実装する予定がないという暴挙に出ていました。コアコミュニティの抗議を受け、次回作でのレンタルサーバー実装を確約はしてくれたものの、心変わりしていないことを願うばかりです。
チートの現状に関する詳しい情報は、こちらの記事をご参考ください:
今後のBF2042スケジュール:プレイテストは7月頭!
さて、今回「全面戦争」や新システムなどについてのプレビューを公開した『BF2042』でしたが、今後も発売に向けて多くの情報公開を行っていくとのことです。
- 7月頭:EUやUS地域の一部の古株『バトルフィールド』プレイヤーをテクニカルアルファに招待
- 7月22日:EA Play Live 2021にて、DICE LAによる謎の新モードの詳細を公開
- ローンチ直前:新規の分隊プレイモードである「ハザードゾーン」の詳細を公開
- プレローンチ:『BF2042』を予約購入したプレイヤーをオープンベータに招待
弊誌EAA!!もこれから密接に新情報をチェックしていきますので、ぜひお見逃しなく!
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コメント
コメント一覧 (53件)
何気に一番嬉しいのは、Vのコントラストバキバキの白飛び背景じゃなくなったことかな
チーター対策が全て
頼むぜマジで
つーかチーターは死ね
キャンペーンないのちょっと寂しい
なんでこんな否定的な意見しかないん?
たしかに1,vとコケたけど、まだ発売すらしてないゲームに批判コメするとか、どんだけbfのことネガキャンしたいんだよw
せめてβ遊んでからいえばいいのに
みんな普通にワクワクしてるよ
ツンデレだからね
レンサバ(コミュニティサーバー)復活さえあれば約束された神ゲーになるのにな……
2042もズッコケたらもうBF買わない。だから余計に2042への期待がすごい。
CS機だけでいいからクロスプレイ対応してほしい
???「これは良ゲー」
ユーザーの事を考えて作ったと思う
V打ち切りはあれだったけどそれに見合う
新しいBF新機軸のFPSになる様に期待する
個人的には64人をたまにやって基本は32人をやってたけどそれが1番面白かったな。